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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第三十九章 〈SSランクギルドカップ〉戦―学園トップギルドは!?

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1999/2085

#1743 第一試合終了!!〈天下一パイレーツ〉は涙!




 激動の第1試合から始まった初日の〈SSランクギルドカップ〉は、その後も激しいぶつかり合いを繰り広げていた。

 実況席では、変わらずキャス、スティーブン、ユミキが会場を盛り上げまくる。

 そんな怒涛の1日が、とうとう終わろうとしていた。


「さあ、時刻はすでに21時! 〈SSランクギルドカップ〉の初日の試合が今、ついに終わりましたーーー!!」


「休憩などを挟みましたが、概ね予定通り進行できました。ですが、さすがに1日で第1回戦全てを行なうことはできませんでしたね」


「ええ、なにしろ出場ギルドは180ギルドもあるんだもの、これを半分にするには90試合。7つのアリーナでやるとしたら大体1つの会場で13試合やらなくちゃいけないものね」


「それでも77試合が消化! 残り13試合こそ2日目に持ち越してしまったけど、だいぶ出揃った感があるよね!」


「ええ。僕的にはAランクギルド以上同士がぶつかる試合が少なかったのが良ポイントでした。〈エデン〉対〈サクセスブレーン〉戦こそ初日で当たってしまいましたが、Aランク以上のギルドには学園の上位勢として勝ち進んでほしかったですから」


「AランクギルドやSランクギルドと当たることになったCランクギルドはみんな絶望的な顔をしていたけどね」


「ユミキさん!? それは言っちゃダメなんじゃないかな!? ほら、Aランクギルドが相手でもチャレンジャーとして気合い入れて立ち向かって行ったところもあったよ!?」


「ええ。見事だったわ。勝てたところも無かったけど」


「だからそれは言っちゃダメーーー!?」


「こほん。ではここで第一アリーナで勝ち上がったギルドを紹介しましょう。初日の第一アリーナで行なわれたのは11試合、そのいずれもAランクギルドもしくはSランクギルドが利用しました」


「利用したのは4つのSランクギルド、8つのAランクギルド、3つのBランクギルド、7つのCランクギルドだったね! この中で勝ち上がったのは――4つのSランクギルドと7つのAランクギルドだーーー!」


「どれも素晴らしい試合だったわ」


「ちなみにユミキさんはどれが一番印象に残っていますか?」


「もちろん〈エデン〉対〈サクセスブレーン〉戦ね。ラストは手に汗握ったわ。それと〈筋肉は最強だ〉対〈無敵の剣士(ソードマン)〉の対決も楽しかったわ。笑っちゃったもの」


「後半のは印象の意味合いが違うんじゃないかな!?」


「やはり本日の一番のハイライトは第1試合だったようですね。勝ち上がった〈エデン〉はすでに明日の第2回戦のシードが決定しています」


「だろうね!?」


「犠牲は少ない方がいいものね」


「そして〈筋肉は最強だ〉対〈無敵の剣士(ソードマン)〉の試合も素晴らしかったですね。会場は大盛り上がりでした」


「なんで研究員の方々が神輿を担いで応援していたのか、とっても謎だったわね」


「それだけ大盛り上がりだったということでしょう。勝ち上がったのは〈筋肉は最強だ〉。まさかあのアイ・アム・ソードマンさんが1回戦敗退とは……」


「なんだったのかなあの筋肉の新技? 体からビームを撃つ筋肉を振り回しながら突撃してくる戦法はマジ解説に集中できなかったんだよ! なんで全身からビーム撃ってるの!?」


「〈真・筋肉サンビーム〉ね。私も最初に見た時は目を疑ったわ。【サタン】戦法がどんどん進化してきているもの」


「そしてなにより驚いたのが、Aランクギルドがみんな六段階目ツリーを使っていることなんだよ!」


「そこね。それが今日の一番のトピックだわ。〈エデン〉がまたとんでもないものを開催しているとは聞いたけれど、Aランクギルド以上はみんな仕上げてきていたわね」


「おかげでBランク以下のギルドはまったく歯が立ちませんでした。まさか五段階目ツリーと六段階目ツリーでもあれほどの差があるとは、凄まじいですよ」


「レベルもあるけどね。Aランク以上のギルドは全員が上級職なのだし、Bランクギルド以下ではまだ下級職が何人か入っているのだもの、そりゃ勝てないわ」


「第一アリーナは六段階目ツリーのオンパレード! 以前の〈エデン〉対〈天下一パイレーツ〉戦で〈エデン〉がお披露目してからというもの、ほぼ全てのギルドは気合いを入れ、六段階目ツリーの獲得に大きく乗り出してきた! その成果が、今日現れていたーーー!」


「これは明日の初戦を飾る〈天下一パイレーツ〉の試合も楽しみですね」


「あ」


「どうされましたかユミキさん?」


「……いいえ。なんでもないわ」


 ◇ ◇ ◇


〈SSランクギルドカップ〉2日目。


「さあ始まります第一アリーナの初戦は――Aランクギルド〈天下一パイレーツ〉対Cランクギルド〈堕天の翼〉です!」


「おおーーーっと会場は凄い盛り上がりだーーー!! それもそのはず! 昨日はSランクギルドやAランクギルドが大活躍だったーー! 見た事もない六段階目ツリーのスキル、魔法が飛び交う熱き戦い! それが、本日も見られるのだと会場は盛り上がっているんだーーーー!」


「……〈天下一パイレーツ〉は冷や汗だらだらね。やっぱり〈天プラ〉は出場できなかったみたいだわ」


「? どうしましたかユミキさん?」


「いいえ、これは試合が始まってから説明するわ」


「第1回戦で最後のAランクギルド! 〈天下一パイレーツ〉が勝つのか! それとも新進気鋭で勝ち上がってきた〈堕天の翼〉が勝つのかーー!」


「ユミキさん、僕は聞いたことが無いのですが、〈堕天の翼〉とは?」


「少し前に【悪魔】系の職業(ジョブ)が流行っていたことがあったでしょ? あの時に作られたギルドね。【悪魔】系は〈筋肉は最強だ〉を見て分かる通り、凄まじいポテンシャルを秘めているわ。その【悪魔】系に就く学生たちが集まってできたギルドね」


「おお!」


「だけど」


「だけど?」


「その少し後に【天使】ブームが来たでしょ? 今は【天使】の勢いに押されて【悪魔】の人数が集まらなかったって聞いたわ。確か〈堕天の翼〉に所属する【悪魔】職の人は10人居なかったはずよ」


「意外に少ない!?」


「【悪魔】が集まらなかったのよね。おかげで今は【天使】を集めて結成された〈天使の聖剣〉ギルドの方が盛り上がっているわ」


「そんなことがあったんですね。確かに最近は【天使】ブームを良く聞きますが、【悪魔】は〈エデン〉と〈筋肉は最強だ〉以外ほとんど聞きません。とはいえ【悪魔】は強い職業(ジョブ)ですよね?」


「そうよ。Cランクギルドと言えどその実力はBランクギルドに迫るわ」


「おおっとAランクギルド〈天下一パイレーツ〉に強敵現る!? 勝つのはどっちか! 〈堕天の翼〉は〈天下一パイレーツ〉に勝利することができるのか!? それとも〈天下一パイレーツ〉もまだ見ぬ六段階目ツリーで圧倒してしまうのか!」


「それでは試合開始ですね」


 ◇ ◇ ◇


「お、おおおおお!? こ、ここで試合終了だーーーーー!!」


「勝ったわね。ギリギリだったけど」


「ええ。Aランクギルドの意地を見せました! 試合結果は〈白チーム:23,220P〉〈赤チーム:23,110P〉で、〈天下一パイレーツ〉の勝利です!」


「おおおおおおおおお! 凄まじい追い上げだった〈堕天の翼〉! あと一歩でAランクギルドを下していた可能性もあったが、ここで敗退だーーーー! まさに名勝負でした!」


「……ユミキさん、気になったのですが。〈天下一パイレーツ〉のあの有名な〈天プラ〉4人組が居なかったように見えましたが、温存でしょうか?」


「…………〈天プラ〉はね、出場出来なかったのよ」


「え? どゆこと?」


「〈天プラ〉はね、〈エデン〉に導かれ、上級上位ダンジョンにたどり着き、必死の思いで六段階目ツリーを開放したのだけど――赤点を取っちゃったのよ。4人仲良くね」


「え、ええっと…………そ、そういうこともあるさーーーーー!!」


「こほんこほん! えー、会場の皆様にお知らせいたしますと、本〈SSランクギルドカップ〉へ出場できるのは、しっかり勉強をした者のみとなっております。赤点取った人は出場出来ない決まりですね」


「ああっと嘆きが! 〈天プラ〉への嘆きが観客から響いております! かなりの人気だったようだーーーーー!!」


「みんな、今回はどんなあげ方をされるのか、とても注目していたのよ。本当に残念でならないわ」


「え、ええー。これで第1回戦も残り試合も1つとなりましたね、しかも最後の試合はユミキさんが先程言っていたBランクギルド、〈天使の聖剣〉が登場するようです。相手は――同じくBランクギルドの〈ミスター僕〉! いったいどちらが勝つのでしょうか!」


 ◇ ◇ ◇


「おおっとここで試合終了だーーー! 勝ったのは、〈天使の聖剣〉だーーーー! 〈天使の聖剣〉、第2回戦進出を決めたーー!」


「これにて第2回戦への出場ギルドが出揃いましたね」


「ええ。他の会場からも続々と試合終了の報告が届いているわ。あ、モニターに出るわよ」


「さあみなさんスクリーンモニターをごらんあれ! 第1回戦を勝ち抜いた90のギルドが名を連ねてまーーす!!」


「ここから特に第1回戦で活躍していた6つのギルドがシード権を獲得し、残された84のギルドが42の試合を展開します!」


「42。ちょうどアリーナの()で割れるわね。第一アリーナでは6試合が展開するわ」


「ここでシード権を獲得したギルドが選ばれるようです。――まずは昨日の時点でほぼ内定が出ていた――〈エデン〉ですね!」


「ここは順当ね。Aランクギルドに勝利したのは〈エデン〉だけだもの。選ばれるのは当然として、次は〈ギルバドヨッシャー〉ね」


「まずシード権を手にしたのは〈エデン〉と〈ギルバドヨッシャー〉! もう納得しかなーい! 〈ギルバドヨッシャー〉も昨日はBランクギルドを相手に超大差を付けての圧倒的勝利を決めてきた! やはり優勝するのはこの2つのギルドのどちらかなのかーー!?」


「残りのギルドも発表です。Sランクギルド〈千剣フラカル〉! 同じくSランクギルド〈百鬼夜行〉も選ばれました!」


「これで出場しているSランクギルドは全てシードね。次はAランクギルドからかしら?」


「さあーー! 残りのシード権は2つ、果たしてーーー! 決まったーー! 1つはAランクギルド〈ミーティア〉! もう1つは――〈集え・テイマーサモナー〉だーーーーー!」


「てっきり〈獣王ガルタイガ〉が入ってくると思っていましたが、これは意外ですね」


「〈獣王ガルタイガ〉は惜しくも、と言ったところね。かなりギリギリで〈集え・テイマーサモナー〉の方がポイントが大きかったみたい。最近の〈集え・テイマーサモナー〉の強さは目を見張るわ」


「シードも出揃って、ここで対戦シャッフルタイム! どことどこが当たるのかーー! 果たしてまたAランクギルド以上が当たってしまうのか! 出ました!」


「おっとどうやら第2回戦では、Aランクギルド以上のぶつかり合いはない模様です!」




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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
これはモニカがエデンに入るのも秒読み、か 何赤点とってやがれですか!!!!
ソードマン先輩の卒業後の進路はどうなるんだろう……
超兄貴ェ……
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