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頭上の空は今日も青い。  作者: めろん
◯第2章 黄昏時
10/26

2-2


     (二)


「――昨日の元死神の故人さあ」

 眩しい西日に目を細める。夕方を迎えても太陽の熱の強さは衰えることなく、じりじりと世界の全てを焼く。ゆるく吹いた風も生ぬるく輪郭の表面を撫でていくだけでそこに涼しさを宿してはいなかった。

 風になびいた髪を冬子が耳にかける。ハーフアップに飾られた控えめなリボンが跳ねるように揺れた。

「別の支部の事務の子と話してて分かったんだけど、生前モラハラ野郎で有名だったらしいよ」

「え、そうなの?」

「それ聞いて、何か妙に納得しちゃった。まあ先にふっかけた季黄ちゃんが悪いことには違いないんだけど、相手が悪かったというか。あおも巻き込まれて大変だったね」

 冬子の苦笑につられて苦笑いを浮かべた。伏せた瞳がスニーカーの爪先を捉える。

 昨日、あの元死神の故人は季黄の謝罪を最後まで受け入れなかった。しかし不愉快だ視界に入ってくるなと暴言を吐く故人に季黄は言い返すことなく堪え、未取と一緒に誠心誠意謝り続けた。最終的には支部長の灰二(はいじ)があとを引き受けてくれて幕引きとなったが、ヘラヘラとふざけることなく最後まで対応をした。

 あおにできることは何もなかった。灰二にはこれからは気をつけましょうねと優しく言われるだけで、叱られることもなかった。朱音はおとといから講習会で事務所を留守にしているので、来週まで会うことはない。

 腹の底が何となく落ち着かず、消化できなかった何が蠢いている。そんな気がした。

「で、えーっと、ここ左だっけ?」

「右だよ。柴花の前通るから」

「はいはい、あっちね」

 今日休みだったあおを、仕事終わりにご飯行こうよと誘ってきたのは冬子だ。昨日の今日できっと気遣ってくれたのだろう。あおの好きなものでいいよとのことだったので、迷わずお気に入りのカレー屋を選択した。日替わりで出されるカレーがおいしく、木曜日の今日は特に好きなトマトチキンカレーの日だ。

 夕方に退勤した冬子と合流し、バスに揺られること少し。隣の生野地区にそのカレー屋はあった。

「柴花っていえばそれこそ季黄ちゃんじゃん。ちょうど通りかかったりして」

 柴花高校は自由でのびのびとした校風を謳う学校として有名で、地方の公立校にしては珍しく染髪やアクセサリーの着用などが許されている。ただ自由が許される分ランクの高い学校とされており、通う生徒の多くは派手な見た目とは裏腹に優秀な成績を修めているらしい。すれ違う生徒はやはりどこか華やかだ。

 明るいミルクティー色のあの髪も、学校では許されているから何度言っても染め直さないのだろう。見覚えのあるブレザーの制服は、先日季黄がしていたようにみんな一様にネクタイをリボン結びにしていた。

「さすがにそんなタイミングよすぎることはないでしょ。……いや待って、いたわ」

 道路を挟んだ向こう、校門からちょうど季黄が出てくる。ミルクティー色の髪は今日は耳の下で二つに結ばれており、毛先はパーマでふわふわと空気を含んで軽やかに揺れた。一人で歩く季黄はどこかつまらなさそうな無表情で、眠たいのかごしごしと目をこする。

「運命じゃん。声かける?」

「うーん……いや、昨日の今日だからちょっといいかな……」

 校門を出た季黄はこちらに気がつくことなく、バス停のほうへ歩いていった。

「まあ季黄ちゃんも嫌かもしれないしねー」

 冬子もどちらでもよかったのだろう、そのまま止まることなく歩を進める。お店は柴花高校を通りすぎ、少し行ったところなのでもうすぐだ。

 横断歩道を渡る直前で信号が赤に変わったので足を止める。お腹空いたなと思っていると、不意に後ろから聞こえてきた「芽吹さんってさあ」の声にぴくりと肩を揺らす。思わず冬子と目を合わせ、それからそうっと窺うと柴花高校の制服を着た女の子があおたちの後ろで信号待ちをしていた。

「前から思ってたけど、やっぱり何考えてるのか分かんないよね」

「それめっちゃ思う。全然しゃべんないくせに、何かやたらこっち見てくる時あるじゃん? え、何、話したいわけ?」

「まあ話しかけられたとして何も話すことないけど」

「あはは、分かるー! 顔はかわいいんだけどさ、絶対性格キツイよね。プライドも高そうで面倒臭いタイプでしょ」

「リクとミーの話聞いた? 小学校の時も中学校の時も変わってて、何か変なのが見えるーとかって言ってたらしいよ」

「え、怖。ってかイタくない?」

 行き交っていた車が減速して止まり、あおたちの足を止めていた赤がぱっと青に変わる。その光の変色をあおは目にしていたのに、歩きだす最初の一歩が遅れた。強張った身体がぎしぎしと動きづらくて、のろのろとした歩みはやがて女の子二人に抜かされた。柴花の生徒にしては珍しく二人とも黒髪で、すれ違いざまに聞こえた話題は最近できたカフェのことに変わっていた。

 汚れた手のひらで無遠慮に心臓を撫でられたような、そんな感覚が近い。青信号で鳴くカッコウの声が無感動に通りすぎていくその隙間を縫って、冬子がぽつりと口を開いた。

「何というか、ああいうのっていつまでも変わらないんだね」

「同じこと思った」

「私さー、十八の時に視えなくなったから大学は普通に通ったけど、視えてた時と視えなくなってからの学生生活ってこんなに違うんだって思ったもん」

 今でこそ事務の仕事をしていて現場に立つことはないが、冬子は元々視える人間で死神見習いの同期だった。中学を卒業したあと高校には進まず育成カリキュラムを受けて学んでいたが、途中から視力が落ちて故人を視ることができなくなった。

 視る能力はその死神によって精度が異なる。身近で言えば桃香がかなり視える人間で、未取がそこまであと一歩というところか。あおや季黄はあまり視えない部類に入る。

 視る精度が違えばその力への耐性も人によって変わり、目にかかる負荷を受け切れるかどうかも個人の器量による。耐性があまり高くなければ、如何に死神への医学的フォローが発展した現在でも、純粋な視力は守れても能力自体を守り切ることはできない。定期的に検診に行こうと、目薬や飲み薬を処方されようと、どうしてもいつか視えなくなる時がくる。それが早いか遅いかの違いだ。見習いの期間、正規の死神になった直後、何十年も勤めたあと。人によって違うが、その瞬間はいつか。

 それが冬子は見習いの期間だった。

「中学まで……高校に通う選択をした子はそれ以降もだけど、十代って微妙じゃん。思春期真っ只中で。特に自分と違うものを排斥したい時期というか」

 季黄のことをこぼしていた二人の背中が角を曲がって視界から消える。

「視える子、たぶんほとんどの子が大なり小なり辛かった記憶があるでしょ」

「――私も似たようなものだよ」

 小さい時から他人には見えないものか視えた。気がついた時には、あおは周りのみんなとは違うんだとレッテルを貼られていた。だってあおちゃんお化け見えるんでしょ、頭おかしいんじゃないの――子供は残酷なほどに正直だ。怖がられ、気持ち悪がられ、ほとんどの人間はあおを遠巻きにした。いくら死神という職が存在しようと、子供にはそんなこと関係ない。ただ視える、それだけのことで普通ではないと判断を下される。逆にたまに好奇心を抱いてからかい混じりに近寄ってくる子もいたが、それはそれで見世物ではないんだと不愉快だった。

 物心ついた時から小学校を卒業するまでのあいだ、周囲は常にそんな感じだった。あおにそれをどうこうする術はなく、ただその環境に埋没するように過ごしていた。静かに、目立たないように、何も視ないように、見えないように。

 そうして中学校。あおの住んでいた地域は複数の学区の境目に位置していたおかげで進学先を自分で選択できた。あおは少し距離があってあまり同級生が選ばない中学校へ進学し、同じ学校に進んだのは数人ほどだった。おかげで中学校生活は穏やかに幕を開けたが、それも長くは続かない。何かが視える、それは隠していても言動の端々に滲んでしまい、小学校の時のようなあからさまな避け方ではないが徐々に状況は酷似していく。結局は普通ではないと境界線を引かれるのだ。種田さんって何かさあ、ちょっと変わってるよね――そう、今しがた季黄に向けられたような、そんな言葉たちは常にあおに憑いて回った。

 そして、視える人間にとっての最初の選択。中学校を卒業後、死神育成カリキュラムを受けるか、それとも高校へ進学するか。

 あおは、季黄と同じように高校へ通う選択をした。わざわざ進学を選んだのは、少しでも普通でいたかったからだ。今度こそ、普通の学生に。未練たらしく、あおは普通の学生生活に焦がれた。地元からかなり遠い学校を選び、もちろんあおのことを知る人間は誰もいなかった。

 しかし、あおが思っていたより両立は大変だった。何より物理的に忙しい。シフト制ではあるが、基本的に学校以外の時間は業務を詰め込まれるのでほとんど事務所にいた。馴染むまで時間のかかる高校生活、そして死神見習いとしての業務。

 憧れた普通になりたい、今度こそなるんだとあおは頑張っていた。学校はもちろん、死神のことも。

 だがしかし、半年を迎えるころにはふつりと糸が切れた。

 あおは、学校を段々と休みがちになる。誰かに何かがバレたわけではなかったし、クラスメイトとはうまくやれていた。それでも日々の多忙さと毎日の言動への緊張感でどうにも苦しくなり、面倒臭くなって、ぱたりと高校へ行きづらくなった。

 学校を休むのとは裏腹に、当時所属していた支部へ顔を出す日は増えた。単純に楽だった。視えているものについて何も隠さず話をでき、そしてそれを否定されることなく当たり前のものとして受け入れられる。そんな小さなことが、こんなにも楽なのかとあおは驚いたものだ。

 やがてほとんど学校へは行かなくなり、最終的には休学、そして年度末には退学の手続きをした。逃げるように高校を辞め、あおは遅ればせながら正式に死神育成カリキュラムを受けることになる。あんなに焦がれた『普通の学生生活』は、現実の気楽さには到底敵わなかった。

 だから、死神になりたくてなったかと聞かれてあおは咄嗟に返せなかった。だって、逃げた先がただここだっただけのことだから。

「季黄ちゃんにだって、きっと色々あるんだろうね」

 仕事で関わる分しか見ていない季黄は、いつも無邪気でマイペースで天真爛漫だ。あおが知っているのはそれだけで、季黄が学校でどのように過ごしているかは分からない。もしかしたら、あおが経験したようにうまくいっていないのかもしれない。多かれ少なかれ、人と違うということはそこに何かを落とす。

 それでも今、学校と死神を両立している季黄は純粋にすごいと思う。あおは途中で逃げだしてしまったから。

「まあだからと言ってちゃんとしなくていいってわけでもないんだけどねえ。そこんとこ難しいよね」

「本当に難しい。バイトだったからフォローの仕方分かるだろって朱音さんに言われたけど、結局私は途中で辞めちゃってるから参考にならないし」

 甘やかしてはいけないし、昨日のようなことが二度と起こってはいけない。でも、その大変さも少しは分かるから。

「……難しい」

「面倒臭がりが頑張って考えてる」

「いや正直言うと本当に面倒臭いというか放り投げてしまいたい……」

「ま、ひとまずご飯食べようよ! あおのオススメどれ? あ、これめっちゃおいしそう!」

 ちょうどお店に着き、今日のメニューが書かれた看板を指差した冬子が無邪気に笑う。

 元同期で、今は同僚で、そして大切な友人で。

「どれもおいしいけど、でもここは日替わり一択に決まってるじゃん」

 その存在が心底ありがたくて、あおは口角を上げてやわく笑んだ。


「……?」

 出勤し、更衣室で私服から喪服に着替えていると、急に事務室の気配が何やら騒がしくなってきてあおは一人首をかしげる。さっきまでみんな黙々と仕事をしていたはずなのに。

 プチプチとシャツのボタンを留めながら、あおは扉の向こうのさざめきに耳を澄ました。

「——え、未取あのショップ行ったの?」

「うん」

「いいなーいいなー。あたしにも声かけてくれたらよかったのにぃ」

「季黄はその時仕事だった」

「じゃあ別日で誘ってくれたらよかったじゃん」

「俺がその日しか行けなかったんだよ」

 いつの間に来ていたのだろう。賑やかさの主は見習いの季黄と未取のようだ。……否、一際声が大きいのは季黄だけで、未取の話し声は普通のトーンだが。

 未取は分からないが、季黄は今日休みのはずだ。何か用事があって事務所に来たのだろうか。

「やっぱ、一言でも言ってくれたらよかったんだよ。そしたら買ってきてほしいものも頼めたのにー。未取のそういうとこきらーい!」

「……じゃあ、これもいらない?」

「え、待ってそれ限定のやつじゃん! あたしに!? 買っといてくれたの!?」

「いらないなら別にいいけど」

「やだやだいるに決まってるでしょ! 未取だいすき!」

 季黄の調子のいい甲高い声が響き渡る。元死神の故人のことがあってから少し心配していたが、すっかりいつもの調子を取り戻していて安堵するような苦笑が浮かぶような。元気すぎるとまた問題は出てくるが、季黄の元気いっぱいな姿は決して悪く作用するばかりではなかった。

 髪の毛をポニーテールに結び、上着の胸ポケットにサングラスを引っかけて更衣室を出ると、ぱっと気づいた季黄が「あおちゃんだ」と手を振ってくる。随分ご機嫌だ。

「あおちゃんおはよ!」

「おはようございます」

「おはよう、二人とも」

 ひらと控えめに手を振り返し、あおはタイムカードを押しながら勤務表を確認する。やっぱり季黄は休みだし、ついでに未取も出勤日ではなかった。

「二人とも今日どうしたの?」

 出勤じゃないよねと言葉を重ねれば、返ってきた答えは二重に揃った。

「今日は講習だから」

「今日は講習なんで」

 ユニゾンの返答に一拍置いてから理解が追いつく。

「ああ、今月うちが担当なんだ」

「そうそう。ハイジおじーちゃん主導でこうしゅーかい」

「……季黄ちゃん」

「あーはいはい、シブチョーね」

 支部長である灰二をおじーちゃんなどと呼ぶのは季黄くらいのもので、さすがにそれはと聞くたびに窘めている。何度言っても季黄は聞き入れる気がないし、当の本人である灰二もにこにこと返事をするのでほとんど杞憂になっているが。

「——おはよーございます!」

「あ、ササちゃんだおはよー!」

「うわーいキキちゃんおはよ!」

 他支部の死神見習いがやって来て、季黄と仲の良い女の子がきゃっきゃと手を取ってはしゃぎ合う。彼女、笹も季黄たちと同じ二年目の研修中で、一色支部の隣の生野支部、の更に隣にある高山支部に現在は所属していたはずだ。他にも数人、近くで待ち合わせでもしていたのか一気に室内の見習いの数が増す。

 見習いたちは実務以外にも座学の時間が確保されているのだが、月に一回近隣の支部と合同で講習会が開かれる。休息を挟みながら朝から晩までみっちりと行われる講習会は、あおが見習いの時代にも既にあった文化だ。

「あたし始まる前にトイレ行ってくるー」

「あ、わたしも行く!」

 季黄と笹が連れ立って事務室を出ていくと、見習いたちが作る騒がしさはほんの少しだけ落ち着いたような気がする。それでも小さなさざめきは波間のように揺れていて、その中で未取は一人、見習いたちの輪から少し外れて静かに佇んでいた。

 先日の未取と季黄のやりとりを思い出す。親子のような、兄妹のような、それでいて対等に見えた。周囲からの評価は正反対だが、しかし二人は存外仲が良いようで抱いている信頼感すら感じられる。

「……何ですか?」

 ぼんやりと未取のことを眺めていると、ばちりと目が合い声を投げられる。あおは「いや、」と曖昧に笑んだ。

「未取くんと季黄ちゃんって、意外と仲が良いんだなーと思って」

「そうですか?」

「うん。ほら、さっきも買いものか何かの話してたでしょ?」

「ああ。俺も季黄も、甘いもの好きなんですよ。だからさっきのは有名店のマカロンの話です」

「マカロン」

 言葉をなぞってぱちりとまばたきをする。未取の口から出てくるには意外すぎるものだった。

「あとカヌレとかも好きで、時間がある時にはカフェとかケーキ屋さんとか一緒に行ったりします」

 いつも冷静沈着であまり動かない未取の表情が今は少しゆるんでいる。こういう一面もあるんだなとあおは何だか微笑ましくなった。

「あの、俺と季黄が仲良いのって意外なんですか?」

 未取は少し話を戻り、疑問だったようでことりと首をかしげる。

「あー……ごめん、正直に言うと結構。二人、正反対に見えるから」

「まあ、そうですよね。俺も去年初めて会った時は『何だコイツ』って思いましたし」

 未取が苦笑を滲ませる。手のかかる妹を思うような、どこか慈愛を宿した面差しだった。

「でも二人に信頼感があるのは分かるよ。このあいだの元死神の故人の時とか……改めてあの時はありがとうね、未取くん」

「あ、いえ、季黄の扱いには慣れているので。割り込んでしまってすみませんでした。……あいつがどんな気持ちで死神をやっていようが何でもいいけど、目に余る行動や迷惑かけることだけはすんなよってずっと言ってはいるんですけどね」

 未取が息を吐く。

「色々あるけど悪いやつじゃないんです。季黄は、……ただ普通なんです」

「……普通?」

「はい。あいつは普通です、どこまでも」

 普通の定義は難しい。あおが不用意にこぼした「普通」という言葉に不機嫌になった季黄を思い出し、そんな彼女と評価が正反対である未取が彼女を「普通」と評す。季黄を普通と言い切る未取にとって、彼女はどう見えているんだろう。

「――見習いたちー! 準備できたから部屋移動してってさー!」

 トイレから戻った季黄が入り口から声を張り上げる。声でかいんだよ季黄、とどこかから上がった声に本人はからからと楽しそうに笑っていた。未取だけではなく、季黄はほかの見習いたちとの関係も良好なようだ。賑やかで和やかな空気がそのまま部屋を移動していく。

「じゃあ、俺も行ってきます」

「うん、頑張ってね」

 ぺこりと頭を下げた未取を、手を振って送りだす。

 垣間見えた未取と季黄の絆は惚れた腫れただのとは違う分類で、確実に結ばれた信頼はより強固だ。先日学校帰りに見かけたこともあり、季黄に理解者がいるという事実にあおは何となく安堵した。


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