#1729 ブリーフィング選抜メンバー35人が決定!
ブリーフィング&初戦のメンバー決めが継続中。
「では、相手の主力などが分かってきたところでその対策といこうか!」
「まず〈エデン〉では選手は48人、その中で出場できるのが35人なので、13人が見学となりますわ」
うむ。というわけで13人は次の試合に出場してもらうことになる。
約束だ。試合は8試合ある。シードもあるが少なくとも3試合は出られるだろう。初戦で呼ばれなければ、ひょっとすれば決勝戦出場枠を掴む可能性すらありうる。
「では出場選手を決めていきますわ。ゼフィルスさん、お願いしますわ」
「了解だ」
リーナの言葉に48人の選手から初戦に選ばれる35人を選出する。
ドキドキが部屋を支配した予感。
「まず、ギルドマスターである俺は毎試合必ず出る。加えてシエラ、ラナ、カルア。リーナ、シャロンも確定で入れたいと考えている」
まずは6人。ギルドバトルでは主軸となるメンバーだ。
〈ダン活〉のデータベースと呼ばれた俺、防御最強のシエラ、回復に加えて遠距離攻撃もできるラナ、ギルド最速のカルア、指揮役のリーナ、本拠地防衛の要であるシャロン。
この6人だけは、毎試合入れたい。ほぼ確定といっていい。
これにはギルドメンバーも納得なのか誰からも異論は無かった。
「続いて、相手には〈城壁〉や〈防壁〉を造るドワーフがいる。故に〈城〉を軽々破壊するメンバーが欲しいところだ。故にセレスタン、ロゼッタ、ナキキ、ノエル、カイリも出場してほしい」
「お任せください」
「了解しました。全力を尽くします」
「わ、私っすか!? が、頑張るっす!」
「オッケー! 私に任せてね! どこでも応援しちゃうから!」
「早速『無限収納』の出番だね!」
〈城〉カテゴリーのアイテムは〈城〉特効をぶつけるに限る。
ロゼッタは六段階目ツリーを開放して〈城〉特効スキルを得ているので採用。だが発動には〈ブオール〉が必要なので、〈ブオール〉を持ち込めるカイリも採用する。
これで11人。
「続いて【トレジャーミミック】対策で索敵や妨害に強いシズ、パメラ、ルキア、マシロ。これはナギや忍者三人衆の対策も兼ねている。〈サクセスブレーン〉は隠密系が多いため、索敵要員は増やしていこう」
「さすがゼフィルス殿ですね」
「承知デース!」
「私は妨害なんかだね! オッケー!」
「頑張ります! 全部暴いちゃえば良いんですね!」
これで15人だ。
リーナが愛用している伏兵戦術も見越したメンバーズ。
〈城〉特効と索敵で相手が何をしてこようと暴き、奇襲できる構成だ。
「〈サクセスブレーン〉の対策はこのメンバーに任せるとして、続いて〈城取り〉には欠かせない、初動の〈スタダロード戦法〉などで強みとなる、足の速いメンバーを決めていく。これはエステル、アイギス、レグラム、フィナ、ラウ、ノーア、クラリス、アルテ、ミジュ、クイナダ、ゼルレカ、エフィ、に出てもらう」
〈スタダロード戦法〉。
基本となってくるのがAGIの数値だ。大体800以上が目安と考えて良いだろう。
スキル『移動速度上昇LV10』を持つ装備も必須。
足りなければ他のAGI装備を着てでも速力を伸ばす。〈城取り〉とはスピード勝負なのだ。基本的に速度が速いメンバーが重要となる。
これで12人入れたので、計27人。
残り8枠だ。
「後はアタッカー、タンク、ヒーラーのバランスを考えながら決めていこう。セレスタン、〈サクセスブレーン〉のアタッカー部隊、確か斬り込み隊長は【仙人】だったな?」
「はい。かなりのパワーと速度を誇るファイターであるとのことです」
「了解だ。【闘士】系とやり合えるくらい速いスキル回しが必要だな。ということでリカとルルには入ってもらおう」
「承った。しっかりと勤めを果たそう」
「やったのです! ルルもバッチリ決めてやるのです!」
2人とも凄まじい〈エデン〉のアタッカーだ。きっと攻め込まれても弾いてくれるだろう。
【仙人】のゴウは討ち取ったな。隊長格を討ち取ってしまえば相手の戦力はガタ落ちだ。
「それと、魔法アタッカーでシェリアとシヅキ、防御でメルトとカタリナは入ってもらいたい」
「よかった。呼ばれなかったらどうしようかと思いました」
「おっけー! 私が新しく仲間にした悪魔が燃えちゃうよ!」
「任せろ」
「シャロンさんと要塞造りですね。承りましたわ」
「みんな頼もしいな!」
魔法使い系では、〈エデン〉最強の魔法アタッカーであるシェリア、召喚士でもあり、魔法も一流のシヅキ、防御と攻撃両方に優れるメルトと、結界で臨機応変な対応が出来るカタリナを採用する。カタリナは要塞の防衛から相手を攫うまでできるギルドバトルで必要な人選だな。
これで残り2枠。
「後は、タンクとヒーラーを1人ずつ採用する。オリヒメさんとトモヨだ」
「「「「ああ~」」」」
俺の言葉にミサトたちの項垂れる声が聞こえてきた。
「よかったです。これでレグラム様を支えられますわ」
「速さを生かしたタンクだね! 私も頑張るよ!」
最後に選んだのは、ヒーラーとして相当強い実力を持ち、かつレグラムと組ませると凄まじい能力アップを引き起こすオリヒメさん。
そして、受けタンクから避けタンクまで全てをこなし、かつ相手の動きを封じることの出来るタンク、トモヨだ。
「今回選ばれなかったみんなには悪い。だが今回は速度重視で決めさせてもらった。サチとユウカは特にすまん」
「ま、大丈夫! 私たちはエミちゃんとユウカちゃん、揃ってないとだしね!」
「むむむ、私も今からAGIに振るべきかな?」
「エミはそのままで大丈夫。次の試合は出られるから頑張ろう!」
今回の〈サクセスブレーン〉戦では速さを重視している。
故にAGIが低いメンバーはどうしても選ばれなかった形だ。
サチとユウカについてはAGIが750超え、それどころかユウカなんか800を超えているのだが、エミが加わらないと力を発揮できないため、今回は見送りだ。エミのAGIはその半分も無いのだ。
「ええー、ご主人様、私は!? 〈睡眠〉と〈即死〉で一掃するわよ!?」
「エリサも考えたんだが、おそらく〈サクセスブレーン〉はこれでもかというくらいエリサ対策してくるだろうからな。今回は見送りで」
「そ、そんにゃー」
「ドンマイです姉さま。私が姉さまの分まで頑張りますから」
「むむむ~、こうなったら。――ご主人様、少し抱きつかせてくれたら我慢するわ――あぶっ!?」
「寝言を言うなら寝てないとダメなんですよ?」
エリサの言動にフィナの腕が一瞬ブレたかと思うと、エリサがだるーんと気絶していたんだ。睡眠パンチ?
フィナはいったいどこまで行く気なんだ?
「ロゼ! カタリナ! 私の分まで頑張ってね!」
「はい。城だろうとなんだろうと、私の〈ブオール〉で貫き、強制的に駅にしてしまいましょう!」
「でもフラウが選ばれなかったのは意外でしたね」
「それもエリサと同じ理由だな。〈エデン〉の戦術で特に大きな影響を及ぼすフラーミナやエリサは、〈サクセスブレーン〉ならば確実に対策しているだろう。故に、今回は見送った形だな」
エリサとフラーミナ。
〈エデン〉の戦術において非常に有名で、濃く記憶に焼き付いているに違いない。
故に敢えて抜く。〈サクセスブレーン〉なら絶対に対策を練っているはずだからな。対策されるのがわかりきっているために今回は我慢してもらおう。
「ルルお姉ーちゃん! フィナお姉ちゃん! シェリアお姉ちゃん! がんばってなのー!」
「えっと。応援しています!」
「任せるのです! 任されたからにはルルに敗北の二文字はないのです! 全てこの剣で道を切り開くのです!」
「同じく、空の敵は任せてください。全て叩き落とします」
「ううっ、ルルとフィナさんが可愛くて辛いです。圧倒的です」
こちらは選ばれなかったアリスとキキョウ。
だが2人は純粋に選ばれたルルたちを応援していた。温かい。(テーブルに突っ伏しているエリサからは目を逸らしつつ……)
「これで。メンバーは決まったな」
「はい。大丈夫だと思いますわ」
「僕からも何もありません」
俺の人選にはリーナもセレスタンも頷く。
これで〈サクセスブレーン〉と全力で戦うことが出来るだろう。
メンバーは選抜できた!
「よし、これから〈教会ダン〉で動きの練習をするぞ! 出発だ!」
「「「「「おおー!」」」」」
あとがき失礼いたします。重要なお知らせ!
〈ダン活〉書籍の続巻、発売決定!
短編集01巻とコミックス5巻の同時発売が決定しました!
発売日は――2025年10月1日です!
短編集01巻は、書籍1巻から5巻の特典SSが詰まった特典SS集!
そこに挿絵や口絵が加わった本になります!
本編では語られなかった話や設定がてんこ盛り!
怯えたバトルウルフの挿絵もあります!(尻尾を股の下に入れて震えているやつ)
詳しくは活動報告をチェックしてみてください!
タイトル「〈ダン活〉祝! 書籍短編集01巻とコミックス5巻発売決定! 予約開始!」




