入学式前日
ふぅ、
講義から2週間、馬車で運ばれ王都に着きました、枢機卿と言う立場の為時止めで簡単に行く事は出来なかった。
勇者召喚の時は急用だったから良かったが今回は純粋な学園だからね。
僕は学園ではなく先に教皇様に会いに行っていた。
「お久しぶりです教皇聖下、こうして対面でしっかりと話すのは初めましてですね」
「あぁ、よろしく頼みますよアリス枢機卿、勇者召喚ではファールン枢機卿が対応しておりましたしその後は直ぐにお帰りになりましたからね」
「御挨拶が遅れ申し訳ございません、」
「構いませんよ、貴方には純粋にこの世界を学んでもらう、ともう1つ、学園に入学予定のフィルセン第1王子殿下と勇者殿の護衛を頼みます、この任務は国王と私、そしてファールン枢機卿しか知りえませんので共有は必要な時最低限にして下さい、例えば誰かの協力を必要とする時などですね。」
「承知致しました」
何故王子もって感じですね、
「…魔王です」
「へ?」
驚きが隠せない。
「魔王復活の予兆が有るのですよ、貴方1人でも解決出来そうでは有りますけど流石にダメです、それに魔王は王家との因縁が有りますので学園の護衛は必須なのですよ」
「魔王ですか、随分と、タイミングが良いようで」
「そりゃそうです、予兆は10年前からありました」
「は?」
その言葉に耳を疑う、10年前から、?
「王家と協力して伏せていたのです、急に勇者召喚を行った理由でもあります」
「そう、ですか」
魔王なんてファンタジー復活されてもと思いましたが僕不老不死なので魔王とはいつかぶつかるのですね、それも何度も、時期が早まっただけですね!
「分かりました、」
「あと、任務が終わる前に私は死にファールンが後を継ぎます、その後は貴方に任せましたよ、」
「ふぇっ?」
教皇が死ぬ、?
「魔王が最初に狙うのは私の命でしょう、危険度だけはトップクラスですからね。その次に勇者と王家です、王家には複数の枢機卿を守りに着けているので大丈夫ですが老いぼれの私を守る戦力は有りません、魔王軍と心中するつもりです」
「そう、ですか」
まぁ、気持ちはわかりますね
「今回の任務は3年程度続きます、それが終わったあとは宜しくです」
「承知致しました」
学園は9年制であり初等部3年、中等部3年、高等部3年となりますが基本初等部から入るのは貴族寮に振り分けられる英才教育を受けさせるエリートだけです、王族は基本初等部の間は家庭教師ですからね、中等部からは年齢制限自体はありませんが大体13~17の人達は中等部が多め、18~は高等部です、因みに12以下は初等部ですね。
僕も適正年齢ではあるので大丈夫です!
そして年数でわかるように中等部から高等部への進学ではなく基本中等部行ってから高等部いくなら適正年齢まで待ちます。
「では、失礼致します」
時間も時間なので僕は教皇様の元を離れ学生服に着替えてから学院に向かう
学園には人が多く賑わっている。
「あら?君はどこの寮に向かっているのかな?」
僕が迷って居たら僕より少し上位のお姉さんに話しかけてもらった。
赤い紙に黄色いリボンを付けており翡翠のような目でスタイルはかなりいい方ですね、
「特待寮に…いきたくて…」
「あらぁ?特待生かしら?王族では無いものね、他国の王族だったりは…無いはずね…案内するわよ」
「ありがとうございます、!」
「こっちよ」
お姉さんに案内された寮はもはやお城、神殿よりちょっと小さい程度で他の寮とは格が違うのが見て取れる。
「あのっ、ありがとうございました!」
「良いのよ!学業に励んで頑張るといいわ!」
「はい!」
そうして僕は寮に入ると最上階に向かった。
「うわぁ、」
僕の部屋より煌びやかなお部屋でかなり凄い、すると話しかけられる。
「よろしくお願いしますアリス様、私は教皇聖下の契約精霊であり貴方のメイドとしてお手伝いを命じられましたミリーとお呼び下さい。属性は光です」
ミリーと名乗る美しい金髪のメイドさんは恭しく頭を下げる、
「よろしくお願いします、」
挨拶が終わると日程の説明をされた。
「まず今日は何もありません、学食は寮にて食べられるのでそちらで食べるのもいいでしょう、そして明日です、明日は朝から入学式があり生徒会からの説明や学長のお話、あとは所属する委員の選択が有ります、生徒会には役職があり生徒会長、副会長、生徒会書記が継続の2人と新入生の2人、風紀委員が同じく継続と新入生とあります。
あとは説明がありますのでここでは省略させていただきましてアリス様には生徒会の風紀委員になって貰います、これは勇者様も王子殿下も書記に入る予定だからですね。」
「分かりました、今日はもう寝ますね」
「承知致しました」
学園を、ちゃんと書きたい、