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【C国女体化宣言】彼女の独裁は止められない!? 〜最強美女たちが支配する一党独裁国家に転生したら、超絶美少女の次期総書記様に気に入られた〜【追加エピソード】  作者: 歯牙内かつきち
第一部 権力闘争の始まり編

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第44話:シーとの対峙

 オウの亡命を手助けするためにテイが用意したフヨウ市の根城。


 その事務室で俺は最高権力者の一人であるシーと対峙していた。

 

 「スタイルを消すスタイルか。オウとテイに話は聞いていたが、間近で見てもとても信じられないな」

 

 漆黒の双眸がこちらを見ている。


 俺はその眼差しを見つめ返そうとしたが、すぐに目をそらしてしまった。

 そして、そのまま膝をついては、頭を垂れた。


 「オウ様は計画通り、ボアの機密を持って総領事館に駆け込みました」

 

 俺は一応儀礼的に報告を行った。


 俺の思力様式スタイルを見ているのであるから当然シーはどこかで一部始終を見ていたのだろう。


 「ああ、明日から、いや今夜から大騒ぎになるな」

 

 この計画の目的のひとつは、華の国中で騒動にすることにある。


 すでにテイが裏でマスコミや、ネット、そして、ボアにもリークしているのだろう。


 「………… はい」

 

 本当は、今後の事など色々と聞きたいことはあるが、それを俺が最高権力者の一人にに聞くのは危険だ。

俺は出来るだけ余計な事は言わないように徹した。


 シーと2人きりで話すのはこれが初めてだ。


 ――中央政治局常務委員フラワーナイン


 この国を統べる者の一人。


 俺は全身冷や汗が吹き出していた。

 

 「ボアへの対抗はどうだ?」

 

 「はい。テイ様に鍛えてもらいました。一度なら無力化できるかと思います」

 

 「そうか。ボアとは、代表大会中に決着をつけることになるだろう」

 

 代表大会は一ヶ月後に行われる華の国の国会だ。

 華の国の憲法によって、代表大会は、最高権力機関と立法機関と位置付けられている。


 ただし、これは形式上で、基本的には党の方針を代表大会で追認するだけである。

 

 形式的ではあるが重要な大会でもある。

 華の国中から党員が集まる。


 開催場所は華の国の首都であるロサ・キネンシス市。

 もちろん、ボアも来ることになるだろう。


 「ところで、ルーよ。私は儀礼よりも、実務を重んじる。そうして頭を垂れているより、茶の一杯でも出した方が評価するぞ」

 

 俺は自分の全身の毛が逆立つのを感じた。

 

 「た、大変失礼しました!。すぐに」

 

 俺は慌てて、台所に向かった。

 

 この事務室は、今回の計画のため、テイが用意していたものだ。

 計画が決まるとテイはここを拠点に合星国総領事館の周辺や侵入経路を調べていた。


 俺の役割はオウをツバキ市からフヨウ市に運び、総領事館への駆け込みを手助けすることであったから、一日だけ、現場確認でフヨウ市に来て、その時にこの事務室も案内された。

 

 テイが用意していたのか、幸運にもお茶を淹れる道具と茶葉は一式揃っていた。

 あと、なぜかスナックや、甘いお菓子もたくさんある。

 

 俺は湯を沸かしながら、チラリとシーを見た。


 シーはソファーに深く腰を掛け目を閉じていた。ただ、眠っているわけではないことは雰囲気で感じた。

 

 (ボアとは、何か正反対のような…………)

 

 俺は数日前、実際に対面したボアとシーを比較した。

 

 シーとボアはまるで陰と陽、正反対なのだ。

 

 共通点は、一つだけ。2人とも党の始まりに貢献した偉大な八人の先人である八大元老の血を引いている。

 

 それ以外正反対なのだ。

 

 ボアはまさしく陽。


 実力も実績も抜きん出ているし、社交的な性格で、いるだけでその場が華やかになる。

 長身で、華の国の女性だけでなく男性もあこがれるようなルックスだ。

 

 そして、その笑顔。

 

 キラキラとしたその笑顔を向けられるとまるでそこが極楽浄土にでもなったかのような雰囲気に包まれる。まさかボアに凶悪な裏の顔があるなんて想像できない。


 そして、思力様式スタイルも神々しい光だ。


 そして、シーは陰だ。


 実績は目立たず、実力はよくわからない。次期総書記候補にも関わらず中央政治局常務委員フラワーナインの中でも目立った存在でない。


 ほとんどメディアにもでないし、その抑揚のない無表情な話し方はなおさら存在を地味にしている。


 身長もそこまで高くなく、一般的なスタイルだ。

 美しい外見は流石中央政治局常務委員フラワーナインであるが、見るものを不安にさせるような美しさで、時おり見せる笑顔は悪魔的で、畏れを抱かせる。


 そして、その思力様式スタイルは深い闇である。

 

 しかし、ただ血統がよかったからと言って中央政治局常務委員フラワーナインになれるわけではない。

 

 しかも次期は華の国の頂点に君臨する予定なのだ。何か底知れない力がある。そう思わせるような雰囲気を纏っている。


 「遅くなり大変失礼いたしました。お茶を淹れました」

 

 俺は細心の注意を払ってお茶を出した。少し 迷ったがお菓子も少し皿に盛り付けて出した。

 

 「ふん。まぁ、不味くはないな」

 

 シーはお茶に口をつけてから、そのような感想をつぶやいた。俺に言うというより、何か確認するかのような素振りだ。

 

 「オウから推薦の手紙をもらっている。オウが言うには、民衆を率いる者の側には民衆と同じような弱きものを置くべきとのことだ」

 

 今度は確実に俺に向けて言葉を発した。

 

 視線はお茶に注がれているのだが。

 

 (オウ様が…………)

 

オウがそんなことをしてくれていたなんて驚いたが、俺はそれを表情に出さないようシーの次の言葉を待った。

 

 「ま、能力的に党の公式機関に所属して私の部下になるのは無理だ。男がそのような能力は持てないからな」

 

 シーはそう続けた。


 そう、それは残酷な事実だ。この世界では、男はどんな分野でさえ、思力の弱さのために活躍はできない。


 前の世界でいうと、ベビー級ボクサーに女性チャンピオンが誕生しないようなものだ。そのくらいの、いや、それ以上の能力差がこの世界では、どんな分野でもおこりえる。

 

 「…………はい」

 

 俺は相槌を打つだけに止めた。そして、シーの次の言葉を待った。

 

 「ただ、私設秘書の末席くらいならえなくもない」

 

 そう言ってシーは初めて俺の顔をみた。

 

 「その身を国のために犠牲にしたオウの頼みだ。どうだ? その気はあるのか? もちろん、ボアの件が無事に終わったらの話だがな」

 

 「は、はい。もちろんです。この上ない喜びです。シー様のお役に立てるよう頑張ります」

 

 「オウの手紙には、お前が、私の部下になるリスクが分からないような賢くない男ではないと書いてあったがな。まだ、私には、エサをくれるご主人様に尻尾を振る犬に見えるぞ」

 

 シーの部下になるリスク。


 それは力のないものは、簡単にはとかげの尻尾のように切られ、消耗品のように扱われるということだ。


 権力者に近づく男の運命がどうなるのか、容易に想像できる。

 

 (でも、俺はやらなくてはいけない。ただの妄想だとしても、それが今の俺の生きる希望だ)

 

 「この国のために、犬にも役に立つことがあるのでしたら、喜んで犬になります」

 

 俺は静かに覚悟を持ってそう伝えた。


 もしかしたら、この一言で、シーのカンにさわり、ここで切られるかもしれない。


 そんなリスクがあったが、それでも覚悟を示さないとこれから来るであろう困難に自分は立ち向かえないと思った。

 

 (今後、必ずシー様は独裁者になる。それを止めなければ)

 

 かつきは前の世界の状況と家族を思い出していた。

 

 

 俺の覚悟の言葉を聞いたシーはただ面白そうに笑った。


 いや、口元だけ笑いの顔を作ったというのが正しいかもしれない。

 

 目は相変わらず漆黒の沈んだ目なのだから。


 ガチャッ


 そのときに、誰かがこの事務室に入ってくる音がした。

 

 

ここまで読んでくださった方ありがとうございます☆


また、ぜひ↓の☆☆☆☆☆でご評価いただけますと嬉しいです。


今回の場面はプロローグの最後からの続きです。


ルーは少しはシーに気に入られたようで、やっとタイトルも回収です。


超絶美少女に、ぜひ貴女の犬にしてくださいと言う中身おっさん(笑)。


美少女の飼い犬になるのが夢だと思った方ブックマークよろしくお願いいたします。





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