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突然の雨

作者: ちろ


突然の雨は避けられない

それはいつ、どこで、どれだけ降ると止むのか

必然なのか、偶然なのか

誰にもわからない




突然の雨では

傘がない人もいる




突然の雨にわたし達は

小走り、もしくは猛ダッシュ

はたまた雨宿りをする人もいる




それも皆それぞれの自分のペースで

避けられない雨をしのいでいく




あるいはずぶ濡れになって帰る人もいる

諦めも、しのぐための手段だ




傘やカッパは武器であり

自らしのげない雨に、傘をさしても良いし

ささなくたっていい

突然の変化に順応するのは人それぞれのやり方で

早くない速さでいい



突然の雨に驚き、疲れると

雨宿りをするのもひとつ

先を急がずに立ち止まると

晴れはすぐそこなのかもしれない




止まない雨はないのだから

きっと




安心できる場所まで生き急ぐよりも

ひと休みをしてみると

案外楽になるのかもしれない





雨宿りをしている人を

傘に入れてあげることもできる

傘はみんなが持っているわけではない

持たない人に、持てない人に

ある人が手を差し伸べればそれでいい




亡くなった祖母は言った

雨が大好きだったと

朝に洗濯物干しをしなくて済むからと




そして

雨の音を聞きながら

二度寝をするのが至福のひと時だったと

物事を完璧にこなし、抜け目のない祖母はそう言った




雨は突然襲いかかる嫌な存在ではなく

忙しい毎日に気づかせてくれる

一服の時を知らせる存在なのかもしれない




突然降りかかる様々な雨の度に

自分のしのぎ方を知っていき

手に入れていく

必然で、偶然で、わからないからこそ

気づきや変化をもたらすのかもしれない





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― 新着の感想 ―
[良い点] 突然の雨は困りものですが、皆の反応を観察するのは楽しいかもしれませんね。「安心できる場所まで生き急ぐ」という表現に、何だかドキリとしました。
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