披露目式
この前採寸した正服に身を包む
いつもの服と違い背筋が伸びて顔が引き攣る
貴族の時もそうだったっけ...
みんなを見ると見慣れた顔があるので少し安心した
この場にいるのはバルド、レオン、サラ、セツ、ディック、カレン、エマ、俺の8人
リトやザック達はまだ17歳ではないので国民の前には顔を出さない
「陛下、お時間です」
「分かった」
国王としてのバルドを見るのは初めてで変な感じだ
「ルイ、いつも通りでいいからね〜」
ただし、口を開くといつも通りのバルドになる
城のバルコニーへの扉が開かれた
バルドに続いて俺、レオン達の順で進む
国民の歓声がすごく聞こえる
戸惑っているのは俺だけでみんなは笑顔で手を振っている
ザックの作った拡声器でバルドが話し出す
『また家族が成人を迎えた。みんなに紹介するよ、ルイだ』
名前が呼ばれ、バルドの隣に並ぶ
バルコニーからは多くの人が見渡せた
「ルイ、」
拡声器の前に立たされて肩を叩かれた
『初めましてルイです。この場に立てたことを光栄に思います。他の兄弟のようにオルレアンをしっかり担っていきたいと思います』
平静を装っていたが心臓はバクバク
レオン達にはバレていたみたいで笑いを堪えて、みんなの肩が震えている
吹き出さなかったので、よしとしよう
何はともあれ俺の仕事はほぼ終わり
あとは笑顔で立っていればいい、とバルドのが言っていた
「こっからが勝負だ。準備は?」
「できてるわ」
レオンがサラ、セツ、エマに聞いている
何の準備かは分からないが、準備はできているらしい
「なんだお前ら、緊張してんのか?」
「そんな訳ないでしょ」
「ディック達みたいに囲まれるよりはマシ!」
セツとカレンが余裕のある顔でディックに反論した
「ディック、私達注目されるのは慣れっこよ」
いろんな意味でね?とサラが付け加えた
「今日の仕事はもう終わりだろ?なんかやるのか?」
俺の言葉にみんながギョッとした顔をする
「これから城で晩餐会があるの。それも国民も参加できるやつ」
「えっ⁉︎」
エマの説明でやっと理解した
みんなが話していたのは晩餐会で披露するステージのこと
サラ達はステージ上に逃げれるが、男3人とエマは客に囲まれるらしい
「一体、バルドになんで説明されてたのよ」
「“あとは笑顔で立ってればいい”って...」
「ほんと何なの⁉︎あいつ!」
カレンは無休で仕事をさせられたシエンナでの出来事をまだ根に持っているようだ
晩餐会が始まる前に知れてよかった...
知らないままだったら心の準備が出来ていないまま参加するところだった
「オルレアン中の国民が1つの部屋に入るってこと?」
「そんな訳ないだろ。抽選で当たった人だけだ」
抽選でもかなりの人数いそう
倍率を考えただけでも恐ろしい...
そして、何時まであるのだろうか...




