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プロローグ


昔、昔のその昔。

とある人魚が恋をした。

荒れ狂う嵐の夜。

溺れた男に恋をした。


見目麗しきその人は。

地上の国の王子様。

海の底の末の姫。

一目で彼に恋をした。


浜辺で歌うは恋の詩。

姿は見せられなくても。

この心が届けと。

王子を想って紡ぐ唄。


どうしてももう一度会いたくて。

姫は悩んで考えて。

魔法使いに問いかける。

「彼と同じ人になりたい」


代価はその美しき声。

想いを伝える言葉と変えて。

尾びれの代わりに足を得る。

恋しい人に会う為に。


それから。


彼女の恋は叶う事無く。

姫は自ら命を落とし。

ただ彼女の持っていた。

一粒の真珠だけが残された。


それは彼女の恋の証。

最後に残った想いの欠片。

海の底の末の姫。

地上の王子に恋をした。





――詩人マリオンの詩『人魚姫』より抜粋

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