魔術師の種類と本来の意味
ファンタジー作品やSF作品などに登場する魔法使い。
調べると、かなりの種類があることがわかります。
■マジシャン(magician)
■ウィザード(wizard)
■メイジ(mage)
■ソーサレス(sorceress)
■コンジュラー(conjurer)
■マギ(magi)
■ウォーロック(warlock)
■ウィッチ(witch)
■ソーサラー(sorcerer)
■エンチャンター(enchanter)
■ネクロマンサー(necromancer)
語源からの説明:
■マジシャン(magician)
マジックの語源は、香木を火に捧げる祭儀や夢占・占星術を司る古代ペルシアの祭司階級であるマゴスから派生したギリシア語「マゲイア」。 古代ギリシア・ローマ世界において、マゲイアという言葉は本来、マゴスの業や知識を指す語であるが、呪術、まじない、奇術、さらにはイカサマやペテンといった悪い意味でも使われるようになった。マジシャンは、「マゲイア」を使う人の意。
同系列の名称として「マギアン」があり、これは後期古代以降まで東地中海と西アジア全域に広まっていた「マギアンMagian」または「魔術師」を意味する「マゴスmágos」は、魔術の実践者を表す古い言葉であるギリシャ語の goēs (γόης) の影響を受け (最終的には置き換えられ)、占星術、錬金術、その他の秘伝の知識を意味するようになった。(Magic in the Greco-Roman worldより)
ほかにも、下のような意味もある。
‐超自然的な魔法と遊んだり、実践したりする人。
‐スピリチュア主義者または神秘芸術の実践者。
‐トリックやエスカポロジストやイリュージョニストのパフォーマー
‐驚くほど才能のある職人や科学者
‐驚く人、エニグマ.
■ウィザード(wizard)wizard は wise(賢い、賢明な)に接尾辞 -ard(〜の人)が付いてできた言葉。 つまり本来は“賢人”“賢者”という意味になる。ゲームでよく使われる職業の一つ。
■メイジ(mage):語源はゲルマン祖語の「magô」⇒古代ノルウェー語の“magi”。
Magic:儀式や行動、特にオカルト(秘学・神秘・超自然的なこと)の知識に基づくものの適用。自然または超自然的な存在や力を操作し、それらから何らかの利益を得る者 Magas:ゾロアスター教の司祭。
「マジシャン」と同じ意味。「ソーサラー」と同じ意味であると説明している辞書もある。これもゲームでよく使われる職業の一つだが、オカルトの本来の意味などを考えると、この表現が一般的にファンタジー作品などで”魔術師”として使われているものに妥当だと思われる。
■ソーサレス(sorceress)語源はラテン語の“sors”“sortis”(籤、籤運、運気、神託の意味)。
同義語は「マジシャン」、「ウイザード」。ゲームでよく使われる職業の一つ。
■コンジュラー(conjurer):語源はアングロ=ノルマン語の「conjurour」。
conは““with, together(一緒に)” + iūrō “swear(誓う)、または“take an oath(誓う)”。iūsは“law(法), right(権利), duty(義務)”の意。
本来の意味は魔術を使う者。Wizardと同じ意味。
■マギ(magi):magiは、mageの語源にあたる言葉だが、mage自体には魔法使いという意味はない。magi"は賢い者、賢者を意味するラテン語 "magus" の複数形で、「東方の三賢者」などという意味で使われて来た。 東方の三賢者はキリスト教の伝承に登場する人物。以上から、本来は「魔法使い」という意味ではない。ゾロアスター教の神官という意味もある。
■ウォーロック(warlock):語源は古英語の“ƿǣrloga”。
ƿǣrloga は「誓いを破る者」「騙す/裏切る者」を意味していたが、西暦1000年前後には特に「悪魔」を指す語として転用されるようになった。 この語が男性のウィッチを指して用いられるようになったのは、近世のスコットランドにおいて。(ウィッチという語は元来は性を問わなかったが、歴史的には主に女性を指して使用されてきた)
主な意味としては次がある:
‐ウィッチの男性バージョン
‐ソーサラーと同じ意味
‐悪魔
‐悪魔に由来する特殊能力の持ち主
■ウィッチ(witch):語源は古英語の“wicca” (男性名詞), wicce (女性名詞), wiccian (動詞); 現在使われているwitchは短縮形であると考えられる。
魔法(特に黒魔術)を使う人(特に女性)のこと。ウィッチは必ずしも邪悪ではないし、必ずしも女性でもない。
■エンチャンター(enchanter):語源はラテン語の“incantator”。意味は、宗教的な歌、旋律、呪文、まじない、魔法や魔術(で人を魅了する)。
■ネクロマンサー(necromancer):語源は降霊術を指す英語のネクロマンシー(Necromancy)は、古代ギリシア語の νεκρός (ネクロス:「死体;(冥府の)死人」) と μαντεία (マンテイア:「予言、占い」)に由来する。
占いの目的のために死体を使ったり、または亡者の霊を呼び寄せる魔術。いわゆる黒魔術。
死者の霊とコミュニケーションを取り将来を占う業。
「ネクロマンサー」は「死霊魔術師」などと呼ばれ死体からアンデッド・モンスターを作り出したりする。本来の意味においては「ソーサラー」や「コンジュラー」とあまり変わらない。
■ヘカテ(ギリシャ語: Ἑκάτη、Hekátē)は、古代ギリシャの宗教と神話における魔法、魔術、呪術、幽霊、降霊術の女神。