世界の外側で
最有力連載化企画書(初期計画案)
後期決定案が携帯の設定ミスによりネタ帳が消失、
現在再設定再構築作業中であり作業は困難を極める、
時間がかかると思われるためまずはここへ編入する、
眠りが切れた、水分不足気味で焦点が合わない目を必死に瞬きしながらこじ開ける、と同時に伸びをして体を伸ばす、外を見れば空の上、下界に広がる灰色のパイプラインの塊が印象的な街であった、
「発掘都市ですよ博士」
「それくらいわかってる」
適当な答えを助手に言ったが、寝起きで回らない頭をかきむしって無理やり回す、刺激があった方が目覚めがいいだろうと既に癖になってるようで無意識にやってしまう、
「………地下から油が出てくるのか、信じられねぇや」
「石炭だって地下から出てきますよ?」
「………あと何時間だ」
「王都まで乗り継ぎ込みであと一時間ほどです」
頭をかきむしった勢いで座席に落ちたハンチングを拾いあげ深々とかぶりなおす、トレンチコートをまた締めなおすと腰深に座席に座り頭の位置にクッションが来るようにする、
「ちょっと博士、狭いですよ」
「やかましい助手だな、お前女子だからそんなにスペースいらないだろ」
「いりますって、半分超えて足を突っぱねてる博士には合われたくありません」
「俺は男だからいいんだよ」
そう言って手を胸の前で組み再び眠りについた、が、先程まで長旅で眠りに眠ったためか全然眠くなかった、面倒だが資料に目を通すことにした、
「南洋環礁の学術調査許可証の記入漏れは無いな、まったく山と砂漠と荒野しかないこの国の生物学はもう飽き飽きだな」
「そう言いながらもやったのは博士でしょ」
反論ができなかったので睨みつけてやることにした、間もなく床が傾いたと思えば飛行船はゆっくりと下降を始めた、
「よくまあ大自然壊してこんだけデカイ工業都市を建てたもんだ、うちの国はやることがなぁ」
小言をブツブツいいながら資料に目を通していると船内アナウンスが流れ始める、
『間もなく空港へご到着になります、お忘れ物のございませんように………』
流石は船内アナウンスだ、いい声を採用してる、と思う、
「さ、博士も足伸ばしていないで荷物片付けましょう」
すくっと立ち上がり棚の上の大きなカバンをおろした、彼女の荷物はそれだけ、生活必需品やお金しか入ってないそうだ、王都へ提出するための資料を蝶番関節でまるでブックカバーのように作られた薄い鉄板の中に入れる、これの方がシワにならないし盗まれにくい、ハンチングをかぶり直し座席に放り出されてたメガネをどこか壊れてないか確認してかけた、視界が自然とはっきりする、もちろんさっきまでぼやけていた彼女の姿もはっきり見える、長髪の長身スレンダー体型、とだけ言っておこう、
「この先は列車か、切符は?」
「はい、ここに」
ニコッとしながらポケットからシワだらけの二枚の紙を取り出す、頭が痛くなった、
「やはりもっと優秀な助手を探すべきだったか………」
「今時生物学の助手なんて物好きしか来ませんよ」
「黙っとけこの戦争好きが」
「失礼な、ミリタリーマニアと言って欲しいです」
そう、彼女の戦争好き(本人曰くミリタリーマニア)な趣味さえなければ万人受けの美人だと思うんだがなぁ、残念、
「流石は近代都市ですね、珍しい機械がいっぱいですよ」
「油を燃やして動く機械か、さっぱりわからん」
生物学の私からしてみれば本当にさっぱりわからないのだ、技術系なんて勉強したこともない、
「さあ博士、あっちが駅ですよ」
「本当だろうな」
地図を見れば一目瞭然、彼女は正反対を指している、容赦なく睨みつけてやった、
「今回何しに来たか忘れてないだろうな」
「近代都市の見学ツアー」
「違う、南洋環礁への出国許可だ」
「でもうちの国は出国許可なんで出しませんよね」
「わかってても行くんだよ」
二人の間に静けさが走った、周りの騒音が一層静けさを強める、
「………博士見てください軍艦ですよ!」
「この戦争好きが!」
我ながらに思う、南洋環礁波高し、
駅にはまるで化物みたいな大きさの機関車が鎮座していた、
その機関車にかかる手すりのついた通路を何人もの機関士が行ったり来たりする、
「これに乗るのか………」
「先生怖気づいたのですか?」
「違うな、これくらいで怖気づいたならわざわざ王都まで行かない」
車内に入れば先ほどの飛行船と比べ物にならないくらい広い部屋が用意されていた、
なるほどだからこの列車は高かったのか、
そう愚痴りながらまるでホテルのワンルーム程ありそうな部屋を見渡した、
ベッドが二つに机が一つ、電気設備も完備されており、
流石は国一番の発展都市と王都を直通で結ぶ急行列車だ、
「切符を~拝見~」
独特な声の抑揚を付けながら切符を切るために車掌が扉を叩く、
とてもリズミカルな叩き方でこれもサービスなのかと疑問になった、
「おい、代わりに出てくれ、そのくしゃくしゃの切符を見せてこい」
「仰せの通りに、先生?」
嫌な奴だ、まるでメイドのような口調で私に向かって露骨に反撃してきたのだ、
二回ほど小さな金属音がして車掌が「ありがと~ございま~す」とまた独特な声の抑揚で立ち去っていった、
切符を見るとくしゃくしゃにもかかわらず車掌はうまい字で「良い旅を」と鉛筆で書いてあった、
これもサービスなのかな、
「さて、南洋環礁にはもう一つの大陸の生態資料があれば随分楽になると思うがなぁ」
「流石にそれは望みすぎじゃないですか先生」
正論過ぎて反論できなかったので睨みつけてやった、
仕方無い、そう思って南洋環礁の翻訳書を再び読みあさることにした、
現地についてみたら話せなかったではとてもじゃないが一生の恥である、
「先生、なんて書いてあるかわからないです」
「ふん、お前も勉強しろよ」
してやったりである、心の中は最高な決め顔をして彼女に反撃する、
仕返しだ、
・厚岸大黒要港部
厚岸と大黒島をモデルに異世界のゲートを開く、
世界の外側でとの統合企画書化が決定、
・海軍
佐藤正四郎少将(砲術)
大田実大佐(陸戦)
・陸軍
石原莞爾少将
一木清直少佐




