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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第三十九章 〈SSランクギルドカップ〉戦―学園トップギルドは!?
2003/2078

#1747 〈集え・テイマーサモナー〉戦メンバー決め!





「5回戦の相手は――〈集え・テイマーサモナー〉か!」


〈エデン〉の対戦相手が決まった時、俺はグッと手を握った。

 実は〈集え・テイマーサモナー〉とは一度戦ってみたかったんだ。

 前の〈学園春風大戦〉の時は手を組んでたからな。


 すぐに出撃メンバーを決めるための会議をする。


「〈集え・テイマーサモナー〉はテイムモンスターの宝庫ね。プラス、足が速いわ」


「とても強いギルドですわ、なにせ、第2回戦ではシード権を獲得していますもの」


「誰が相手をするのゼフィルス?」


 シエラ、リーナ、ラナが聞いてくると、自然と俺にギルドメンバー全員の視線が集まった。


「今回の相手はスピード、パワー、タフネス全てにおいて優秀。しかも〈竜〉種も複数体持っているというのはみんなも知っての通りだ! だが俺たちも強い。いつも通りやれば勝てる! これより第5回戦、出場メンバーを決めるぞ!」


「「「おおー!」」」


 俺の言葉に熱い「おおー!」を返してくれるメンバーが大変良き!

 時間も迫って来ているのでちゃちゃっと決めていく。


「ではまず第3回戦に出場しなかった13人、リカ、セレスタン、アイギス、レグラム、オリヒメさん、カタリナ、ロゼッタ、ルキア、ラウ、アルテ、ミジュ、トモヨ、マシロ。ここに俺、シエラ、ラナ、カルア、リーナ、シャロンを加えてまず19人が確定だ」


〈エデン〉は1回休みしたら次は出場できるルール。選手は48人いるので13人は出場が決まっている。そこに絶対入れる6人を加えて19人の出場は確定。

 ここから〈集え・テイマーサモナー〉用に16人のメンバーを組んでいく。


 お、フィールドも決まったようだ。って〈土勢山〉フィールドかよ!

〈ダン活〉プレイヤーからは「はっきょいのこった土勢山(どせいやま)」とか言われていた、なぜか夏になると対戦の地に多く選ばれていたフィールド。

 なるほど、怪獣大相撲を執り行なうにはふさわしいフィールドかもしれない。


 こっちもフラーミナとシヅキは確定でいかないとな!

 よし、決めた!


「続いてメンバー選出いくぞー! シズ、パメラ、ノエル、ラクリッテ、メルト、ミサト、サチ、エミ、ユウカ、フラーミナ、フィナ、エリサ、ナキキ、クイナダ、ゼルレカ、シヅキの16人を加えたメンバーでいく!」


「「「ああ~」」」


「やったね! これでカリン先輩たちと戦えるよ! テイマー頂上決戦だよ!」


「サモナー頂上決戦でもあるよ! 私の悪魔ちゃんたち、全部見せてあげるんだよ!」


 俺のメンバー選出の発表に周りから肩を落とす声や喜びの声が聞こえてくる。

 特にうちのテイマー最強を自負するフラーミナと、サモナー最強を自負するシヅキがなぜか頂上決戦と思い込んでいるようだ。

 うむうむ、楽しみだな。怪獣大決戦だ。こりゃ会場も盛り上がること、間違い無しだぜ!


「やったー! 選ばれたわ! 今度こそ活躍するのよ!」


「頑張りましょうね姉さま。私も頑張ります」


「フィナちゃんが頑張るってなんか意味が変わって聞こえるのが不思議なんだよ」


「それは気のせいです姉さま。私は別に、姉さまを爆撃に使おうなんて、ちょっとくらいしか考えていません」


「考えてるんじゃん! そこは考えてないって言おうよ!」


 エリサの喜びようも顕著だ。1回戦では出場出来なかったし、3回戦でも活躍する前に終わっちゃったからな。

 今回は、相手のモンスターの一掃や、テイマー本体を眠らせてモンスターの行動を不能にするのにも活躍できるだろう。どちらを眠らせても影響力が強い〈睡眠〉はテイマーサモナーにとっての天敵だ。〈集え・テイマーサモナー〉は数だ。数に対抗する術は必須。エリサを入れるのは必須だったな。


「今回はお休みですか、残念です」


「エステルは次に備えて休んでいてくれ。なんか今回、エステルよりも他の子の出番の方が多い気がするんだよ」


「了解です」


「アリスもまたバキューンズドーンしたかったー」


「あの、私が居なくて大丈夫でしょうか? てっきり私のユニークスキルでリンクを切るものだと思っていたのですが」


「すまんなアリス。そのやる気は6回戦に取っておいてくれ。――それとキキョウも。ユニークスキルはすごく強いが、それで突き崩せるほど〈集え・テイマーサモナー〉はやわじゃ無いさ」


 エステルやキキョウ。

〈集え・テイマーサモナー〉戦で活躍が見込まれる選手だが、今回はお留守番。

 エステルは〈スターライト1号艦〉で、キキョウは本人の言う通りユニークスキルで大活躍が見込めるが、それをしちゃうと、特にキキョウのスキルはおそらく〈集え・テイマーサモナー〉の急所にぶっ刺さる。キキョウにはああ言ったが、ぶっちゃけ試合として成立しない可能性の方が高いため見送ったのだ。


 テイマー相手にテイム禁止しちゃダメー!? サモナー相手に召喚禁止しちゃダメだー! すまんキキョウ。今回は休んでいてほしい。


「出場選手の皆様、応援は任せてくださいまし! さあ、私たちは観客席に向かいますわよ!」


「あ、待ってくださいお嬢様!」


 ノーアにはいつも励まされるな。今回選手に選ばれなかったメンバーを率いて観客席に向かうノーアに心の中でお礼を言う。

 1回戦、3回戦で大活躍してくれたし、今回は温存だ。おそらく決勝戦に出てもらう可能性が高いので5回戦はお休みしてもらった。


「ゼフィルス、戦略を立てましょう」


「〈土勢山(どせいやま)〉フィールドですか。まさか〈集え・テイマーサモナー〉戦でここが選ばれるとは……」


「もう、遮蔽物ばっかりで射線が通らないじゃない!」


 メンバーが決まったので作戦の話に移る。

土勢山(どせいやま)〉フィールドは前に〈拠点落とし〉をした〈ピラミッド〉フィールドに少し似ているか。

 観客席が多く、ラナの言うとおり真っ直ぐ見通すことが難しい。

 宝剣の射線は塞がれたな。


 さらにクネクネの道に加え、道幅がやや細い。2マス幅(100メートル)ほどしかない場所ばかりなのだ。こんなの大型モンスターを何体も召喚して並べれば塞ぐこともできるだろう。

 なかなか〈集え・テイマーサモナー〉向けのフィールドだな。


 だが、〈エデン〉も負けてない。

 大型モンスターならこっちも召喚できるし、エリサだっているので、道を塞いだと思ったら一瞬で開けちゃった。なんてことも起きるかもしれない。

 楽しみになってきたぜ。


「それじゃあ早速担当を決めるぞ! まずは見ての通り巨城は9城。俺たちはいつも通り白チームだ。〈集え・テイマーサモナー〉が赤チームだな。本拠地はそれぞれ白本拠地が北西に、赤本拠地が南東にあり凄まじく距離がある」


 まずは恒例のフィールド確認。

 すでに第一アリーナのフィールドに関してはみんなに叩き込んであるが、今一度おさらいだ。


「巨城は北側に3城、中央に3城、南側に3城あると考える」


 俺はフィールドを指差しながら説明。巨城はそれぞれ、

 北側に〈北側西巨城〉〈北側東巨城〉〈北東巨城〉。

 中央に〈西巨城〉〈中央巨城〉〈東巨城〉。

 南側に〈南側西巨城〉〈南側東巨城〉〈南西巨城〉。


 ここで注目すべきは〈北側西巨城〉〈北側東巨城〉と〈南側西巨城〉〈南側東巨城〉だ。

 なんでこんな書き方をしているかというと、巨城同士の距離がかなり近いからである。

 場所的には〈北巨城〉と〈南巨城〉だが、そこにそれぞれ2城ずつ巨城があるということだな。


 そして、お互いの本拠地からちょうど中間地点にあるのが〈北東巨城〉〈中央巨城〉〈南西巨城〉の3城になる。初動は基本、ここの取り合いになるな。


 そしてもう1つポイントを言っておくと、

 白本拠地は北西にあり〈東巨城〉〈南側西巨城〉〈南側東巨城〉がとても遠い。

 赤本拠地は南東にあり〈西巨城〉〈北側西巨城〉〈北側東巨城〉がとても遠い。

 フィールドがデカすぎて相手陣地に近い3城がものすごく遠いのだ。

 故に思ってしまうのだ。「こんなに遠いのだから相手は狙って来ないだろう」と。

 ふっふっふ、その思い込みが攻略の鍵だ。

 

 それも踏まえ、俺はみんなに役割を振っていく。


「と、こんな感じでいこうと思う。質問はあるか? ――大丈夫か?」


「いつもながら、ゼフィルス君の作戦はやっばいよね」


「うん。普通はこんな作戦通じないって思うよ!」


 質問無し。みんなちゃんと理解できているようでなによりである。

 やっぱ確認が大事だよ。フラーミナやシヅキの言葉に俺はちょっと気分が良くなった。


「ゼフィルスさん、そろそろ転移ですわ」


「もうそんな時間だったか!」


 リーナに促されてスクリーン会場を見れば、もうフィールドが出来上がっていた。


 続いて転移で中央付近に飛ぶ。

 すると、目の前に〈集え・テイマーサモナー〉が並んでいた。


「今日はよろしくなカリン先輩」


「お手柔らかにね?」


「ははは!」


 早速挨拶を交わすと、ちょっと困った表情でそんなことを言われたので笑い飛ばしておいた。もちろんお手柔らかに全力でいくさ!(矛盾)


「それじゃあ、お互いの健闘を祈るよ! お互いに、礼!」


「「「「よろしくお願いいたします!」」」」


 ラダベナ先生の声に〈集え・テイマーサモナー〉と挨拶を交わすと、白本拠地へと転移した。

 5分後に試合が始まる。


「さあ、みんな配置に付いてくれ。レグラム、オリヒメさん、カルアは今回もよろしく頼む!」


「任せるがいい」


「ええ。指揮はお願いしますねゼフィルスさん」


「ん。頑張る」


〈エデン〉は冷静に配置に付き、静かにワクワクドキドキしながらその時を待つ。

 そのまま時間は流れ、ついに試合開始のブザーが鳴り響いた。





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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
ということは、もしエデンじゃなく百鬼夜行にあたってたら容赦なく禁止されて壊滅してたのか……
わざわざ相手の底上げしてまで戦いたいっていうのに相手の「全力」を封じたら意味ないものなぁ……
こんにちは。 テイマーにテイム禁止、サモナーに召喚禁止…確かにそれは相手からしたら嫌がらせってレベルを超えてますね。魔法しか効かない相手に物理で戦えって縛るようなもんですしww
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