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ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~  作者: ニシキギ・カエデ
第二十五章 2年生クラス替えと〈学園春風大戦〉Sランク戦!

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#1189 〈学園春風大戦〉Sランク戦勝利にかんぱーい!




「〈学園春風大戦〉Sランク戦お疲れ様ー! みんなよく頑張った! そしてついに俺たち〈エデン〉もSランクに昇格だ! ジョッキの準備はいいかー!!」


「ちゃんと持ったわー!」


「みんな持ってると確認したわ。いいわよゼフィルス」


「では改めて〈学園春風大戦〉Sランク戦の勝利を祝い――かんぱーい!!」


「「「「「かんぱーい!!」」」」」


 ジョッキを掲げて乾杯だ!


 そこら中から木製ジョッキ特有のカコンカコンという音が聞こえ、俺も隣に立つシエラとリーナと乾杯する。

 そしてグイッと一杯。くおおおおー!! 勝利の美ジュースが五臓六腑を癒し尽くす! うまーい!!

 俺は元気になった。


「最高だー!!」


「ほんと、美味しいですわ。何度飲んでも〈ゴルプル〉のアップルジュースは格別ですわね」


「勝利後だから余計美味しく感じるわね。なんだか、Sランク戦に勝利したという事実をようやく実感してきた気がするわ」


「シエラの言うことがとてもよく分かるな! ギルドバトルで勝ったら打ち上げ! 勝利を実感するのにこれほど適したことはないんだぜ」


 打ち上げをするとより勝利したという事実を実感できる。

 だからこそ俺は毎回こうして打ち上げをするのだ。


「Sランクギルド……。有言実行ねゼフィルス。本当、たった1年でもうここまで来てしまうんだから」


「はっはっは! 確かにな。色々と幸運も重なったが、俺もここまで早くSランクギルドになれるとは思わなかったぜ。なるつもりではあったけどな!」


「でも今日の結果を見る限り、〈エデン〉は十分Sランクギルドの一角として実力を身に着けていますわ。それもこれも、最初にゼフィルスさんから薫陶を授けていただいたからですわよ。つまりゼフィルスさんのおかげですわ」


「おいおいどうしたんだリーナ? 褒めすぎだぜ? けどありがとな!」


 なんかシエラとリーナの距離が近い!

 こ、これがSランクギルドの祝勝会!? S級のパーティなのか!?

 俺は気分の良いままに〈芳醇な100%リンゴジュース〉をクイッと飲み干した。いつも美味いが、今日はこれがより美味しく感じる!!

 な、なんて贅沢なんだ! 身を滅ぼしてしまいそうだ!


 しかも、今回はまたすげぇんだよ。

 なんと、なんと! 〈芳醇な100%リンゴジュース〉が飲み放題なのだ!

 おかわり自由なのだ!(マジだぜ!)

 これもレンカ先輩のギルド、〈私と一緒に爆師しよう〉のおかげだ。


 あそこに数枚の〈上級転職チケット〉を供与したところ、恩を返すためにと〈芳醇の林檎ダンジョン〉に自ら出向いて〈オカリナ〉で〈ゴールデンアップルプル〉をツモ、爆破。回数無くなったら自分たちで回復して、また呼び出して爆破。

 これを繰り返し、なんかすんごい量の〈芳醇な100%リンゴジュース〉を取ってきたのである。


 もちろん恩を返すためということでタダである。

 うーん、タダって素晴らしい!

 俺たちも〈上級転職チケット〉をタダであげたので実質交換なのは気にしない。

 ラナはもう上機嫌。目をキラキラさせながらジュースばっかり飲んでいるよ。


「美味しい。美味しいわエステル。私、今とても幸せだわ!」


「良かったですねラナ様」


「在学中はこれが飲み放題なんて、なんて贅沢なのかしら」


 おい、王女様の中ではこの打ち上げだけじゃなく在学中は〈芳醇な100%リンゴジュース〉が飲み放題になってるぞ。

 この打ち上げだけの話にしてあげて?


 なお、〈上級転職チケット〉と〈芳醇な100%リンゴジュース〉が交換できることを知った下位のギルドが大量のジュースを持ち込み、今後〈エデン〉では本当に〈芳醇な100%リンゴジュース〉がいつでも飲み放題になるのは別の話。

 Dランクギルドでも〈上級転職チケット〉が交換でき確実に手に入る唯一の手段として大変重宝されたという。


 それから恒例の他のメンバーを労いに周り、続いて俺はとある人物に話しかけていた。


「カリン先輩~なんで最後ギブアップしちゃったんだ?」


「それはね、続けていたら私たちが蹂躙されていたからなんだよ?」


 ちなみにここには〈エデン〉と同盟を組んでいた〈集え・テイマーサモナー〉もご招待している。

〈集え・テイマーサモナー〉もいるのに飲み放題できるって、レンカ先輩のギルドどんだけジュースを持って来たんだ。


 それはともかく俺とカリン先輩は今、ギルドマスター同士で語り合っていた。

 なんだかカリン先輩の目が達観しているように見えるのはどうしてだろう?


「まあ、そうかもしれないけどな」


 そう答えると、それまで優しい微笑みを浮かべていたカリン先輩がクワッとした。


「そうかも、というか、そうなるよね! 点差見てよこの点差! 点差が4000点って何さ!? これじゃ私たち、勝つためにはもう〈エデン〉の拠点落とすしか方法無いじゃん!? 無理じゃん!!」


「ごもっとも!」


 カリン先輩が今日のギルドバトルの結果が表示された〈学生手帳〉の画面を向けながら押しつけてくる。近くて見えないよ?


 確かに、戦力が半減してしまった〈集え・テイマーサモナー〉ではどう頑張っても〈エデン〉の拠点は落とせないよな。うん。なんか今回、誰も退場しなかったし。

〈エデン〉もすごく強くなったよね!


「まあ、〈エデン〉が倒せないとSランクになるのは無理って分かっていたけどね。だからなんとかポイントで有利を取ろうと頑張ってマッスラーズまで倒したのに!」


「それな! マッスラーズを倒すなんてかなりの快挙らしいな!」


「こっちは〈氷の城塞〉と組んでギリギリだったけどね。〈エデン〉は……〈学園出世大戦〉の時にサシで倒してたけど」


「はっはっは!」


〈集え・テイマーサモナー〉は直接〈エデン〉と戦っても勝てないから、ポイントで勝とうとしたらしい。確かに〈カオスアビス〉〈サクセスブレーン〉〈獣王ガルタイガ〉の拠点を落とせていれば逆転だったな。

 その場合は〈集え・テイマーサモナー〉の拠点が最終決戦地になっていた可能性が高かったが。


「〈ピュイチ〉と〈ワイバーン〉、あと〈ベヒモス〉は強かったか?」


「あ、それそれ! すっごい良かったんだよ! 特に〈ベビベヒ〉ちゃんたちが強いのなんの。〈カオスアビス〉戦でも大活躍だったんだからね!」


「〈ベビベヒ〉ちゃん……」


〈ベビーベヒモス〉のことだな。なんか可愛い感じの名前になってるが、むっちゃ強いぞ?

 聞けば〈ピュイチ〉の機動力でテイマーは高速移動が可能になり、これまで棒立ちで術者が狙われて退場していたのがかなり減ったのだという。

 それでも半分近くも減らされたというのだから〈カオスアビス〉マジ強いな!


「正直〈ピュイチ〉に騎乗していなかったら〈カオスアビス〉戦でも負けてたかもしれない。それくらい大活躍だったよ」


「それは良かったな」


 本当に。〈筋肉は最強だ〉と〈カオスアビス〉との戦いで〈集え・テイマーサモナー〉は戦力を半分になってしまうも勝利し、あの〈学園春風大戦〉Sランク戦で第2位になった。

 この事実は非常に大きい。

 今学園では〈集え・テイマーサモナー〉の評価が爆上がりしているらしいぞ。


「うん。Sランク戦、思っていたよりも凄い結果出せたし。私たちは満足かな。〈エデン〉には悪いけどね」


「まあ、そういうこともあると思っておくさ。結果が見えていたら投了するのも勇気の1つだしな」


「そう言ってもらえると助かるよ。ゼフィルス君、いいえ〈エデン〉――Sランク昇格おめでとう」


「はは。おう。サンキュー」


 (えん)もたけなわだ。


〈エデン〉はとうとうギルドランクで最高峰のSランクギルドへと至った。


 これで目標の1つが早くも達成されたわけだ。となると、次の目標は。


「次は、上級中位ダンジョン攻略を目指すかな」


「え? なんか今隣で恐ろしいことが聞こえた気がするんだけど?」


「はっはっは!」


 それはともかく今は打ち上げの真っ最中。

 Sランク戦で勝利し、Sランクギルドに昇格した実感を味わおう!




 第二十五章 ―完―




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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
[一言] わい、自分のお気持ち表明長文に共感されるという初めての経験をし、大変困惑中
[一言] 長文書いてるかずくんめっちゃ共感できる
[一言] ↓終わるどころか、何なら今の話数の倍以上の3000話すら余裕で超えそうな雰囲気出てるでw まだ2年生の4月だしな もっと言うと、学園を卒業したらゲーム世界転生が異世界転生になるだけやから、ゼ…
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