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犯人はこの中にいる!

サイクロンダンス

右脚でキック、軸足を変えて左足で踵からキック

そのまま両手を地面に着いて逆立ち状態で回りながら5回ヒット。

次の狩り場を求めて、南門。

ウサギだとかニワトリのいる草原を抜けて森の中。

ここではゴブリンやウルフ系のモンスターがいるが、ダチョウと対して変わらないためスルー。


そのまま南へ向かっていくと、洞窟発見。

あれ?これダンジョンなンじゃね?


<海へ続くどうくつ>


いいえ。ただのトンネルでした。


エリア名が出るのはいいけど期待感薄れるぅ。

しかし行ってみましょうか。


ケイヴバット。

要するにコウモリを発見。

天井を見上げると割とビッシリくっついてる。

丁度良いので街の露店で見つけた手榴弾を使ってみようと思う。

ファンタジーから凄い離れて行ってる俺……。


手榴弾が着弾した途端、耳が聞こえなくなった。

次いで、眩しくて前が見えなくなった。

そして、目の前が真っ暗になった。

結果、俺は最初の街に戻っていた。


え?え?

強すぎない?どう火薬積めても無理だよね?

最低でも着弾地点から30mは火力の範囲内。

しかも瞬殺出来るほどの。


洞窟内のケイヴバットを大量に殺したせいか、レベルが12になってる。

ウメェ……。


ドロップも全売りして、先ほどの露店で手榴弾をありったけ買い込んだ。

また洞窟に行くと、この時間でリポップが終わっているらしく、俺が付く頃には天井にビッチリくっついてた。


同じ位置からケイヴバットにむけて手榴弾を投げる。

そして俺ごと爆殺。


2時間ほど繰り返し、俺のレベルは26になっていた。

さすがにあがりにくくなってきた。

一回でレベルがあがらなくなると、デスペナの経験値10%ダウンがのし掛かってくる。

時給換算してもこの辺りで打ち止めだろう。


海でも行ってみようかと、洞窟へもう一度潜る。

そしてもう何十回も見たケイヴバットの出現地点へ手榴弾を放り込む。

目算だが、ざっと70mはある。さすがにここなら……。


大丈夫だったらしく経験値が増えたのを確認して、先へと歩を進める。


結論から言おう。

ダンジョンでした。


海へと続く洞窟を下へと進んでいた。

そしてボス部屋に辿り着き、俺は見た。

ボスの後ろにある水溜まりのようなサイズの泉を……。


浜辺に続くとは書いてないもンな。

海……。


ボスはミノタウロスでした。

二足歩行の超筋肉すごい牛。


ぶっちゃけタイマンの勝負だったら負ける気がしない。


荒ぶるミノタウロスが近づいてくる前に、チャージショットでヘッドショットをキメる。


超筋肉は構わず突っ込んでくるので、横にかわして足払いで転ばせる。


なんとなく使って見てから気付いたが、確率で転倒状態というのは深い理由があった。


例えば今力の方向だとか、片足で立ってる奴の足を払えば確実に転ぶ。

ダチョウで散々試した。

では確率で、とはなんなのかというと、わかりやすく言うと、足にキテるって奴だ。


技にかかった後、低確率ではあるが、ガクガクして足から崩れて転倒する。

一本足を払われても気にならない多足歩行のモンスター用だろう。


そんな事もあり、たまに使っている。


うつぶせに転がっているミノタウロスの背中に乗り、頭に向かってパワーショットを出来る限り乱射する。

イメージとしてはリボルバーくらいの速さだ。


ヘッドショットと相まってもうHPが50%を切っている。


立ち上がりそうな感じがしたので、背中から退き距離を空ける。

正直、格闘術はここで使い物にならない。


どんな攻撃があるかわからない上、スーパーアーマーを持っている。

ノックバックが起きない以上、ガチの殴り合いになり俺は蒸発する。


今の内にチャージショットを溜めておく。

そして立ち上がると同時に放つと、同時に咆哮。

ミノタウロスは運悪く開けた口にチャージショットをぶち込まれる形となり、クリティカルヒット。HPが大きく削れる。


残り30%を切ったところで、ミノタウロスは泉へ向かい、水を口にする。

するとHPは50%まで回復し、更に泉に手を突っ込み、二本の斧を装備する。


近付けなくなってしまったため、足払いもかけれず撃っては大きくよけを繰りかえす。


「うっそだろチクショウ。チートレベルじゃねえかよ……」


ヘッドショットをキメてもパーセントどころかHPがドット単位でしか削れない。

見極めて撃たないと斧に弾かれる。


狭い洞窟内で、逃げ続けるにも限界はあるし、MPにも限界はある。

回避術のサイドステップも微小ながらMPを使うのだからジリ貧だ。


と、ここに来て思い出す。

手榴弾あるじゃん。


これがリアルなら、リアル準拠に作り込まれていれば。

希望が見えた。


MPがつきる前に行動へと移す。

馬鹿みたくついた筋肉から繰り出される斧をかわし、泉へとダッシュする。

そして手榴弾を敵へ放り投げ、自分の身を泉へと放り投げる。


泉から見える爆発。振動が水を通し、俺へと伝わる。

逃げ場がなくなる前に泉から外へ出てみると、残り3ドット程度のHPとなったミノタウロスが膝をついていた。


「ハッ、チェックメイトだな。死んじまえ」


溜めていたチャージショットをミノタウロスへと放つ。


決着。


ドロップは<海牛の斧><ミノタウロスの腕輪>

そして泉からオーブが出て来た。

ボス討伐報酬のような物だろうか。

<両手装備のオーブ>


ミノタウロスの腕輪はSTR+10なので装備するが、斧も両手装備もギルマスに売るか。


待てよ。両手装備………?


<両手装備>

武器を両手にそれぞれ装備出来る。

両手武器の場合攻撃力に中補正。


二丁拳銃出来るじゃねェか!!

来たわ。早速使用する。


そしてホクホク顔で街へ戻り、16レベル用の銃<トライハーツ>を2つ購入し装備する。

最初の街だと最大16レベルしか売っていないのと、制作武器が銃は無いせいだ。


正確に言うと、作る奴がいない。

銃→地雷スキル→少ない→売れない

の公式が立つせいである。


そしてギルマスへメッセージを送る。


<ダチョウの所に来い。良い斧が手には入った>


なんで街じゃないかって?決まっている。


ぶっ殺すンだよ!!


「よう」


ニヤニヤしながらギルマス達が近づいてくる。

自分達が今から殺されるとも知らずに……。


「良い斧みせろ。性能は?ミノタウロスと戦えるのか?」


相変わらずの戦闘マニアかよ……。


「むしろそのミノタウロスからのドロップだ」


「流石、真央様!」


ニヤニヤしながら、ざーどが茶々をいれてくる。

っていうかいま……


「どうしたんですの?ま・お・う・さ・ま?」


「うああああああああああああああ!?!?」


なんでなんでなんでなんで!

どうして一番知られたくないメンバーに知られてるんだ!?


「まおうさま。犯人はこの中にいる!」


ざーどがノリノリである。

当の本人は頭を抱えている。


「メッセージは名前の読み方出るから気をつけような」


戦闘の事しか考えてないような奴に気を使われた。

あと、犯人俺だった。


その怒りの矛先を再度殺すことに向け、二丁拳銃で襲いかかったが、不意打ちでギルマスを殺せそうになった所で、回復が飛び、全回復。そしてざーど炎魔法<ファイヤーボール>に焼かれ、残った1ドットをギルマスの斧に削られた。


そして見事に海牛の斧をドロップし、持ち去られた。


これはなんて言いますか……その……小物臭がひどいですね。



どんどん不憫になっていく主人公!

ごめんね……つい……。


そしてついにあの女が登場!

真央の幼なじみにして最恐。

ハンドガンの鬼と金魚のジャガーノートと恐れられた伝説のコンビ復活!


次回!

「真央は私がいないとダメだもんね?」

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