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お題 湖 日本刀 枝豆

 

「やほー後輩くん」

「お帰りください」

「一言目から終わらせようとするな」


 特にすることもないので自分の部屋で漫画読んでたら平穏ブレイカーこと三柳七瀬先輩がやってきた。


「何で来たんですか」

「後輩くんの先輩ですって言ったら入れてもらえた」

「どうやってかは聞いてません」

「それにしても女の子っぽい部屋だね」

「話聞けやコラ」


 淡いピンクを基調とした一番落ち着ける僕の部屋が一瞬にして最悪の戦場と化した。

 これから僕と先輩との命を賭けた戦いが……


「いや始まらないよ⁉」

「え?」

「そんな刀のおもちゃなんて出して……」

「これ本物です」


 クローゼットから取り出した日本刀を鞘から少しチラ見せする。

 いつ見てもいい刃紋だ。


「刃紋にうっとりしてるとこ悪いけどちょっと警察に通報するね?」

「そんなことより先輩。何で来たんですか?用がないなら帰ってほしいんですけど」

「さらっと帰らせようとするんじゃない。ちゃんと話があるんだから」


 そう言うと七瀬先輩は勝手に僕のベットに腰をかける。


「話って長くなりますか?」

「まー長くなるといえばなるかもしれない」

「じゃあ飲み物持ってきます。先輩は最初飲むのは生だから……おつまみは枝豆でいいですか?」

「大丈夫……って未成年に生ビール飲まそうとするな!……枝豆はもらうけど」


 ということで無難に麦茶を持ってくる。ついでに塩ゆでした枝豆も持っていく。

 七瀬先輩は麦茶を一口飲んでから言う。


「また探検に行こうと思う」

「嫌です」


 ゴールデンウィークによくわからない茶番をやらされたがそれをまたやるというのかこの人は。


「部長命令だ!」

「それなら他の部員も誘ってくださいよ僕だけじゃなくて」

「他の部員?」

「そうですよ。田中(架空部員)とか佐藤(架空部員)とか鈴木(架空部員)とか」

「ありそうな名字を使って架空部員を作るんじゃない」


 ぶっちゃけ部活は七瀬先輩と僕の2人だけだ。廃部しないのが奇跡だな。


「今回は何処に行くんですか」

「なんか湖にいるらしい」

「なんかって情報がふわっとしてますね」

「私の情報網にかかった面白そうな話でしょ?」

「ここまで信頼を置けない情報網初めて見ました」


 湖と言うとこの辺には大きな湖は1つしかないので多分そこの湖。


「話によると水中から人みたいのが出てきたとかネッシー的な生物とか目撃者多数ね」

「ちなみに何人くらいですか?」

「5人ね」

「思ったとおり少ないですね」

「あまり湖の方まで行く人いないからね」


 湖は森を突っ切らないとたどり着けないのでそもそも人が寄り付かない。


「気になるでしょ?湖から人とか金の斧とか童話を思い出すよねー」

「なんか湖に投げるんですか?不法投棄で訴えられるかもですよ?」

「その前に後輩くんは銃刀法違反で逮捕だね」


 ◇◇◇◇


「じゃあそろそろ帰る」

「思いっきり無駄話しましたね。時間の無駄でした」

「そういうこと言わない」


 結論から言うと湖の謎は解決した。ネットで検索したら出てきた。

 湖で見かけられたのは単に湖で泳いでる人が居ただけだった。

 湖管理のホームページに乗ってた。遊泳禁止なのに泳いでたから問題になったそうな。

 ネッシー的な生物はうちの学園の美術部が許可取って湖で創作活動したらしい。

 その時作られたのがどういうわけか見間違えられただけだった。


「先輩はフェイクニュースの宝庫ですね」

「うぅ……気をつけるよ」

「褒めてるんですよ?」

「何処に褒める要素が⁉」


 単純で純粋なんだなぁって。


「明日も遊びに来るから」

「どんだけ暇なんですか。塩撒いときますね」

「徹底かよ!」

今回のお題は

「湖」「日本刀」「枝豆」

でした。


登場人物は

三柳七瀬先輩と後輩くんの2人です。


次回お題次第では新キャラ作ろうかななんて思ってます。


三題噺ではいつでもお題募集中です!

来週もお楽しみに!

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