転勤族の真実
海外で住んでいた家族に新たな命が出来ました。
母のお腹の中には、既に一つの命がいました。
その子は、未熟児として、遥か遠くの日本で、世の中に紹介されました。最初は、ICUに入れられましたが、その子の強い意志と生命で、ICU部屋から出られました。
赤ちゃんがいっぱいいる部屋に移動された時に、両親は大喜びしたと、その子は、後ほど知る事になります。
その子が生まれた年は、日本では、バブル崩壊と言われている時期の始まりという事でした。
その当時、経済が上手く回っていなかった事もあり、その子の両親の仕事にも影響が出てしまい、終いには、仕事を失う事になったと、育ての親に、物心がつく年齢の時に知らされた当本人は、悲しいと同時に、世間に対して、怒りを覚えたと思います。
産みの母親は、家の近くにあった児童施設に預けてから蒸発してしまいました。