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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第二十六章 新メンバーと学園教師のレベル上げ!

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#1195 イエス・〈エデン〉へ初めての後輩が加入!

明けましておめでとうございます!

今年も〈ダン活〉をよろしくお願いします!




「ふぇ?」


 アリスの「ふぇ?」いただきました!

 理由はもちろん、測定室の〈竜の像〉の前で、アリスが【雷子姫】に就いていたからだ。


 普段の言動とは一味違う、呆気にとられた表情がたまらない。

 ナイスリアクションだぜアリス!


 俺たちはあの後、ギルドハウスにて恒例の〈スラリポマラソン〉を開始し、その後いくつかの条件をクリアするためのあれやこれやをしたあと、こうして測定室へとやってきていた。

 うーむ、このリアクション。なんだか久しぶりで懐かしいとすら感じるな!


「本当に【雷子姫】に就いてしまいました……」


「おいおい、マジでとんでもないなこの人」


 それを後ろから見るキキョウとゼルレカも良いリアクションサンクス!

 俺はこのリアクションが見たかった!

 そこで俺はシエラをチラリと見る。


「ゼフィルス? 何か言いたげね?」


「い、いやいや。シエラに言うことなんて何もありませんとも!」


 本当だよ? 別にシエラが覚職したときのリアクションが薄かったこととはなにも関係ないよ?


 この測定室に来たのは5人、リーナを抜いたメンバーだ。

 リーナはシエラにバトンタッチすると、何か用事ができたと言って離席したのだ。


 と、そこで我に返ったアリスがこちらに振り向く。


「あ、あのね。お兄ちゃん、ありがとう」


「どういたしましてどういたしまして!」


 しまった。思いのほか破壊力が強すぎて2回言っちゃった。

 ――「あのね、お兄ちゃん、ありがとう」

 世の中にこれほど癒される言葉があっただろうか?

 思わず身もだえたくなってくる。やらないが。


「キキョウー、ゼルレカー、アリスね【雷子姫】に就けたよー!」


「良かったねアリス。おめでとうと心から祝福します」


「おめでとうアリス。いやぁまさか本当に【雷子姫】に就くとはな。というかあんな方法で就けるとか、おかしくねぇか?」


 キキョウの胸に飛び込むアリスの光景がとても尊い。

 ゼルレカはいつかの誰かと同じように首を捻っていた。


「ゼルレカと言ったかしら。あまり考えない方が身のためよ」


「お、オッス?」


 シエラ先輩がゼルレカ後輩にアドバイスしていた。

 ゼルレカはなぜかビビっている。


「うむうむ。じゃあ次はキキョウの番だが。多分キキョウはまだ発現してないと思うぜ」


「そうですね。アリーナの授業を受ければ可能性があるのですよね?」


「ああ。何しろ守護者だからな。何かを守ることが大事なんだ。うちのギルドの【難攻不落の姫城主】シャロンなんてアリーナで何十回も城を守って発現したんだぜ? きっとキキョウはそっちの類いだろうな」


「あ、ありがとうございます。ご教授助かります」


「おう。それで〈竜の像〉には触っとくのか?」


「はい。一応」


「了解」


 キキョウの場合、【神社の守護者】はギルドバトルでも活躍出来る職業(ジョブ)なため、今言ったとおりシャロンと同じく城を守ることが条件となっている。

 また、アリーナの授業を受けることも条件だ。そのため今回は覚職は無し。また次回だな。


 一応〈竜の像〉に触ってもらったが、案の定発現はしていなかった。


「次はゼルレカだな」


「あたいの番か。遠慮無くいかせてもらうぜ!」


 ゼルレカなりの感謝なのだろう。

 一気呵成に〈竜の像〉へタッチした。


「おっしゃー! 【ハイニャイダー】が出てる! あたいは【ハイニャイダー】に就くぜ!」


 うむ。ゼルレカは凄く真面目に言っているのに「ニャ」が付いているせいで和むんだぜ。

 ゼルレカは無事高位職、高の上、【ハイニャイダー】が発現していた。

 前衛で戦う物理系のダメージディーラーだ。中位職【ハイライダー】の上位互換。

 直訳すると〈猫傭兵〉かな? 索敵と火力に特化した系統だ。武器は前衛のものならほとんどなんでも使えるが、ゼルレカは剣士でいくらしい。


 まあそうだろう。

〈放蕩獣鉄剣〉を使うからな。


「ゼルレカ、覚職おめでとう」


「おめでとうございますゼルレカ。無事【ハイニャイダー】に覚職ですね」


「ありがとな!」


 振り向いたゼルレカがニッと笑いながらグッと手を握る。

 うーむ、ゼルレカはもうちょっとリアクションを学ぶ必要があるな(辛口)。

 冗談だ。

 俺もお祝いの言葉を贈った。


「さて戻るか。キキョウの覚職は来週もう一度しよう」


「よろしくお願いします」


「おう。それで、アリスとキキョウに改めて聞きたいんだが」


 一段落して改めて雰囲気を変えて大事なことを聞く態勢に移る。

 それを感じたのかゼルレカは少し離れ、アリスとキキョウが俺の方へ向きなおった。


「改めてになるが、2人は〈エデン〉に加入するということで問題ないか?」


 そう、俺はシエラの前で2人に問うた。

 この瞬間はいつもドキドキするな。

 まず答えたのは一番小さいアリスだった。


「うん。アリスもお兄ちゃんのギルド、入りたい。他のところは、ちょっといやなの」


 ちょっといやなのか、そうなのか。つまりは〈エデン〉がいやじゃないということだ。

 ふふふ。アリスのお眼鏡に適ってようで嬉しくなる。

 ニヤけそうな表情をなんとか制御することに成功し、ニコリの表情を作る。

 あかん、あまり持ちそうにないかも。


 続いてキキョウの番。


「私も、ゼフィルス先輩のギルドに入りたいです。アリス共々、お世話になれたらと思います」


「もちろん大歓迎だ!」


 深々と礼をするキキョウの言葉に待っていましたと言わんばかりに大歓迎した。

 チラリとシエラの表情を伺うことも忘れない。

 シエラの判定は、肯定だった! イエス!!


「わーい! お兄ちゃん、これからよろしくね」


「あ、あの。改めてよろしくお願いいたします」


 もちろんだ! 初めての後輩である。たくさんよろしくしてしまうぞ!

 わっはっは!

 そう内心高笑いする俺を、シエラがジト目で見てきていた。

 やったぜ!


 こうしてまず2人が〈エデン〉に加入した。

 2人を手始めに、そこから加入ラッシュが続くことになる。




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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
[一言] 久しぶりの新加入メンバーかつ初めての後輩が加わって何より アリスには優しくしたくなるというか自然と甘やかしてしまいそうだな
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