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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第二十七章 〈35エリア〉攻略しながら上級中位を準備中!

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#1233 新メンバーが3人加入!ギルドバトルの兆し!




「少し前に軽く話を聞いたが、改めて話を聞かせてもらってもいいか?」


「もちろんです。では、私から説明いたします」


 俺が問いかけると代表して答えてくれたのは3人のリーダーであるシュミネだ。


「私たちは今〈新緑の里〉〈ハンマーバトルロイヤル〉〈世界の熊〉からかなり熱心なお誘いを受けております。それで、このままでは押し切られそうだと思い、勝手ながら〈エデン〉を頼らせていただいたのです」


 そう、実は俺たちがシュミネたちと連絡を取ろうとしたところで、逆にシュミネたちから連絡が来たのである。どうやら3人も3ギルドに別れるのは気が進まなかったようだ。


「そこら辺は全然構わないぞ。かわいい〈エデン店〉の後輩たちだ。困ったらいつでも頼ってきて良いと送り出したのは俺らだしな」


 シュミネたちが〈エデン店〉でたくさん働いてくれたおかげで非常に助かった。

 15歳以下というまだ子どもだった彼女たちに結構無理をさせてしまった自覚がある。

 それくらい〈エデン店〉はとんでもなく繁盛していたのだ。


 だからこそそのお礼も兼ねて彼女たちが何か困っていたら助けになると決めていた。

 今までは忙しくてそれも碌に出来なかったからな。頼ってくれて嬉しいまであるぞ。


「かわいい後輩たちのためだ。これくらいなんともないさ」


 俺は胸を張って言い切った。


「器が大きい……」


「シュミネ?」


「っ! 失礼しました」


 そんな俺をシュミネが眩しい者を見つめるように見てくるので話しかけると、ハッとしたシュミネが取り繕う。

 実は俺、なぜかシュミネにむちゃくちゃ尊敬されている。理由は器が大きいから、らしい。

 いつか自分もゼフィルス様のようになりたいと言われたこともあった。あんな言葉をリアルで言われることがあるとは……。あの時はちょっとむず痒かったぜ。

 先輩に憧れ努力する後輩、それがシュミネだった。


「こほん。えっと、あ、そうでした。3つのギルドに誘われて困っている、というところからでしたね。まず私たちは、別々のギルドにばらけるのはいやなのです」


「おう。そう聞いてる」


 カグヤが仲間ハズレというわけではないが、ナキキとミジュはシュミネとよく一緒に居ることが多い。シュミネは手の掛かる者の面倒をよく見る性格で、その辺も俺を尊敬する理由の1つなんだとか。シュミネから見れば、俺は〈エデン〉メンバー全員の面倒を見ていると思われているらしい。

 そしてナキキとミジュはなぜかシュミネをお母さん扱いしている。そんな関係だった。


 シュミネとしてはナキキとミジュが心配で別のギルドに行かせたくないし、ナキキとミジュからするとお母さんから離れたくないと、そんな感じらしい。

 15歳で働きに出ていたこともあるし、ナキキとミジュは母性が必要なのかもしれない。

 シュミネも同い年のはずなのだが……。


「もちろん一緒に加入させて貰えるなら考えますと伝えたのですが、どのギルドも難色を示しておりまして」


「あそこもこだわりが強いな~」


〈新緑の里〉は「エルフ」のギルド。少し前人数の関係で戦力が低下し〈ハンマーバトルロイヤル〉に負けてBランク落ちしたが、その後留学生の「エルフ」を大量に加入させて戦力を増強しており、もうすぐ防衛実績の明ける〈ハンマーバトルロイヤル〉を虎視眈々と狙っているという噂だ。

 シュミネにとても熱心に勧誘を掛けている。これは「エルフ」は〈精霊園〉が近くに無いと精霊とふれあうことが難しく、体調を崩すという体質的なところから来る勧誘であるらしい。


〈ハンマーバトルロイヤル〉はハンマー使い系でメンバーを揃えているギルドだ。

 なぜそこに拘っているのかは分からないが、代々〈ハンマーバトルロイヤル〉はハンマー使いしか加入していないらしい。

 そしてナキキに目をつけたのが、新ギルドマスターに就任したアディだ。

 ナキキはドワーフという種族上、ハンマーと相性が良く、大盾に槌という装備をしていた。


〈世界の熊〉はこの前の〈学園春風大戦〉で〈エデン〉が抜けた席に見事収まり、Aランクギルドに昇格した「熊人」オンリーギルド。〈カオスアビス〉と仲が良く、最近は一緒に上級ダンジョンを攻略している姿が見られるという。

 誘われているのはミジュで、現在1年生で最強クラスの【熊掌者(ゆうしょうしゃ)】であるために熱心な勧誘がされていたらしい。


 どこもこだわりの強いギルドではあるため、他の2人を入れることは難しいだろう。ギルドのアイデンティティを崩すことになりかねない。それは、ギルドの崩壊すら起こりかねないという意味でもある。

 まあ、テコ入れすることで弱体化したらランクが落ちるのだ。以前〈テンプルセイバー〉がAランクから落ちた時はなかなかに大変だったからな。それを間近で見ていた世代だ。慎重になるのは分からないことではない。


「3人は一緒にギルドに加入するのならばOKなんだな?」


「はい。もう私たちもここまで来れたことで満足しておりますし、ギルドに加入したく思っています」


 俺の目を見つめるシュミネはそう満足そうに微笑んだ。


「よし! そういうことなら任せておけ! 3人とも〈エデン〉で引き取ろう!」


「「「わぁ!」」」


「シュミネ、ナキキ、ミジュ、〈エデン〉に加入するということでいいか?」


「はい」


「もちろんっす!」


「うん」


 俺の言葉に3人が頷くのを見ると、俺は後ろにいたシエラに振り向いた。


「もちろんかまわないわ。この子たちのことならよく知っているもの」


「サンキューシエラ。ということで、3人の〈エデン〉加入を認める」


「「「ありがとうございます(っす)!」」」


 シエラの面談判定はOKだった。まあほとんど決まったようなものだったしな。

 こうして〈エデン〉に新たなメンバーが加入した。

 まず3人!


「さて、そうなると他の3ギルドに連絡しておく必要があるな」


「そうね。元々〈エデン店〉で働いていたこともあるし、〈エデン〉が最初から目を掛けていた子だから熱心に勧誘してきたという側面もあると思うわよ?」


「あ、やっぱりか?」


「実力的に1年生でトップでもあるもの。そこに元〈エデン〉と関わり合いの深い人物となれば放っておく理由がないわね」


「だな」


 というわけだが、この子たちは〈エデン店〉の従業員。

〈エデン〉が引き取ったことで向こうも諦めがつくだろう。


 そう結論を出して周知した結果。


〈世界の熊〉が〈エデン〉に〈決闘戦〉をやらないかと持ちかけてきた。


 え? ギルドバトルがやりたいって? もちろんいいとも!!





 後書き失礼いたします。お知らせ!


〈ダン活〉小説8巻、コミックス3巻、タペストリー第2弾の発売まで残り5日に迫りました!

 発売日は2024年2月15日です!


 今回は小説、コミックス、グッズの同時発売!

 作者のところにも見本が届きまして大きくテンションが上がっております!


 小説とコミックスはTOブックスオンラインストアのセット販売を購入すると同時購入特典SSが付いてきます! 作者のサインが入ったポストカードも付いてくるよ!


 また小説8巻電子書籍、ブックウォーカー様購入特典SSではアイギス視点による〈テンプルセイバー〉VS〈獣王ガルタイガ〉のギルドバトル観戦編を書かせていただきました!(約5000文字)

 後半はダイアス先輩登場でアイギスを〈エデン〉へ加入させる話も入っています。

 楽しんでいただければ幸いです!


 コミックス3巻ではオリジナル描き下ろし漫画が16ページも記載!

 ハンナ、初めての朝食配達編! そのまま毎日朝食を作って行くとゼフィルスと約束したシーンが入っています!


 他に特典情報などを詳しく知りたい方は以前書きました活動報告をチェックしてみてください!


 ご予約等、お待ちしております!




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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
[気になる点] 世界の熊ってそんなに強くない印象なんだけど、大丈夫?
[一言] 決闘戦めっちゃ楽しみー!
[良い点] もう予約しとるで
感想一覧
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