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Lapis-landiA  作者: 八広まこと
Season1

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EP.8:藍方石(アウイナイト)13







 『人災』アルベルト=ルデラックの掃討が軍内部に伝わって、その最期は、外部の人間によって討たれ、クロウ=シキジマ第四大隊長が確認をした、とだけ伝わった。

 シオン自身には、アルベルトの最期は伝わっていない。クロウ自身も伝える気はないと、リィンを含め、各大隊長へも通してある。その思いは、彼女の生い立ちと、その『従者』という関係性を重んじて了承された。


 そうして、シオンの日常が、再び帰ってくる、と、思われた、が・・・


 

 我が家に戻ってきて、早くも7日が過ぎ、階下の親爺の店の手入れを手伝いながらも、シオンは徐々にその手が止まる。

「・・・シオン、さん?」

 ふと、中央種と西方種の混血である、茶髪碧眼の女性が、テーブルを拭く手を止め、シオンへと声をかける。

 右手を失い、一人での店の意地が難しくなった親爺ことグゥエイン=サカザキと共に、店を手伝ってくれることになったのは、馴染みの客の一人だった。

 以前子供が攫われ、助けを求めた結果、シオンがラディアンへと向かうきっかけになった女性だ。

 メルリーナ=ミシェル

 もともと、別の酒の席で愛をする水商売の女性であったが、子供の年齢が上がるにつれて、このまま現職を続けるか迷っていたらしい。その時に、今回の親爺の状態を聞き、雇ってくれるならばとの申し出を有り難く受ける事になった。

 子供も、今年六つ。

 レオン=ミシェル。母親と同じ茶色の髪と父親譲りの黒い瞳を持っていた。

 利発な子で、今もシオンと共に店の整理を行っていたはずであったが、少しずつ手が止まるシオンに、何度声をかけても一瞬我に返っては、再美手が止まる、を、繰り返すらしく、母親に助けを求めたらしい。

「悪ィ・・・、なんか、疲れてんのかな?」

 自分でも困ったような呆れたような笑顔を浮かべて、シオンが珍しく、泣きそうに顔を歪める。その顔を見て、メルリーナがシオンの頬を頭をそっと撫でた。

「無理もないですよ。大変だったんですから・・・。」

 今は無理する時ではないと、少し休憩を促す。すれば、

「少し外の空気吸ってこい、シオン。」

「いや、それは、別に・・・。」

「戻ってきてからろくに外へ出てねぇだろ。そんなだから気持ちも滅入るんだ。まずは、一度この辺りを一回りして来い。」

「・・・・・。」

 サカザキの言う通り、帰宅してから、シオンはろくに表へと出ていなかった。疲労感もさることながら、何となく、出たくなかった。

 外に出ると、出会ってしまうのではないか、と考える。誰に、なんて事は、シオン自身も、多分うまくは言えない。だからこそ、出たくない。

 しかし、ここまで心配をかけてしまうと、意固地になるのにも限界があった。

 一つ、大きな息を吐き出して、シオンは、分かったと、降参するように両手を上げた。

「何かついでに買ってくるよ。レオンにも、お詫び、な?」

 そう言って、心配そうに見上げる少年の頭をぐりぐりと撫でる。


 シオンが横開きのガラス戸から出ていった後・・・


 サカザキは、そのまま受話器を取り電話をかける。電話の相手なんざ、言うまでもない。三コールで相手が出るや否や、サカザキは、やや苛立ちを交えて、告げる。

「お前、オレの娘にナニした・・・?」



 
















 

 様々な事柄の事後処理が積み重なっていたのは事実だった。

 それでも、少しの残業ですぐに仕事は終わっていたし、そのたびに気分転換や飲みと称して足を向けていたけれど、全然出会わないのを、タイミングが悪い、で済ませるにはそろそろおかしいな、と感じてもいた。何より面倒だとばかりにチャイムを押した相手の居住地では、返事はおろか、何となく気配だけは感じるのに、応答せず、といった状況は、クロウの精神に地味ながらも確実なダメージを与え続けていた。

「いい加減、アンタ、自分の顔鏡で見てくださいよ・・・。」

「あー?」

 執務室の椅子で、面倒な書類仕事とはいえ、不機嫌通り越して殺気じみたその気配を、ハルオミがため息交じりに指摘する。肝心のクロウは、というとちらりとハルオミを一瞥し、そのまますぐに書類へと視線を戻す。まるで噛り付く様に仕事の没頭して、何かから眼を背けたい、といった様子だ。何をそんなにイライラしているのか、とハルオミが訪ねようとした時、クロウの携帯の着信が鳴った。

 律儀にも、再度こちらに視線を向けるから、ハルオミがどうぞ、と通話を促す。 


「はーい?」

『お前、オレの娘にナニした・・・?』

「・・・え?ナニ?藪から棒に・・・。」

『帰ってから全然表に出ようとしねぇ。』

「・・・は?」

『始めはあんなことがあったから、色々あんのかと見守ってたが・・・。』

「・・・・・。」

『明らかに何かを避けてやがる。』 

「・・・・・っ。」

『言わなきゃわかんねぇもんじゃねぇだろう。長く居たのはお前やそっちの奴らだろ。』

「・・・・・。」

『どうにかしろ。』

「そ、んなんオレ――—」


 そのまま、問答無用とばかりに、切れる電話。ようやく携帯をしまいながら、


「避け、られてる・・・。」

「え?ナニに―――」 


 クロウは考えない様にしていた『避けられている』という事実を、電話越しに突き付けられて、ざわり、と、背筋が泡立つ様な感覚を味わう。


「・・・は?なんで?」

「ちょ、ナニ?ナニがあったんです?」

 怖いよ、と少し引きつった笑みを浮かべてハルオミが恐る恐るクロウの顔を覗きこんだ。ついさっきまで、周囲から怯えと焦りの訴えが出るほど不機嫌丸出しのその顔を、なんとかしろと注意に来たハズなのに、

「もっと酷ェ顔なっちゃってるよオイオイ。」

「・・・自覚ある。」

 怒りと困惑と混乱がない混ぜになった様な、これまでの比ではない。そしてこの大隊長がこういった感情を露にする時というのは、大方原因は決まってきているのだ。

 

 ハルオミは、一度、うーん、と頭を抱えた。


 確かに前回の作戦はそれなりの規模だった。何より、シオンの立場としては、渦中の中心といってもいい程の状況だ。だからと言って、それらの出来事が彼女の何かを覆してしまうほどダメージを与えているとは思えない。帰り際に会ったシオンの表情は、複雑な時もあったけれど、それでも、どこか晴れやかでもあったのだから。


 一分ほど腕組みして悩んで、ハルオミは、はあっと大きく肩を落とす。幸い、仕事の先も見えて、今日は大方定時で上がれそうな状況だ。ならば、と、胸元から自身の携帯を取り出す。ボタンを操作し、受話器を当てて、

「リリ?僕!30分後の会議、代理で僕が出る。んで、その時話すけど、今からボス、放牧させるから。」

「・・・え?オレ羊?」

「ん?ああ、・・・例の角の店のケーキ三つで手をうつって。どうします?」

「・・・お、願いします!」 

 ハルオミの携帯から小さく『了解』と『バカ』という単語だけ聞こえる。そのまま電話を切ったハルオミが、クロウの頭をぱしりと叩く。

「放牧、ですから?ちゃんとエネルギー摂取して、まともになって戻ってきてください。凶悪な面晒して歩いてると、皆がビビッて隊全体の作業効率も落ちるんですよバカヤローが。」

「・・・す、みませ・・・。」

「はい!放牧ッ!」

 ピッと外を指さし、そのまま放牧という名の半有休を得て、クロウは、そのまままっすぐへと、例の飲み屋の二階――シオンの元へと走り出した。






 


 





 散歩と称したところで、さてどこへ行くかと、シオンは店の在る飲み屋街を東へ歩く。そのまま行けば商店街に繋がる通りに出るから、そこにある、以前建国祭で露店を出すのに手伝いをした菓子屋があるから、そこでメルリーナやレオンへ向けた手土産を選ぼうと歩を進めた。

 日の眩しさに、良く晴れているのだと実感して、シオンは大きく息を吐き出した。


 戻ってからの7日間、どうにも陰鬱としていた。


どうにも、今までの事が現れては消え、現れて消えを、繰り返す。アルベルトの事、セレンの事、セレンの目指した物、オブシディアンの事、二刀の事、リュウシン=シキジマの事、『人災』の事・・・。

 それらを、一つ一つ、消化して、ようやく眠れない事がなくなった頃に、小さかったモヤモヤだった筈が、最期まで頑なにシオンの心の底に居座る物。

「・・・・・。」

 別れ際のやり取りの言葉が離れなくて、シオン自身も参っていたのだ。この、もやもやした感情に名前が付けられないまま、追加で時間が経過してしまった。

 そしてようやく、こちらも自分自身で色々と折り合いが付けられて、親爺の店の手伝い、と思っていたというのに、結局こんな風に心配をかけた挙句に、散歩に出されてしまった。

(情けねぇの・・・。)

  

(相手がいたってコトは、喜ばしいことだろ。ただ、そうなると、もう一緒に飲むのは褒められたことじゃねぇな。相手さんにも悪い。てか、ハルオミやリシリィは知ってんのかな?)

 

(なんだったら、教えてくれればよかったのに・・・。)


 その一点に関しては、多少文句も言いたくなる。

 もし、知っていれば―――



(こんなに・・・。)



 いつの間にか、商店街に、入っていて。目当ての店の前にいるのに、店内に入る前に足が止まってしまう。

「レオン、ナニが好きだろう・・・?」

 ぽつりと、声に出して自分が何の為にここに来たのかを言い聞かせる。なのに、もう一歩が出てこない。

「シオン?」

 店内から、入り口で立ち止まったままの客が顔なじみだと気付いて、店の奥から女将が小走りで駆け出してくる。そのまま笑いかけようとした女将が、

「なんて顔してんだい、アンタ・・・。」

 少し呆れた様な顔してその頬に掌を当てる。

「―――・・・ッ」

 思えば、何度も何度もアイツは、その手でこえやって頬に触れて、撫でて、抱き締めてきて


(うっわ、最低じゃねぇか・・・・・。あんな、ヤツ・・・。)


「泣きそうな顔してんじゃない、どうしたの?初めてみたねェ、アンタのそんな顔。」 

 あはは、と、快活に笑いながら、女将が頭一つは背の高いシオンの背をよしよしとさすりながら

「なんか大変な仕事でも引き受けちゃったのかい?甘い物でも食べれば少しは気が晴れるよ、何か見繕ってあげようかね。」

 女将の優しさがじんわりと、シオンの胸に広がっていく。それに、彼女が好きだといった笑顔でシオンは応えた。

「つ、いでに、家の奴らにも、土産、買ってきたいんだ。」

「いいよ、選んであげようね。」



「その、選ぶの、さ?オレとの話が終わってからでもイイ・・・?」 

「―――・・・ッ!?」



 瞬間、背後からかけられた声に、シオンが大げさなくらいに体が跳ねる。女将が一度振り返れば、その外見の違いで有名な軍の第四大隊長が、息を切らして立っていた。そのまま心配するようにシオンに視線を戻すと、女将さん、と、どこか無理やりな笑顔でシオンが彼女の背をそっと店内へと押した。

「後でいくから、少し、見繕っててくれないか?」

「いい、けど。大丈夫かい?」

「大丈夫大丈夫」


(あー、もう、面倒になった・・・。)


(この、最低野郎・・・。)



「アイツをぶっ飛ばしてから、行くわ。」

「・・・え?なんで?」


 瞬間、吹っ切れた様にシオンが二刀を抜き放つ。相手がクロウなら遠慮は無用だと、ガッツリと殺気を乗せて抜刀したシオンに、完全に理解を超えたクロウは思わず絶叫した。

「いやいやいや!!オレ、まだ何にもしてないでしょうが!!」

「うるせェ、とりあえず殴らせろ。」

「ナニ!?この間の事!?何か知ってんの!?」

「―――・・・っ!?」

 瞬間、ナニかがキレたシオンが、人通りの在る商店街で問答無用に刀を振るう。周囲としてもシオンも含めての乱闘騒ぎはそう珍しい物でもない。ましてや相手がそれなりに有名なシオンや、軍の上層部の人間相手に喧嘩を吹っ掛けるともなれば、それは楽しい催し物と言わんばかりに、たちまち周囲に人だかりができた。

 人の輪のリングの中で、完全にパニックになったクロウと、完全にブチ切れてるシオン。それらを煽るような周囲が歓声を上げる。

「待って待って!!本当になんなのコレ!?」

「全部簡単に避けてんじゃねぇか!」

「何言ってんの!?」

 踏み込みも甘い、懐に入ろうともしない。クロウとて本気ですらない太刀に、クロウは抜刀するつもりはない。ナニより二刀を抜きながら、シオンは大刀をほとんど使わない──最も、それは自然にできた狭すぎる人間のリングのせいかもしれない、とクロウは解釈しつつ

「そりゃそうでしょ、全然本気じゃないじゃん。」

「―――・・・っ!」

 すれば、シオンが小さく息を飲む。一瞬苦しそうな顔をして、だけど、 

「万が一があったら、相手が悲しむだろうが!」

「・・・は?」

 想像にもしなかった返答に、思わずクロウが間抜けな顔を晒す。ただ、シオンの方としては、至極真面目な様で

「てか、始めから言えよ、ちゃんと相手がいるって。そうしたら、そんな、夜通しの飲みなんて誘わねぇよ。失礼だろうが!」

「は?なに?あ、いて?何の――」

「子供三人計画してる相手がいるんだろ?あんま心配ばっかかけ───」


「 ・ ・ ・ ・ ・ 。 」



 瞬間、あからさまに避けるだけだったクロウが、不意に、シオンの首に腕を絡める。といっても決して甘い方向で、ではなく・・・

「悪いけど、この事態収めるために、一回絞め落とすから。」

「・・・・・ッ!?」

「ごめんね?帰ったら、し・・・っかり話そう、か?」

 耳元に落とされた意味深なまでに念押ししたような、言葉の意味を考えるよりも先に。

 くっと気道を絞められれば、脳が酸欠に落とされて、徐に視界が遠のく。瞬く間にシオンが意識を失い、そのまま前のりに倒れこみそうな体をクロウが片手で支えた。その見事な絞め技の速さに周囲が小さく息を飲むのを肌で感じながら、二刀をシオンの腰に差し戻す。

 そのまましっかりと、周囲を威圧しながら、ふと、クロウが、

「あァ、そこのお兄さん?」

「ひっ!」

「悪ィんだけど、あのお菓子屋さんに伝言頼むわ。――当人、取りに来れなくなったけど、後で同じ家のヤツ寄越すから取り置きしといてって。」

 黙ったままコクコクと頷く男に、一つも愛想のよくない笑みを返して、悪いね、とだけ返す。

 シオンを横抱きに抱え直すと、そのままざわめく群衆を前に、クロウは、底冷えがするような笑みを浮かべて見せては、

「大した演目にならなくて申し訳ないけど、そろそろ散ってもらっていいかな?あとは取り調べだけど・・・。」


  ── そういうのも、興味、あんの?


 軽く脅すような声色に、誰も彼も視線を逸らすように離れていく。

 遠目から、探るような視線のみを残して、解放されたクロウは、そのまま横抱きしたシオンにだけ、愛おしそうな、視線をむけて、商店街に背を向けて歩き出した。



 








「さて、と。」

 シオンの家の、横開きの玄関を開けて、勝手知ったる中へと上がり込む。廊下を直進して、台所。ダイニングテーブルに、椅子が4つ、食器棚。その、横にある八畳和室の居間。柔らかいラグが敷かれた、卓袱台。床座りのために、クッションと、座布団が、いくつか。

 呑むとしたら、大体この部屋。

 卓袱台の、辺と辺が触れ合う、気楽な席。その場所で仕事の事を話したり、店に来た客の事、リリやハルオミから聞いた人気の店の話題。

 そこから時々、シオンが寝落ちする。その間は一人で呑みながら、のんびりその寝顔を酒の肴に。何度かは、ちょっと、のっぴきならない事になりかけた事もあるけれど、それはそれとして。

 1時間くらいで、ふっと目が醒めれば、またそのままグダグタと飲み明かして。

 そのまま寝入っちゃうようなら、寝室から布団を掛けて。最近では、隣に潜り込むのも、容認してもらってる。そうなると、それはそれで大変なのだけれど。だとしても、この隣を譲る気なんて毛頭ないし、あわよくば、そこからもう1歩でも2歩でも関係性を進めたいと、虎視眈々、切っ掛けを狙っていると言うのに・・・。

 壁にもたれさせる様に、シオンを下ろした。もうそろそろ起きる頃だろう。一過性の脳虚血による絞め落としなら、そんなに長いこと意識を失うなんてことにはならないはずだ。

 必要ならもう一回くらい絞めるか、なんて物騒な事も考えていたが、思いの外シオンは目を覚さなかった。 

 それを良い事に、下ろしたシオンの前に腰を下ろした。いつ見ても、その寝顔にたまらなく心が惹かれる。プニプニとした唇を指で堪能しながら、先程のシオンの言葉を思い出す。


「いやいやいや。子作り計画してる相手って・・・ナニ?」


「それ、お前以外、誰がいんのよ・・・。」


 少し恨めしげに見つながら、ほんのすこしだけ意地悪とイタズラをしたくなる。その気持ちがむくむく湧いてくるのはいつもと同じだが、違うのは、シオンがナニか非常に面白くない勘違いをしている、ということ、だ。それを肯定するのは、冗談でも嫌だ。だけど、普通に説明しても、なんか、上手に理解してくれなさそうな気がした。

 ナニより・・・


「・・・オレの懸命なアピールは、全く通じてないってコトですか。」


 結構露骨なアプローチもしていたと思っていたけれど、まさか、酔っ払いの戯れ合い、とかでも思われていたのだろうが・・・。

 クロウの眼が段々と座ってくる。大事に大事に抱え込んでいたけれど、ちょいとそれは、甘やかし過ぎたのか、と。

 ならば、ここらで一歩進んでもいいのかもしれない。

 彼女の生い立ちや戦争中の異性からの不躾な件もあるから慎重性は維持しつつ。それでも、いい加減こっちも限界だし。ナニより、こんな不名誉な疑いは二度としてほしくない。

 

 未だに目を覚さないシオンの、その唇を撫でながら、覚めた時の顔を想像する。

 僅かに上がる体温に、いい加減、抑え込むのにも、限界な感情。

 ギラついた眼で彼女を見下ろしながら、クロウは、行儀悪くも、舌舐めずりをする。



「早く眼を覚ましてくんないかなぁ・・・。」














 後日、無駄に機嫌がよい上司に、ハルオミやリシリィがシオンの元を訪れては、ナニかあったのか、と、尋ねるも・・・


 シオンは、真っ赤になりながら、決して口を割ろうとは、しなかった。



ここまで長々と本当にありがとうございました。


目が覚めた後の話は、後日noxにて・・・。

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