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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第三十六章 〈エデン〉VS〈天下一パイレーツ〉ランク戦!? 六段階目ツリーの大お披露目!

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#1651 〈エデン〉メンバーの一斉、ザ・分からせ攻撃




 それは赤本拠地から西へ4マスの地点、リーナとラナの場所、〈竜の箱庭〉を見守っている2人のところに俺が帰還したときから始まった。


「たっだいまー!」


「お疲れ様ですわゼフィルスさん」


「リーナたちもお疲れ様。もうほぼほぼ赤本拠地の大勢は決した。あと粘っているのは、やはりギルドマスターのモニカを中心とした部隊だな。だが、ヒーラーは全部仕留めたしタンクが単体で生き延びるのも厳しい状況だ。そろそろ赤本拠地が落ちそうだ」


「こっちはサターンたちが白本拠地に向かって少数(・・)で突撃しているわよ」


「ほほう?」


 サターンが白本拠地に向かっているだって?

 ラナに言われて俺も〈竜の箱庭〉を覗き込むと、サターンたち少数部隊が確かに南側から回り込もうとしていた。


「さっきこちらからも攻撃を仕掛けてみたのですが、1人しか討ち取れませんでしたわ」


「やるじゃないかサターン。……これは、白本拠地にダメージを与え赤本拠地を攻めてる部隊を引き上げさせる作戦とみた」


「ゼフィルスさんもそう思いますか?」


 それ以外はないだろう。赤本拠地は30人という大規模なメンバーで攻めている。守りは手薄になっていると考えて少数精鋭(?)でカウンター。よくある手だ。

 加えて赤本拠地は絶讃ピンチ中。ここから〈エデン〉メンバーを退かせるには何か大きなインパクトが必要だ。サターンたちは何かする気に違いない。もしかしたらこの大勢を崩す何かがある可能性も?


「〈エデン〉を退かせるのが目的なのでしたら、ここはわたくしのユニークスキルを使い、希望を叶えてさしあげるのはいかがでしょうか?」


「リーナ、それいいわね!」


 リーナが無慈悲にもユニークスキルを使いフルボッコする宣言をしていた。ラナも目を大きく見開き、次の瞬間にはグッと拳を握ってオーケーする。うむ。

 しかしである。


「いや、フィナとエリサがここにいるぞ? 俺たちの出番はなさそうだ」


「ええ~」


〈竜の箱庭〉の一点、空中を見ればそこにはエリサと、それを羽交い締め――ではなく抱っこして運ぶフィナの姿が映っていた。

 ここで〈エリサ爆撃戦法〉を敢行すればサターンたちは生きてはいまい。ラナが残念そうにする。

 いや待て、サターンたちってすでに2回退場していなかったっけ? 俺との約束が……。


「ここでエリサにやられたらサターンたちも不完全燃焼だろうな」


「それは確かに、エリサさんのスキルは強すぎますもの。ついに『睡眠無効』の『封印』までできるようになってしまいましたし……」


「とはいえ『即死無効』に『封印』はできないんだけどな。エリサはあくまで【睡魔女王】。〈睡眠〉を司る職業(ジョブ)だし」


 そこまで言うと、〈竜の箱庭〉に変化が映る。

 なんと、サターンたちがエリサの『万魔宮殿(パンデモニウム)』を突破したのである。


「サターンが突破した!?」


「やるじゃないのよ! これはやっぱりあれを使うしか無いわ。リーナ、エリサとフィナにそのまま通しちゃいなさいと伝えるのよ!」


「リーナのユニークスキルを使っちゃう気か!?」


 さっき、それは出番がなさそうと言ったリーナの強力なユニークスキル。

 相手を分からせるのにこれ以上適したスキルはないとも言われている、【姫総帥】のユニークスキルだ。

 こんなのを食らってしまえばサターンたちも再起不能に――いや、多分ならないな。


 だが、結構合理的発想。これは相手の作戦を確実に潰すことにも繋がる。

 今赤本拠地を落として仕切り直ししてもまた再度作戦を実行されるだけ。ならば3回目の戦闘不能でご退場してもらうというのは悪い作戦ではない。


 リーナと目が合い、俺は頷いた。


「よし、じゃあそれでいってみよう! ――リーナ、『マルチコネクトネットワーク』だ!」


「はい! 『マルチコネクトネットワーク』!」


 ということで採用。

 リーナからエリサとフィナに通信でサターンたち4人は通行させてあげるよう指示をした。


 さらに赤本拠地や白本拠地、さらに小城マス取りをしていた全〈エデン〉メンバーに通達。


「今からわたくしのユニークスキルを発動いたしますわ! 狙いは白本拠地に迫る〈天プラ〉さんたち。承認はゼフィルスさんとラナ殿下ですわ! ではカウント始めます――5!」


 リーナのユニークスキルは全体を巻き込むので、余裕があるときは通知が必要。

 そのため独自に承認者すら決めていたりする。それほどのとんでもないスキルなのだ。そして、カウントはゼロになる。


「2――1――! 『本拠地を守りなさい。全員集合ですわ』!」


 瞬間、リーナもラナも俺も、そして赤本拠地にいたメンバーも、小城マス取りに出ていたメンバーも、『万魔宮殿』内で2名の〈天下一パイレーツ〉メンバーを屠ったエリサとフィナも、―――全ての〈エデン〉メンバーとアイテムが一瞬にして白本拠地に転移(・・)する。


 そう、リーナのユニークスキルは集団帰還スキル。


 アリーナのギルドバトルでは本拠地や拠点へ、一瞬にしてフィールド全体に居る味方を転移させてしまうというとんでもないユニークスキルなのだ。

 攻められているときに戦力を戻すのに使えるのはもちろん、離脱の時にも使える非常に有用なスキルである。当然のように1バトル1回制限。


 ユニークスキルがLV10の時、呼べる人数や呼ぶ仲間を指定できるのだが、今回リーナは全員を選択。

 こうして必死に少数精鋭(・・)の4人で、味方を犠牲にしつつもなんとか白本拠地にたどり着いたサターンたちの前に、〈エデン〉メンバー50人がお出迎えしたのである。


「な、なななななな、なんじゃこりゃあああああああ!?!?!?」


 サターン、盛大に叫ぶ。

 白本拠地は無防備だった。

 シャロンの要塞は消えていたし、ヴァンも特に何も建設していない。


 しかし、それがなんの慰めにもならない大戦力が集中していたのである。


 いったいどんな盛大な作戦を練ろうとも、この戦力の前には成功はしまい。(←過剰戦力です)


「ふ、ふふふ、嘘でしょ?」


「は、ははははは、俺の腕が震えてやがる」


「……俺様のことは忘れてもらっても困らないぞ?」


「却下だ」


 ずんと俺が先頭に立つ。


「さあサターン! 決着をつけようじゃないか!」


「ぬ、ぬぐぐぐぐぐ!? はっ! そうだ! ――我はゼフィルスとの一騎打ちを所望する!」


「ふふ!? サターン汚いですよ!?」


「そうだぜ!? ゼフィルスと決着をつけるのは俺だ!」


「いいや、俺様を忘れてもらっては困るぞ!」


 ここにきて〈天プラ〉たち、揉める。だが、


「却下だ」


 俺との一騎打ちは却下された。ぽかーんと目を点にする4人。


「この大勢を崩すほどのすげぇもの、俺に見せてみろ、サターン!」


「え? な、なんの話だ?」


 そして、


「全員、総攻撃だーーー! 『天光勇者聖剣あまのひかりのゆうしゃせいけん』!」


「これ、 〈最上級(レガドラゴンシルム)火爆弾(ファウム)〉だよ! えーい!」


「このシールドバッシュは追跡するわ――『グロリアスバッシュチェイサー』!」


「今度こそ仕留めるんだから! 『大聖光の無限宝剣』!」


「総攻撃ですね。了解です――『レード・セーゼ・スラスト』!」


「ん――『エージェント・レイド・クロネコ』!」


「再び集え、敵を討て! 『時代最強ノ姫侍』!」


「ようやく私も出番ですか。いきます『大精霊様、全六霊機降臨ぜんろくれいきこうりん』! お願いします。イグニス様、グラキエース様、トニトルス様、ルクス様、テネブレア様、サンクトゥス様!」


「ルルも行くのです! 『ヒーロー・スターレイ』!」


「ではお先に――『雷拳』!」


「全員にお見舞いしましょう――『メイド・フォーシス・バルカン・グレート』!」


「竜がいっくデース!! 『大忍法・激炎竜(げきえんりゅう)爆楼(ばくろう)』デース!」


「四機召喚ですわ――『四戦兵砲(よんせんへいほう)・エーテル・バスター・クワトロ』!」


「そこから動くなよ――『アーカーシャ・グラビティ』!」


「たはは~、ごめんね4人とも。これも勝負だから――『誘惑生吸(ゆうわくせいきゅう)・ライフミナドレイン』!」


「ゼニス、最強のドラゴンブレス、いきますよ! 『神竜の業火・ファイナルエクシードブレス』!」


「みんな応援いっくよー! 『エールベストパフォーマンス』!」


「ポン! 全てが能力を下げる(ごう)(フィクション)――――『ファントムランド・ステージ』!」


「私は城が無くてもこんなこともできるんだからね! 『特大打ち上げ花火』!」


「ゆくぞオリヒメ、もう一度だ」


「はい! いつまでも、何回でもお供します!」


「「『天海星・ウラヌスネプチューン・キャリバー』!」」


「うわわ、相変わらずすご!」


「私たちも負けてられないね!」


「ええ、最強技でいくよ! せーの!」 


「「「『三柱神授神器みはしらしんじゅじんぎ・ジャストメイトジャッジメント』!」」」


「爆発する結界の中に囚われなさい――『絶対免疫爆結界(めんえきばぐけっかい)』!」


「ふふふー! 私の六段階目ツリーを見よ! 〈拠点落とし〉じゃなくても召喚盤を使えるようになったんだからね! 『召喚盤よ。我が軍勢に入れ』! いっけー〈マラガ〉!」


「列車武装展開します。いきます――『列車砲・デラックスハードコイルガン』!」


「エリサちゃん復活! 〈即死〉しないなら、永眠させちゃえば良いんだよ! 『エンドレスエンド』!」


「姉さま、ユニークスキル使いましたか。それなら私は――『神炎天罰(しんえんてんばつ)』! 神の炎の天罰です」


「ぼくの研究時間のためだ。勘弁しておくれ。必殺――『トレジャー・エクス・アドベントバレット』!」


「私は攻撃スキルないから、武器スキルで――『滅竜矢撃(めつりゅうやげき)』!」


「再び力を貸してくれ神獣よ! 『(しん)(じゅう)(がん)獣王獅子戦牙(じゅうおうししせんが)』!」


「動きを一瞬止めちゃうね! 『タイムストップ』!」」


「私のコレクション、味わってくださいな! 『レボリューションセンチュリー』!」


「申し訳ありませんが、本気でいかせてもらいます。『インフィニティ・ジ・エンド』!」


「雷のりゅう~! 『雷神竜・インフィニティ』!」


「アリス、それもらうね――『完全コピー魔法・真・それ私もやるー』! 『雷神竜・インフィニティ』!」


「これが、氷属性魔法の最強単体魔法ですの―――『エターナルフロスト』!」


「やっばー! 私たちもいくよ! 頑張ってねモミジ――『王狐(おうこ)・モミジ』!」


「じ、自分は攻撃スキルをほとんど持っていないでありますが、足止めくらいは――『ミラクル・ハクッション』! ミラクル起きろでありまーーす!!」


「いっけー聖獣たち! 『聖獣展開』! 『ブラストエンゲージストライク』!」


「守りと回復はお任せください――『世界樹召喚』!」


「おっし、ここで最強技の出番っすー!! 『ハルマゲドン』!」


「ビッグクマンの最強奥義――『ビッグクマン・グロリアスクローベアード』!」


「あれ? もしかして私出番ないんじゃ、ええい! みんなの威力アップを願う! 『天願』!」


「一撃で決めるよ!! 『必殺・大神抜閃(おおかみばっせん)破邪銀狼華(はじゃぎんろうか)』!」


「うおおおらああああ! 『ライフフォース・アトミック』!」


「逃げられないようにしちゃうね♪ 『震えろ・大魔王様からは逃げられない』!」


「火属性魔法の最強技使う――『ヴァーミリオンプロミネンス』!」


「ふわわ!? みんなで攻撃しちゃうんですか!? わかりました! マシロ、いきます! 『天光(アマテラスシャイン)』!!」


 全〈エデン〉メンバーの一斉、ザ・分からせ攻撃。


「「「「の、のあああああああああああああああああああああ!?」」」」


 その日サターンたちは、分からされてしまった。




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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
むごい、、、
この一瞬だけで掲示板1スレッド流れそうw
こんばんは。 うあぁ…え、エデンがサターン達を全力全壊してる……!? こ、こんな事が…こんな事が許されて良いのか……いやサターン達だから別に良いなww
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