レオンの部屋
翌朝 6時
俺はクナイを届けにレオンの部屋まで来た
ドアをノックしようとすると、中から話し声が聞こえてきた
『ねぇどの歌がいい?』
『お前の歌なら、なんでもいい』
声からして、中にはサラとレオンがいるみたいだ
『もう、真面目に選んでよ』
『距離あるからどうせ聞こえねぇよ』
俺の知ってる2人とは思えないような会話だ
『聞こえるように歌うの!』
『はいはい。じゃあ、これ』
『またこれ?ブリオスタでも歌ったのに』
『文句言うなよ。自分で作った曲だろ』
あの歌、サラが作った曲⁉︎
『あの2人のための曲だからね...』
『知ってる。だから俺も好きなんだよ...』
サラがレオンに向けて歌ったものではないのか...?
『『ルイ』』
え、俺⁉︎
『いるんだろ?ドア開いてるから入って来い』
『盗み聞きはカッコ悪いわよ?』
普通にバレてた
やっぱりアンジェという生き物は怖い
「お、お邪魔します」
レオンの言う通り、ドアはすんなりと開いた
初めて自分以外の人の部屋に入る
入ってすぐは壁にかかった武器の部屋なのは一緒だが、奥の部屋は俺より少し広め
レオンがベッド、その隣の椅子にサラが座っている
「どうした、俺に用事があって来たんだろ?」
あぐらをかきながら武器の手入れをしているレオン
楽譜を広げているサラ
2人の視線が俺に向く
「これ、ルーシーが拾ったらしい。レオンのだろ?」
クナイをレオンに差し出す
「ああ、俺のだ。ありがとう」
「じゃあ、」
「え!それだけのために来たの⁉︎」
黙って話を聞いていたサラが驚きの声をあげた
「そうだけど...邪魔しちゃ悪いし」
「別に邪魔じゃない。サラ」
「はいはい」
サラが立ち上がり、レオンのクローゼットの中から折り畳み式の椅子を出してくれた
せっかく出してもらったので素直に座る
「お前、シエンナに何持ってくんだ?」
「ロングソードと短剣とアースベインってやつ」
アースベインと言うと、驚いたように顔を上げたレオン
「“地脈”か...いいやつ選んだな」
「そんなにすごい剣なの?」
サラが俺とレオンの顔を交互に見てくるが、俺はアースベインのすごさを知らない
「まあ俺は好きだな。シエンナで見せてもらえ」
俺、一度も使ったことないんだけど...
アースベインはシエンナでこそ、本領を発揮できるらしい
「あ、7時になる!2人共、朝食準備手伝って!」
「んー」
「分かった」
俺達はレオンの部屋を後にした




