挑戦者(読者)あらわる〜その9:表彰式〜
いや嘘だよ
エンドロール
昨夜は森の中でフィリを巨大化させてその中で寝た。柔らかくて気持ちよかった。
ミチさんはティ(ベヒモス、50m越えで体毛フサフサ)の中で寝た。
そして朝、約束どおりフィリを人化させた時、人化して腕を持ったフィリがいきなり後ろから抱きついてきたり(裸で)したイベントがあったりしたものの(本人曰く「やってみたかったの〜。わ〜い」)、何もなく(食料もなく、金もなく、あてもなく)平和に森の中を歩いていた。
「腹減った〜。は・ら・が・へ・っ・た!」
自分以外のみんなはいらないらしい。空気中に漂う魔力でうんたらかんたら。ワオ、ファンタジー。
「しょうがないですね。おひとつどうぞ」
目の前のどこからともなく現れた幼女が僕にパンを一つくれた。
「おお!ありがとうございます!」
「ゆっくり食べてくださいね〜」
優しい。神ですか。
でも、この子、(可憐で元気なメイド服美少女になった)フィリよりもさらに(見た目は)若いぞ
どっかでみたことあるような……、あ!
「あなたが神ですか」
「はい、私は女神ですよ」
「ご主人様、だれ〜?」
「僕を転移させてくれた、女神様だよ。この度は〈道案内〉さん(と、女性服)ありがとうございました。」
「いや〜、こっちもびっくりです。近くの町を見つけるどころか、神話生物をテイムするし〈道案内〉は一瞬で進化させるし魔王さん倒しちゃうし」
「ソータはすごい」
「ほんとですよ。それで、この度は魔王討伐の報酬をプレゼントしにやってきました……って、あぁー!ソータさん私のパン全部食べましたね!」
「美味しいねこれ、モグモグ」
「大好物なので、楽しみにしていたのに……それより、何か欲しいものはありますか?だいたいなら叶えられるかと」
「じゃあ、女神さんで」
「いやです。なんですかその『一番欲しい秘密道具何って質問に(全ての道具が入った)四次元ポ◯ットって答える』感じの答え方は……」
「う〜ん、ダメかあ。」
どうしよっかな。……うん?
──────────────────────────────
女神 Lv?
?
──────────────────────────────
女神様にもLvってあるんだ。もちろん相当強いんだろうな……っ!?
いいこと思いついた〜
「じゃあ、女神さんと30秒喋る権利とかいい?」
「まあ、それくらいならって、ほんとにそんなんでいいんですか?なんなら世界まるごとだって──」
「いいのいいの、じゃあ今すぐ使いまーす。あと、急に帰ったりしないでね。」
「なんか嫌な予感がしますが、まあいいでしょう」
「ではスタート。そういえば、女神様とか神様って人族でも魔物でもないの?」
「もちろん、高潔なる存在なので。ちなみに神族っていいます。……っていうか貴重な30秒を使ってする話ですか?」
「いいのいいの。それで、僕のあのスキルって、使用権回復してるよね?」
「是。一日経ったので、多分使えるかと」
「なぜでしょう。モーレツに帰りたくなりました。」
「ソータ、まさか……」
「うん。テイミングっと。」
「いやああああああああああああああああ」
「わ〜い、仲間が増えた〜、よろしくねガミ〜」
「うわああああん!ひどい、騙すなんて!あとそのあだ名嬉しくない」
「ひどいなあフィリがせっかく考えたのに、じゃあガミガミとか?」
「もっといやですううう!せめてメガでいいので!」
「驚。さすがソータ様です。女神様ですら虜にするとは」
「あ、ソータ。女神様名前、ガミガミで決定しちゃった」
「うわあああああああああん!もうやだあああああああ!」
「我は魔王なり!ソータとか言ったか、まだテイム待機中だから、せめて名前だけでもつけ──」
「帰れええええええ!」
「うおっ!ああああれえええ」
なんか、突然やってきた魔王が、女神様の一撃で帰っていったとかはあったけど
「うん、今日も平和だな」
「「「「(疑。)どこが(ああああ)(〜)!?」」」」
ここまで来たなら合格〜