お題 氷 狩人 アルバム
時間過ぎちゃった……
モンスターブレイド略してモンブレ。
第7階層中級ダンジョン「氷結の影堂」にて
「Lv26……今日のレベリングはこの辺でいいかな」
お兄ちゃんと交渉して二学期から木曜日と金曜日の午前だけ保健室登校するようになった。
このまま引きこもってるわけにもいかないし自分との戦いだ。
「明日は攻略動画の更新用の最新クエスト攻略と林檎ちゃんと『夕闇の塔』攻略……予定ビッシリだなぁ」
学校で仲良くなれた林檎ちゃんとVRMMO「モンスターブレイド」で一緒に攻略を進めている。ゲーム実況者としてのマユナのアカウントを使うと色々とバレてしまうし、ゲーム内でも騒ぎになるからサブアカウント「マユ」を作ってプレイしている。マユナが前衛職なのでマユでは後衛職の狩人に転向し弓を扱ってる。
「それにしても……」
バレない。林檎ちゃんとモンブレを始めてもう2週間ほど。そろそろトップレベルのゲーマーマユナについて気づいてもいいはず。
顔出しはしてるから直にあったことのある林檎ちゃんなら気づいてもおかしくはない。
「考えるだけ仕方ないか」
マユのアカウントを1度ログアウトする。
代わりにマユナのアカウントにログインする。
第76階層冒険者の街「幽玄の摩天楼」
「そっか前回はここでログアウトしたのか」
幽玄の摩天楼にある私だけの家。
拠点でもあり落ち着ける場所。
「この屋敷結構値が張ったから大事にしないと」
クローゼットを開き持ち物を整理。マユの方のアカウントのアルバムリストから林檎ちゃんとの写真も移行しパソコンに移す作業も同時進行。
今日もダンジョン攻略の動画を上げるため装備も整えておく。
「これでよし」
今日のダンジョンはモンブレ攻略最前線の106階層の中ボスを倒す動画投稿。
最近イベント系の動画を多く投稿してきたから情報量0での初見プレイ。
「気持ち切り替えて行こう。今は真悠那じゃなくてマユナ」
このゲームをしていると本当に自分が女の子なんじゃないかと思うことがよくある。
私が……僕が男子であることを知っている人は数少ない。
初めての友達である林檎ちゃんにですら僕は女の子だと思われてる。
「僕が男の子だと知っても友達のままでいれるかな」
変わりたい自分と変わりたくない自分。
お兄ちゃんどうすればいいのかな。
◇◇◇◇
第106階層上級ダンジョン「帰天の夢見洞」
「こんにちわこんばんはどうもマユナです!今日はここ帰天の夢見洞の攻略を進めたいと思いまーす!」
悩んでいても仕方がない。
この戦いはゲームみたいにすぐ終わらない戦い。
コマンド選択すらないし攻略法も見当がつかない。
大ボスを倒すなら協力プレイ。お兄ちゃんと話し合おうかな……
「おいでよ。私が遊んでやるからさ!」
目の前に立つボスに向かって宣言した少女の目にもう迷いはなかった。
今回のお題は
「氷」「狩人」「アルバム」
でした!
今回マユナ回です。
自問自答の行く末はいかに……なんて
一度真悠那と林檎のストーリーだけ切り離して新しく小説を立ち上げようかなんて考えたのですがどう思いますか?
お題は四六時中受け付けています!
次回の三題噺もよろしくお願いします!時間には間に合わせますんで!