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ある国の秘密  作者: 藤咲 乃々
第5章
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ローザの記憶

場面が変わり、さっきまで外にいたはずなのに部屋の中にいた


部屋ではエマが泣いていた

俺が入っているであろう棺の前で...


〈エマ...時間だからルイを連れて行くよ〉

二千年前のローザがエマに伝えると、棺は部屋から運び出された


「ルイが死んでからエマは何日も泣き続けて、3週間と時間が過ぎた。それでもエマの涙が止まることはなかった」

記憶の映像と共にローザが話し出した



「エマは食事を持って行っても全く手をつけなかった。ルイの後を追うつもりだと私達は悟った」

水はディッキーが無理矢理飲ませてたけどね〜、と少し笑える話もしてくれた


「エマのことを考えてルイの記憶をエマから消した。状態が酷すぎたからルイの存在自体をエマの中から抹消した」


ローザが指を差した方向にみんなと食事をするエマが映り込んでいた


「食事もするようになって、泣くことも無くなった。最初の1週間は、ね...」


〈エマ⁉︎〉

食事中のエマの目からは大粒の涙

〈なんでかな...悲しくもないのに涙が止まらないの〉


みんなは苦しそうな表情でエマを見つめる

誰一人としてエマに声をかける者はいなかった


ローザが記憶を消してもエマから涙が出てきたということは、それほど悲しみが強かったということ

みんなエマにかける言葉が見つからなかった


記憶を消して止まった涙は一時的に堰き止められていたに過ぎなかった



〈最近食事が美味しくないの。前はもっと美味しかったはずなのに、今は塩味しかしない〉

〈〈〈.......〉〉〉

話している間もエマの涙は止まらない


〈兄弟は揃ってるはずなのに誰か足りない気がして、気づいたら誰かを探してるの...おかしいでしょ?〉


「エマは存在すら分からない人を想ってずっと泣いてた。兄弟といる時、ふと思い出すように泣くようになった」

記憶が早送りされてある場面で止まった


「エマはこの世界の代表だったルイに代わって神と話していた。その会話の中で記憶を戻され、ルイを殺したのが神だと知った」



エマは隠し持っていた武器で神に襲いかかるが、神に当たるはずもなかった


《我が作った物を壊しただけだ。何が悪い?恨むならあやつの異変に気づいていながらも救えなかった自身を恨め》

神はエマを嘲笑った


《いいことを教えてやろう。あやつは自分の命と引き換えに何を守ったと思う?》

〈......〉

《お前達の命とこの世界だ》


〈私達のためにルイが死んだ...?〉

神の前で膝から崩れ落ちたエマ

《あやつとお前が禁忌を犯した。死を持って償うのは当然の報いだ》


その言葉でエマは神に向かって飛び出した


「あれはルイが死んだ時に持っていた剣、“エンゼルフォース”。私達のための剣って昔のルイが言ってた」

“天使の力”

剣を持ったところでエマの力じゃ神に敵うはずもないと思ったが、エマの攻撃は神に傷を付けた


《やはり最初から作り直す方が良さそうだ。気に入っていたが...もうよい。お前から死ね》

傷付けられて怒った神がエマの首に手を伸ばす


首に手が掛かる寸前で見慣れた顔が現れた

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