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【C国女体化宣言】彼女の独裁は止められない!? 〜最強美女たちが支配する一党独裁国家に転生したら、超絶美少女の次期総書記様に気に入られた〜【追加エピソード】  作者: 歯牙内かつきち
第二部 南頂海会議、常務委員選抜編

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第39話:シーの駆け引き、ソウファからの贈り物

 それはまるで地獄の亡者達のようだった。


 シーの周りを飛び交う無数のドローンやミサイル。


 それをさらに無数の腕が床から伸びては掴んでは地面に吸い込んでいる。


 いつの間にか、シーの周りを黒い実体のない腕がだけが取り囲んでいた。


 ソウファの思力様式スタイルはあらかた消えていた。


 ソウファの最後のドローンを地獄の亡者のような腕が潰したところで、シーを取り囲んだ腕も消えていた。


 現れたシーは、スカーフのように思力装ドレスを纏っていた。

 

 完全思力装フルドレスではない。


 それでもその姿は恐ろしく、そして美しい。


 その姿を真正面から見ているソウファは、驚きの表情をしながら、シーを凝視している。


 自分の思力様式スタイルを次々と消されたにも関わらず、ソウファは、それ以上抵抗はしてなかった。


 「私の世代でも、ソウファ様達の期待に応えれるような華の国にします。どうぞ、お力添えを」


 シーの美しく、それでいて暗い声が静かに響いた。


「…………………………」


「……………………………」


 その後は、沈黙が部屋を支配した。


 ソウファは、シーを見て目を離さない。


 シーの表情はこちらからは見えないが、ソウファの視線を正面から受けているのだろう。


「……残念だけど、そのメンバーは、私も、コウも認める事はないわ」


「そうですか……。このメンバーが新中央政治局常務委員フラワーセブンにならないとフー様との衝突は避けられません」


「あなたは、そっち側についたわけね……」


「いえ、ただ、この者たちは優秀です」


「それで、フーには尻尾を振って、私には、唸り声を向けるのね」


「……いえ、そのようなつもりは。ただ、私は次期総書記として、どのようなメンバーになっても団結してこの難局に立ち向かうだけです」


「そう、どのようなメンバーになっても……ね」


「……はい。どのようなメンバーでもです」


「そう、わかったわ。シー、あなたに相応しいメンバーをプレゼントしてあげるわ」


「……ありがとうございます」


 新中央政治局常務委員フラワーセブンのメンバーをプレゼントと言えてしまう。


 そのくらいの力がソウファにはあるのだ。


 シーは特に何もなさそうに出された茶を飲んでいる。


 新中央政治局常務委員フラワーセブンを掌握するためのメンバー選び。

 

 せっかくリーと密約までしたのに、ここで躓きそうだ。


「シー、なかなかの思力を見せてくれたけど、それであなたの評価を変えるつもりはないわ。」


「……はい」


「余計なことは考えず、私達のために働きなさい」


「……はい。もちろんです。華の国のためにこの身を捧げます」


「……そう。いい心がけね」


「今日は、ありがとうございます。」


 そう言って立ち上がった。


 俺も慌てて、椅子から立ち上がった。


 ソウファから受けたダメージがまだ残っでいるが、歩けない程でない。


 去るシーに付いて、俺も部屋を出た。


「シー、今日はなかなか楽しかったわ。次会うのが楽しみね」


「はい。ぜひよろしくお願いいたします」


 シーは、そう言って頭を下げた。


 引退した元幹部に、次期総書記が頭を下げる。


 それを当然とソウファはシーを見下ろしていた。


 これが今のシーとソウファの力の差。


 思力だけでない、華の国を掌握する権力の差なのだ。



 ソウファ邸から、シーが宿泊する帰り道、シーは、相変わらず車を選んだ。


 コウとの対談からの帰り道と同じ様なシチュエーションだ。


 シーは、あの時と同じように目を閉じている。


 その姿をバックミラーで確認しながら、俺は慎重に運転を指定た。

 

 気を抜くとソウファから受けたダメージでふらついてしまう。


「……大丈夫か?」


 俺の視線に気付いていたのであろう、シーが声をかけてきた。

 

「は、はい。運転に問題はありません」


「そうか。不意打ちだったからな」


「マロン様やアカリ様から受けている訓練のお陰です」


「この後、今日はもうゆっくり休め。夕食の準備もいい」


「は、はい。しかし、夕食くらいは……」


「夕食くらい、私だってどうにか出来るさ。せっかくリゾートに来ているのだ。相応の贅沢をするさ」


「も、申し訳ありません。それでは、私は休ませてもらいます」


「ああ」


ソウファに新中央政治局常務委員フラワーセブンのメンバーを認めもらう。


 その目論見は失敗してしまった。


 そんな状況なのに、シーは、いつもより上機嫌だ。

 

 声は変わらずだが、俺に話しかけること自体が稀なのだ。


「……なんだ?先程の事が気になっているのか」


「は、はい。出過ぎたマネですが。リー様と約束した話がこれで……。そうするとブルーローズの方々とハクモクレンの方々で全面的な戦いになるのかと」


「ああ、そうだな。コウ様やソウファ様はフー様と戦って貰わなくてはな」


「え、そんなことになれば……」


「小競り合いくらいだよ、お互い全力を出したらどうなるかわかっている」


「は、はぁ」


「だが、そうなると私が困る。」


「え?」


「言ってあるだろ。ブルーローズでもなく、ハクモクレンでもなく、私が主導権を握るのだ」


「はい。そのために新中央政治局常務委員フラワーセブンには、シー様も懇意にしているハクモクレン閥の方を入れるという話では」


「ああ、そうだな。だが、それをそのままソウファ様にはお願いしないさ。今日、私が渡したメンバーには、シホもホウスイも入ってない。ヨンファとマーリーを入れておいた」


「え、どうして、そんな事を。それでは……」


「ああ、私がブルーローズに付いたと思っただろうな」


「だから、ソウファ様はあんなに反対を……」


「素直に私の言うことを聞くような人でないさ。何かしら見返りが要求される。それも致命的な。ただ、私がブルーローズに付くような素振りを見せた。それは全力で阻止してくるだろう」


「…………はい」


「ブルーローズが実権を握ったらどうなるか、ソウファ樣もわかっている。だから、ちゃんと私にプレゼントしてくれるよ。私が本当に欲しいメンバーを」


「つまり、シー様が本当に望んでいるメンバーをソウファ様が自ら用意してくれると」


「ああ、コウ様も巻き込んでな。現状、実績からフー様が有利だ。あの二人を差し置いて、ハクモクレン閥からメンバー入りするのは難しい。ただ、フー様にもレイという傷がある。すんなりはいかないさ。コウ様もソウファ様もそういう相手の嫌な事を利用するのは天才的だ」


「レイ様の失脚がそんな影響を……」


 レイの失脚は自業自得とはいえ、オウキがとどめを刺し、その場に俺もいた。

 

 すぐに治したとはいえ、オウキの思力によってぐちゃぐちゃになった姿を思い出して、嫌な気分になった。


「元々ハクモクレンは、次世代に人材がいない。頼みの綱が、ボアだったからな。だから、コウ様もソウファ様もブルーローズの中に毒を仕込んでいたのさ。レイのように」


「お、恐ろしい世界ですね……」


「ああ、ソウファ様だって、私の意図は、分かってるだろう」


「え?」


「猿芝居に騙されるような人なら何年も華の国に君臨してないさ。今日、怒ったのは、私がメンバーを選んだり、ブルーローズに付こうとしたことじゃない。それをダシに私がソウファ様と駆け引きしたことだよ」


「シー様が出したメンバー表を見た瞬間、空気が変わりました」


「ああ、ソウファ様は、私がお願いしてくると期待してたのだよ。それが裏切られたのだ」


「それで、あのような攻撃を」


「ああ、頭に血が昇ったのだろう。ただ、その後は、流石に冷静だったな。私の意図も読んでくれた」


「シー様の意図。ハクモクレン閥のお三方をメンバーに入れるという……」


「それもあるが、一番は私がフー様寄りのメンバーを提案したというところさ。フー様も、コウ様も私を自分側と数えていいかを見計らってる。ハクモクレンから三人入って、さらに私がコウ様に付けば、ブルーローズは過半数を取れない。そうなれば、断固としてその三人のメンバー入りを反対するだろう。だから、私はフー様側だと、フー様に思われるのが都合いいのだ。私がフー様側だと思われていれば、フー様はギリギリのところで妥協するさ」


「そんな意図が……」


「ああ、ソウファ様もそれが分かって、最後は穏やかだったろう。まぁ、駆け引きを仕掛けたのは気に食わなかったから最後まで圧力をかけてきたが」


「説明ありがとございます。私はリー様との約束が守れなくなったかと勘違いして、勝手に心配してしまいました。そんな深い意図があるなんて、流石シー様です」


 シーが俺にこんなに長く説明してくれる事はなかなかない。

 

 よいしょする意図もなくはないが素直に感心したことを伝えだ。


「オウキだよ、こんな事を考えるのは。あいつ、普段は粗野だが、こういう事は、むしろ繊細に考えられるのだよな。恐ろしい奴だ。まー、ルー、オウキには伝えておくよ。ルーが流石オウキ様、腹黒さでも天下一品と感心してたと」


 シーが、ニヤリと笑いながら俺に告げた。


 シーが冗談を言って俺をからかうのは珍しい。

 

 やはり、今日の会談は上手く言ったのだ。


「いや、そんなこと、言ってませんし、本当に冗談でもそういう事は……」


 とはいえ、シーは本当に言いかねないので、俺はシーに懇願した。


 それを見て小さく笑うシーはやはり、悪魔的魅力だった。

ここまで読んでくださりありがとうございます。

またぜひ↓の☆☆☆☆☆でご評価いただけますと嬉しいです。


シーがかっこよく自分の力を見せつける回でした。


支配者クラス同士の戦いとしては小競り合いですが。


美しくキメたのでさぞかしシーはドヤ顔だったでしょう。


ドヤ顔の美少女って可愛いよねと思った方ブックマークよろしくお願いいたします。

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