#1750 決着の大激突! 質と数の大決戦!
「これは負けなんじゃないかなアイシャ!?」
「まだ首の皮1枚繋がってるよ! まだギブアップするにはちょっとだけ早いよカリン先輩!」
初動の巨城獲得結果、〈白チーム:9城〉〈赤チーム:0城〉。
まさかの〈集え・テイマーサモナー〉、先取巨城ゼロである。
そんな結果が表示されている上空スクリーンを見てカリンが叫んだ。
うん、無理。
しかし、アイシャの言ったとおり実は〈集え・テイマーサモナー〉の首の皮は1枚繋がっている。本当にほっそい皮だが、ギリギリ負け確定ではない。これで小城マスでも負けていたら逆転は不可能だった。
初動で〈集え・テイマーサモナー〉がしたのは〈ロードローラー戦法〉。
これにより多くのマスを手に入れることができ、小城マスPでは〈集え・テイマーサモナー〉が大きく有利を取っていたからだ。
ここで白本拠地を落として時間切れになれば〈集え・テイマーサモナー〉が勝つ。
まだ勝てる可能性が僅かに残っていた。故にギブアップにはちょっと早い。
「となれば、Aランクギルドとして、やるべきことは1つだよ!」
「うっそ!? まさか、まさかまさか!? 〈エデン〉に対人戦を仕掛けるの!? 仕掛けないとダメ!?」
「ダメ」
「エイリン、次代のギルドマスターが頼もしすぎるよーーーー!!」
「次代は安泰ね」
アイシャの説得でカリンは目に熱いものが込み上げたようだ。
きっと自分の跡を継ぐギルドマスターの立派な姿に感動したのだろう。
これから〈エデン〉に対人戦を挑みに行かなくちゃいけないからじゃないはずだ。
そう、〈集え・テイマーサモナー〉の勝ち筋は明確。
相手の本拠地を落とすか、9城纏めて手に入れるしかない。小城マスの有利を確保したまま。
何それ無理。
初動こそ〈エデン〉が〈スタダロード戦法〉をしていたから小城マスを取らなかっただけで、中盤の〈エデン〉の小城マス確保速度は……かなりとんでもないのだ。
しかもチャンスがあればどんどん対人戦を仕掛けてくるので気が付けば数が減っているなんてことも多い。
あの〈サクセスブレーン〉だって【ブレイン】のカイエンが〈竜の箱庭〉を使いながら指揮に徹していたのにナギなどのメンバーが討ち取られている。
通信手段を持たない〈集え・テイマーサモナー〉が〈サクセスブレーン〉よりも上手くやれるかというと、厳しいと言わざるを得なかった。
〈サクセスブレーン〉がした〈巨城ちょい残し戦法〉だって今からできるか怪しい。
というか多分〈エデン〉がさせてくれない。ナギのように待ち伏せして討ち取られる可能性が濃厚だ。加えて言えば巨城を削っている間に小城マスを逆転される可能性が高い。
となればやるべきことは1つ。
対人戦で〈エデン〉の人数を削り、小城マスを確保できる人員を少なくすることが勝利の大前提となる。
「ここはギブアップしよう!?」
「せめて一当てするか小城マスで負け、再逆転が不可能になるまで無理だよ」
「カリン。覚悟を決めて。Aランクギルドの矜持を見せよう」
「……ええい、やってやらー!」
カリン、アイシャとエイリンに説得されてヤケになる。
〈集え・テイマーサモナー〉にも武器はある。それも特大の武器が。
これを使わずして負けを認めるなんてエイリンもアイシャもノーサンキュー。
せめて負けるなら〈エデン〉とぶつかってから負けたい!
「仕掛けるなら早い方が良い」
「うん! メンバーを集めるよ! バンちゃん『咆哮呼び』!」
「グワオオオオオオオオオオ!!」
『咆哮呼び』は仲間を呼ぶ系のスキル。
モンスターに知らせ、近くに居る仲間を呼び寄せるスキルなため、本来ギルドバトルでは使えないが、ここは〈集え・テイマーサモナー〉。全員がモンスターに騎乗しているため、知らせを聞いて集まることが可能だ。
総勢35人――距離が遠すぎたり保護期間に阻まれて合流できなかった4人を除いて、実に31人が集結した。4人は後から合流するだろう。
「行くよ! 〈集え・テイマーサモナー〉奥義――スタンピード作戦だー!!」
「「「「『大召喚』!」」」」
「「「『マスター・ドール・クオリティ』!」」」
「「『大量憑依』!」」
それは〈集え・テイマーサモナー〉の奥義。
最大の召喚数、テイム・サモン・依り代を出しまくった、数の暴力攻め。
質で圧倒的強さを誇る〈エデン〉に勝つには数しかない。
地を揺らし歩くもの、空中を駆けるもの、空を舞うもの、召喚体がさらに召喚をして数を増やすもの。
こうして〈集え・テイマーサモナー〉は、〈エデン〉と全面戦争に打って出た。
場所は白本拠地付近、南側(図Cー7)。
〈集え・テイマーサモナー〉のモンスターはその全てが上級モンスターなため、端的に言うとすごく大きい。スタンピード戦法を使うのならば〈土勢山〉フィールドで展開できる場所は限られてくる。
故に〈集え・テイマーサモナー〉は、幅が4マスもある本拠地の南側から仕掛けたのだ。ここから本拠地を一旦襲って防衛人数を蹴散らして減らし、主力が戻ってくる前に退却する狙いだった。しかし。
「来たなカリン先輩! 俺たちも全力でお相手するぜ!」
「なんで〈エデン〉も全員揃っちゃってるの!?」
そこに、さっきまで全力であちこちで小城マス確保を頑張っていたはずの〈エデン〉が35人集合していたのである。リーナやシャロン、ラナまでいる。
もちろんこれはリーナのユニークスキル、『本拠地を守りなさい。全員集合ですわ』で集まった結果だ。リーナが鬼強い。
リーナのユニークスキルの効果は、まだその全容が多く知れ渡っていなかったのだ。アイシャすらその正確な効果は知らなかった。
しかしこれで確定。リーナのユニークスキルは、本拠地に全員を呼び戻すスキルである。
〈エデン〉のメンバーはたくさん屠りたかったけど、できれば各個撃破が良かったカリンにとっては寝耳に水。
だが、賽は投げられた。
「攻撃開始だー!」
「『全軍一斉攻撃ですわ』!」
戦闘開始の合図は〈エデン〉から始まった。これにはカリンも応戦するしかない。今背中を見せたらやられる。
「応戦せよーー! 『ビーストアップエンゲージ』!」
ギルドメンバーにかっこ悪い姿は見せられないとばかりに気合いを入れてバフを送る。
「「「ジュアアアアアア!!」」」
「おいおいこいつは〈暗黒竜〉だぜ?」
「3体いるーー!?」
「私たちも3人合わせて、いっくよー!」
「せーの!」
「「「『神気個三波装砲撃』!」」」
「バンちゃん! 暗黒のブレスだよ!」
最初にぶつかったのはサチ、エミ、ユウカ対〈暗黒竜〉3体。
うち1体はカリンのバンちゃんだ。
すでに『女神化』でパワーアップしまくっていたサチたちのコンボ攻撃が3つに分かれて襲い、3つの暗黒のブレスがぶつかる。
もちろんサチ、エミ、ユウカが打ち勝って2体の〈暗黒竜〉が地に落下した。
これを皮切りにして両者がぶつかり合う。
「数で押せーー!」
「数を減らすぞ! マシロ、状態異常と回復は任せた!」
「はい! 『セイクリッド・ヘヴン』! 『アストラル・ヴィータ』!」
「ラクリッテはデバフフィールドを形成!」
「ポン! 全てが能力を下げる業の幻――――『ファントムランド・ステージ』!」
「ノエル! オリヒメさん! バフを!」
「バフの歌では負けないよーー!! 『プリンセスアイドルライブ』!」
「任せてください――『星の歌』!」
「トモヨ、空中の敵を受け止めろ!」
「止めちゃうよーー! 『ガブリエル大加護結界』! 『ガブリエル大加護結界』! 『ガブリエル大加護結界』! 『ガブリエル大加護結界』! 『ガブリエル大加護結界』! 『ガブリエル大加護結界』! 『ガブリエル大加護結界』! 『ガブリエル大加護結界』!」
ゼフィルスの指揮により各所でぶつかる様々な衝撃。
回復担当のマシロが天国を顕現し、デバフ担当のラクリッテが全ステータス低下フィールドを形成。
バフ担当のノエルとオリヒメがじゃんじゃん味方を強化し、すでに『大天使フォーム』をしているトモヨが大量の盾を出しまくり物量に対抗する。
「盾を消すよ! ――『シャドウインフィニット・ソウル・アブソープション』!」
ここでアイシャの六段階目ツリースキルが発動。巨大な影が地面から津波のように立ち、トモヨの大量の盾を飲み込んで影に引き込んでしまう。
「ええ!? 私の盾!?」
アイシャ最強〈六ツリ〉スキル『シャドウインフィニット・ソウル・アブソープション』は相手の防御スキルや防御魔法を影に飲み込んでしまう。攻防両方に使える優れたスキルだ。
「今だよーー!」
カリンの突撃命令にここぞとばかりに圧力が上がる〈集え・テイマーサモナー〉。
上級で見たことのある〈亜竜〉種、〈ドレイク〉、〈ワイバーン〉、〈ワイアーム〉などなど。加えて〈竜〉種である〈火竜〉、〈氷竜〉、〈雷竜〉まで飛んでくる。
さらには〈巣多ダン〉であの〈筋肉は最強だ〉が敗北した〈一つ目木樹〉〈二つ目木樹〉〈三つ目木樹〉のトリオまで来ちゃったのだから〈集え・テイマーサモナー〉の本気度がわかる。
〈エデン〉でもこれは1人や2人くらい退場するのでは?
と思いきや、そこで前に出るタンクが1人。
「トモヨを突破しても――私が居るわ。『オープン・ザ・サウザンドシールド』!」
「「「「!!」」」」
突如大量に飛び出す千の盾。
もちろんそれを成したのは〈エデン〉タンク最強―――シエラだ。
モンスターの津波を受け止め、攻撃を受け止め、全てを受け止める盾たちは、勢いに乗ったはずのモンスターの侵攻を止めてしまう。
「「「「「ギュアア!?」」」」」
「今よ」
「私に任せなさい!! 『大聖光の無限宝剣』!」
盾に阻まれ動けない所にラナの宝剣が飛んでいく。もちろんこれだけでは終わらない。
「わたくしもいきますわ! 『竜絶兵砲・Vドラゴンバスター』!」
「いっけークロちゃん! 『大魔王降臨』!」
「さあ、みんな出番だよ! 『犬力の犬』! 『我が軍勢よ。蹂躙せよ』!」
「アルテ、合わせてください、〈竜騎姉妹〉と呼ばれたコンボを見せてあげましょう――ゼニス『神飛・ドラゴンオーバーストライク』!」
「りょ! ワダラン突っ込めーーです! 『ブラストエンゲージストライク』!」
「これは攻撃にも使えるんだよ! 『オリハルシステム排除ゴーレム召喚』!」
宝剣やバスターがヒットし、千の盾が横に退くと、続いて現れたのは〈エデン〉のモンスター。
壮絶な大怪獣バトルが幕を開ける。のこったのこった。
「いっけー!!」
「って、あ、あれ!? これはマズい感じ?」
「あ! モンスター戦は〈集え・テイマーサモナー〉の方に分があるみたいです!」
「私たちを舐めないでよねーー! 『モンスターパーフェクトヒール』!」
だが、これには〈集え・テイマーサモナー〉の方に軍配が上がる。
モンスター専用スキルや魔法が向こうの方が多すぎたのだ。バフや回復だけとっても〈集え・テイマーサモナー〉の方が充実していた。
ダメージを負っていたモンスターが元気を取り戻していく。
「く~、モンスターが多すぎるよ!」
「数に対抗するには質しかないな! シヅキ、全部使っちゃっていいぞ!」
「! オッケー! いっくよー!! 『魔王の矛』!」
「何かくるよ!?」
モンスター戦で〈エデン〉が負けている。だが、ゼフィルスたちはまだ本気を出していない。
「見せてやろう! シヅキの新しい力、新しいモンスターたちを!」
ゼフィルスの許可を得たシヅキが高々と〈地獄の三つ叉の戟〉を掲げると、上空に暗黒の渦が生み出された。武器スキル『魔王の矛』の効果だ。魔王降臨の際に〈魔王〉系がパワーアップする。そして。
「来て来て私のモンスターたち! カイムちゃん、クジャちゃん、レヴィちゃん、ベルちゃん、アスモちゃん―――『大魔王の宴』!」
【ルシファー】のユニークスキル、『大魔王の宴』が発動する。
上空にできた暗黒の渦から出てきたのは5体のモンスター。
シヅキが元々持っており、鳥系の〈カイム〉から進化した〈グリード〉のカイムちゃん。
爬虫系から進化し、上級下位で最も有名な最奥ボス、クジャを経由して悪魔になった〈グラトニー〉のクジャちゃん。
リヴァイアサンを経由し、レヴィアタンからさらに進化した〈エンヴィー〉のレヴィちゃん
猫系を経由して悪魔になり、怠惰な猫悪魔と化した〈スロース〉のベルちゃん。
人型悪魔、クロちゃんとは真逆の女性型悪魔からその地位に至った〈ラスト〉のアスモちゃん。
そこに、すでに召喚していた〈ラース〉のクロちゃんが加わる。
計6体の大魔王がその場に現れた。
否。シヅキも加われば7人だ。【ルシファー】が司るのは〈プライド〉。
これにて七大罪が出揃った。
「大魔王の宴を始めるよ!」
ユニークスキルは『大魔王の宴』。
ただの魔王種は大魔王種に超強化され、6体までの魔王種を召喚出来るユニークスキルだ。
それだけじゃない。さらに副次効果で〈ラース〉〈グラトニー〉〈グリード〉〈エンヴィー〉〈スロース〉〈ラスト〉をユニークスキルで大魔王にした時、強化されている大魔王をさらに強化するというとんでも効果をプラスする。あかん!
「いっけー!」
「みんな止めるのよ!」
「はい! ってきゃああああああ!?」
「うそ!? ええ!?」
「なにこれ!? 一瞬で8体もやられた!?」
「〈氷竜〉と〈雷竜〉が一瞬で光になっちゃった!?」
「みゃあああああああああ!?」
質で言えば超強力。
大魔王の宴が発動され、短時間なれど本来の力を取り戻した大魔王たちが存分に暴れて次々〈集え・テイマーサモナー〉のモンスターを光に還す。
その光景は、まさに世紀末だった。
「あれなんとかしないと! エイリン!」
「うん! 今度こそ、行くよ!」
「来てバンちゃん! 『ハイパービーストモンスター』!」
「私の黒騎士様おいでませ――『パーフェクトドール』!」
「「出でよギルド最強の化身―――〈暗黒竜騎士様〉!」」
ドカーン!
登場したのは〈怪獣のリンリン〉の合わせ技。
〈集え・テイマーサモナー〉最強モンスター〈暗黒竜騎士様〉だった。
さらに、
「私も強化するよ! ユニークスキル『イモータルシャットダウン』!」
アイシャのユニークスキル。一定時間不死身化する援護バフを付与する。
「「いっけー!!」」
「相手に取って不足なしだね!! 大魔王様たちーー!」
「「「「「――――!!」」」」」
ズドーンと炸裂する大きな衝撃。シヅキの大魔王様たちとカリン、エイリンの〈暗黒竜騎士様〉が激突したのだ。
会場は大盛り上がり。大歓声の中大迫力バトルが勃発する。だが、それも僅か10秒程度で均衡が崩れることになった。大魔王の勝利で。
「ダメ! ユニークスキルが、剥がされる!」
「「「「―――!!」」」」
「「きゃあああああああ!?」」
ズドドドドドーンという衝撃音と共に剥がされたアイシャの『イモータルシャットダウン』。
続いて吹っ飛んだのは―――〈暗黒竜騎士様〉。
〈怪獣のリンリン〉とアイシャの合わせ必殺技があと一歩及ばずにダウンする。
ほとんど〈集え・テイマーサモナー〉最強の3人コンボに1人で打ち勝った形だ。
シヅキが鬼強い。
それもそのはず。シヅキのINTは――約4000。
〈エデン〉ではトップのシェリアに僅差で続く、INT特化のつよつよ【ルシファー】なのだ!
INT特化のサモナー最強職の名は伊達ではない。
「おっしゃー! ナイスシヅキ! ――今だ、エリサ!」
大きく流れが傾いた場面、もちろんそのタイミングをゼフィルスは見逃さなかった。
ここでゼフィルスが決めに来る。
「やっと私の出番キターー! 永久に眠るのよ『万魔宮殿』!」
「あ! みんな、宮殿を破壊して!」
「やらせるな、シヅキ!」
天国顕現の中に悪魔の宮殿建つ。なんて背徳的な光景。そこに多くのモンスター。すぐにアイシャが指示を出すが。
「知ってた? 『震えろ・大魔王様からは逃げられない』!」
シヅキが相手をノロくしてしまう波動を放つ。そして、
「これで決めるわ! 『睡魔女王・集団睡民』!」
『万魔宮殿』に囚われたものはたとえ『睡眠無効』を持っていても眠らせる。外のモンスターたちが慌てて『万魔宮殿』をぶっ壊すが、その時にはすでに中に居た全員が眠っていた。召喚主も7人くらい混じっている。
そしてエリサがトドメを刺す。
「『エンドレスエンド』!」
「あああああ!?」
〈睡眠〉状態の者には〈即死〉確定。〈睡眠〉じゃない者には〈睡眠〉を付与するエリサの上級ユニークスキルが炸裂。
7人の召喚主とモンスター、巻き込まれたモンスターたちが退場していき、さらに周囲で集団〈睡眠〉状態が発生。エリサのターンはまだ続く。
「『目覚めない永眠』!」
これも〈即死〉魔法。
〈睡眠〉状態ならば効果絶大。起きていても〈即死〉する時はする。
これにより、さらに3人の〈集え・テイマーサモナー〉メンバーが退場してしまったのだ。『即死無効』を装備している者は助かったが、それ以外は軒並み狩られたと言っていい。とんでもない威力。
バランスが完全に崩れる。
「今ですゼニス。『姫騎士覚醒』! 『神竜の業球・ファイナルエクシードブレス』! 『ディボルト・オウ・シードン』! 『真・ドラゴンブレス・ロングスラスト』! 『エア・ストーム・ランス・シュート』! 『激・火炎放射』! 『ドラゴンブレス』! 『神竜の業球・ファイナルエクシードブレス』!」
「「「ジャアアアアアア!?」」」
「バンちゃーーーーーん!!」
「黒騎士様ーーーーー!!」
ここで〈聖竜〉系ゼニスの猛攻が炸裂。
〈集え・テイマーサモナー〉の最強モンスター〈暗黒竜騎士様〉がついに光に還った。
「俺も行くぜーー『インフィニティ・バニッシュセイバー』!」
ゼフィルスも全体攻撃を発動。
やや茫然としていた〈集え・テイマーサモナー〉の面々をぶっ飛ばしたのだ。
これが決め手になって完全に流れは〈エデン〉のものとなり、最終的に残り10人、モンスターの数2体になった時点でカリンがギブアップ宣言し、第5回戦、1試合の勝負はついたのだった。
――――〈白チーム:エデン〉の勝ち。




