第九話 一区隊二班
南 幸助は一区隊二班に配属されたのだった……
「いいぞっっ！」
「名前は辻幸則です！
年齢は20歳。
京都市伏見区から来ました。
趣味は野球です！
よろしくお願いします！」
辻はそう言ってからお辞儀をした。
辻の身長は175㎝。
辻は公務員の専門学校卒で
俺達年少グループの兄貴分のような
存在で運動神経が非常に良くしっかり者だ。
その半面怒りやすい性格で
物にすぐ当たる事が多いのだ。
バディは谷。
バディとは相棒の事。
主に自衛隊ではベットバディの事を言う。
次に挨拶をした人物は
「名前は新山正人です。
年齢は21歳。
京都市伏見区から来ました。
趣味はレゲエを聴く事と
野球をする事と……
後は女の子達と遊ぶ事……
それから……」
「いや……新山、お前趣味多いなぁ？？」
班長がそう言うと一同に笑いが起きた。
「あははははは……」
「よろしくお願いします！」
新山がお辞儀をして挨拶をしたのだ。
新山の学歴は高卒。
自衛隊に入隊するまでは
フリーターとして働いていたみたいだ。
新山の身長は167㎝。
新山は調子乗りのタイプで
その場の空気を大事にする人物だ。
身体能力は極めて高い。
また女とギャンブルとたばこが
大好きでその中でも一番女性が
好きで女の子をとっかえひっかえに
するほど女ぐせが悪い人物だ。
そのため皆から『遊び人』
と言われているのだ。
バディは原田。
次に挨拶をした人物は
「名前は橋元宏です。
年齢は20歳です。
伊丹市から来ました。
趣味は野球をする事です。
よろしくお願いします！」
橋元の身長は178㎝。
橋元は高卒でフリーターをしていた。
肉食系の男子しか居ない
自衛官なので口調も荒々しく
感情的になりやすいのが比較的なのだが
橋元に至っては皆の前では
クールにするタイプ。
初めて自衛官を目にする民間の人が
いれば彼の事を言うだろう。
しかし、裏では新山と一緒に
いかがわしい所にいったりする等
遊ぶ事が多いため皆から
『ムッツリスケベ』と呼ばれている。
バディは倉橋。
次に挨拶をした人物は
「名前は倉橋両です。
年齢は20歳です。
貝塚市から来ました。
趣味は読書です。
よろしくお願いします！」
倉橋の身長は180㎝。
二班の中で一番大きい身長をしている。
倉橋も橋元同様にフリーターをしていた。
典型的な草食系男子を想像させるような人物。
一番の草食系男子だ。
そして、身体能力は極めて低い。
だが戦闘訓練がある時だけ
覚醒したかのように身体能力が高くなる。
そのため身長が高い事もあり
某アニメ番組のEヴァンゲリオンにちなんで
『Eヴァンゲリヲン』もしくは
『一号械』とも呼ばれている。
バディは橋元。
次に挨拶した人物は
「名前は谷尚記です。
年齢は18歳。
大阪府摂津市から来ました。
趣味は体をを鍛える事です。
よろしくお願いします！」
谷の身長は171㎝。
谷は高卒。
体を鍛える事が大好きで
自衛隊入隊まではジムに通い
体を鍛え上げてきたのだ。
また、顔は美形でスタイルが
いいため学生時代から女性に
モテモテだったため容姿には
いつでも気をつけるナルシスト。
そのためあだ名は
『ナルシスト』と呼ばれている。
バディは辻。
次に挨拶した人物は
「名前は上岡和幸です。
年齢は22歳。
兵庫県伊丹市から来ました。
趣味は野球です。
よろしくお願いします！」
上岡の身長は168㎝。
上岡は大学卒。
一区隊二班の中で見た目は
一番人相や口調が悪くて
すぐ怒る短気の性格。
しかし、皆の面倒見が良くて
話してみると意外と優しい人物なのだ。
一番班の中のまとめ役で番長的存在。
バディは宮原。
次に挨拶した人物は
「名前は宮原憲太です。
年齢は25歳。
大阪府八尾市から来ました。
趣味はサッカーです。
よろしくお願いします！」
宮原の身長は170㎝。
三年間留年の末、大学を卒業した。
一区隊二班の中で一番物静かな人である。
運動神経は倉橋と同じように良くはない。
しかし、細かい作業が得意なので
班の中では一番裁縫が得意ではある。
また、入山班長とは同い年である。
バディは上岡。
次に挨拶した人物は
「名前は小野雄貴です。
年齢は18歳。
京都府大山崎町から来ました。
趣味はサッカーです。
よろしくお願いします！」
小野の身長は163㎝。
小野は高卒。
趣味はサッカーと言っているが
本当はサッカーは
小学校までしかやっていない。
そのため中学校から
今まで興味はない。
なぜなら深夜アニメと世界の軍事に
はまったからだ。
その事がばれるのが嫌でわざと
皆の前ではそう言ったのだ。
体格は小柄で眼鏡をかけている。
また、内気な性格なため班の皆からは
根暗な人物だと思われている。
バディは南。
次に挨拶した人物は
「名前は本木宏昌です。
年齢は19歳です。
大阪市阿倍野区から来ました。
よろしくお願いします！」
本木の身長は161㎝。
二班の中で一番背が低い。
本木は専門卒。
班の中で一番身長が小さくて
運動神経が悪いのだ。
班付には出来が悪いため疎まれている。
しかし、戦闘訓練では倉橋同様
覚醒すると訓練を
なんなくこなす事が出来るのだ。
バディは班付。
そして、スピーチが終わると
班長がこう言った。
「さぁて、自己紹介は終わったな？？
これからの予定を話す前に
一つ大事な事を話しておく……。」
班長の方針を話してきたのだ。
「常識的に考えれば皆、
同期だから例え年が上でもタメ口でいい。
他の班や区隊ではそう接するやろう……。
でもな、俺の班に
入った以上はそうはさせへん！
年が上の人にはちゃんと敬って接しろ！」
俺達は何の躊躇もなく
班長のその言葉に頷いた。
「はい！」
俺達は大きな声で返事をした。
この日から一区隊二班だけは
年功序列になって年が上の人には
敬語で話始めたのだ。
そして、班長は続けて
今後のスケジュールを話し始めた。
班長が話すにはこの日だけは
1645（ひとろくよんご）には
終礼を行ってから
班付の引率の元、夕食を食べたり、
お風呂に行ったりした後に
2140（にいひとよんまる）に
各班長が各部屋に入って点呼を取り、
その後俺達は自分のベットで就寝すると言うのだ。
自衛隊では時間の呼び方は
例で言うとこう呼んだする。
例:1645（ひとろくよんご）と呼ぶのだ。
翌日は午前中からRVボックスや衣のうを
取りに体育館に行き、
午後にはその荷物を整理し、
1645（ひとろくよんご）には
終礼を行い、夕食を食べた後には
断髪式を行うと言うのだ。
RVボックスとはキャンプ等で
使う収納ボックスの事。
自衛隊の統一カラーはOD色。
衣のうとは衣類や装備品等を
収納するための大きなかばんの事。
主に野営する時に使う事がある。
民間で似ている物と言えば
ジャンボカーゴバックの事を指すだろう。
さらに入隊式は今から
1週間後の土曜日に行うと聞かされた。
俺は入隊式が
そんなに早く始められるのか？
そう疑問に思うほど
今の班全体の空気が緊張した物ではなく、
仲の良い友人達と集まっているかのような
雰囲気だったからだ。
しかし、そんな事をかき消すかのように
訓練は着々と進んでいたのだった……
第十話へ続く……
個人を特定されないために名前は仮名で
この中の誰が書いている
という事までは申し上げられませんが
確実に内容は筆者が体験した話を
元に書かせて頂いております。
これからも「自衛隊列伝 兵士の記憶」を
よろしくお願いいたします(´∇｀)
