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浜辺の粘菌 Slime on the beach  作者: 外山淑
第二部 邂逅
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Intruders?

 自分達は少し後退しながら、散開した。自分とインガは、番えていた矢を茂みに向ける。エンマも、矢を装填してた弩を藪に向けて構える。

 音が止んだ。可怪しい。獣なら、飛び出すなり何なりするはずだ。人か?まさか、フレイヤが戻ったのか?

 "Hey! Get out! Or I will shoot you!"

 おい!出てこい!さもないと撃つぞ!と呼びかける。

 再び藪から音がする。「た… つ…く…」という声が聞こえた。女の声か?

 藪から手が出てきた。泥だらけで、ところどころ血が滲んでいる。

 手に続いて、顔が現れた。やはり、泥だらけで、血が滲んでいる。

 泥のせいでよくわからないが、たぶん、女だ。かなり若いようだ。

 インガとエンマに、今の警戒態勢を維持するよう、手で合図する。

 自分は矢を外し、片手で、出てきた女の手を掴んで、引き上げる。

 貫頭衣のようなものを身に着けているが、全身泥まみれだ。剥き出しの手足のそこここから血が出ている。

 見た所、武器のようなものは見当たらない。だが、念の為、貫頭衣の上から、武器がないか確認する。女は抵抗せず、立ったままだ。石や金属類は持ってないようだ。

 自分が、武器の有無を調べ終えると、女は藪を指差し、「たつくべち」みたいな言葉を発した。もしかして、「たすくべし」つまり「助けて」と言っているのか?

 女をエンマに預け、インガには引き続き矢を番えたまま、警戒するよう合図する。自分は矢を番えながら、藪の中に入る。

 そこには、さっきの女と同様に泥だらけの女が横たわっていた。女の服装はさっきの女と同じようだが、やはり泥まみれでよく分からない。

 女はしきりに首を振っている。どうやら、痛がっているようだ。女の背後には、低い崖があった。この崖から落ちたのか?

 女の手足に触れて、確認してみる。右の足首の辺りが腫れて熱を持っているようだ。骨を折ったか、それとも、挫いただけか?どっちにしても、ここで手当はできない。この女が歩くことは望めない。

 しょうがない。

 一旦、藪から出て、エンマに自分の弓と矢筒を預ける。藪に再び入り、女を背負う。

 藪から出て、エンマに再び弩を構えて警戒するよう合図する。声は出さない。近くに、他の侵入者がいるかもしれない。

 この女達の様子からすると、何かから逃げてきたように思える。その何かが近くにいるかもしれない。あるいは、この女達の仲間がいるかもしれない。

 どちらにしても、それらが自分達にとって味方とは限らない。敵が潜んでいる前提で行動しなければならない。

 インガが先導し、エンマに後衛を任せ、最初に出てきた女に自分の前を歩かせながら、山を下る。

 重い荷物を背負い、不慣れな人間を連れ、辺りを警戒しながら歩く。山の入り口に辿り着くまで1時間程かかった。普段であれば30分位の行程だ。

 到着すると直ぐ、みんなを呼び寄せる。大声は出さない。侵入者が他にもいる可能性があることを告げ、厳戒態勢をとらせる。

 連れてきた女達は、自分達の様子を見て驚いている。多分、インガ達の髪の色と目の色だろうな。インガ達の金髪とグエンの赤髪は日の光を浴びて輝いている。定期的に石鹸で洗っているからだ。

 おっと、この女達の泥まみれの状態を何とかしないといけない。ヒルダとアーデルに女達の泥だらけの服を脱がせて、川で体を洗わせる。自分とインガ以外は乳房を剥き出しにしている。

 ヒルダとアーデルは女であることが明らかなので、女達はあまり抵抗しない。体を綺麗にした女達に手持ちの貫頭衣を着せる。怪我をした女の足首に竹を使って添え木を当て、固定する。

 ヒルダとアーデルに女達の監視を任せ、自分は水浴びの支度をする。怪我をした泥だらけの女を背負って1時間ほど歩いてきたのだ。背中に泥が付いてザラザラしている。

 鹿革の胸当てを外すと、乳房を被うブラジャーが現れる。女達の目が丸くなる。やはり、男だと思っていたのか。ブラジャーを取ると、以前より大きくなった乳房が飛び出す。

 褌の紐を解き、褌を外すと、陰茎が跳び出る。女達は、口を大きく開けて、悲鳴を上げた。ヒルダとアーデルが、慌てて、女達の口を塞ぐ。

 ヒルダ達はもう自分のこの姿は見慣れている。気にする様子はない。まあ、この女達は初めて見るのだ。吃驚するよな。

 自分は川に入り、体に付いた泥を落とす。インガとエンマも水浴びに加わった。


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