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キャラクター設定

「買えた?」


「運良くラスイチだったぜ!」


「光一はほんっとに計画性ねーなー」


「う、うるせえ!でもこれでやっと明日オープンベータが始まるUniverse Next Know Onlineに参加できるぜ!」


全人類は次を知る。

目の前で高校生達がハシャいでヘッドギアを買っていく。

あれはまさに新時代だ。

テレビに向かってピコピコしていた小学生時代。

狩りに必死になった高校生時代。

そして、PCで廃人と化し、中退した苦い大学時代。

20代も中盤に差し掛かり、俺は次を知る。


VR。

バーチャリアリティ時代の幕開けだ。

ヘッドギアを装着し、脳の信号で操作するゲーム。

ゲーム好きの誰もが待ち焦がれた、俺の体がゲームに入る時代。


今日は明日に備えて店仕舞いだ。

ヘッドギアが売り切れた今、もうこの店に売るものは無い。

元々趣味でやってただけだ。

俺はクローズの札を掛け、自身のヘッドギアを使い明日から始まるuniverse…長いな。


明日から始まるUNKOに向けて準備を始めよう。


流行ってるんだよな……?頭文字で縮めるの……。




            ☆


自室に戻った俺は、ヘッドギアを装着しまずは自身のキャラクターを設定するため、電源を立ち上げた。


ちなみにこの時、脳波としては身体は睡眠状態となり、所謂金縛り状態になるらしい。怖い。


<こんにちは、サービス前キャラ設定へようこそ!>


おお……さすが新時代……。

まるで小説で読んだ異世界転移物のようだ……。


<まずは、あなたの名前を設定してください!>


「真央。真ん中のまに中央のおうだ」


<まおう様ですね!漢字の設定も完了しました!>


あれ、なんか今俺の名前恐ろしい事にならなかったか……?


<次に、容姿を設定してください!>


因みに骨格は弄ることが出来ない。

外したときに脳の認識が異なると危険だからだそうだ。

なのでここで言う容姿の設定とは、目の色、髪の色、肌の色、ボディペイントの事らしい。


せっかくなので、現実から離れたい。

が、髪の毛は日本人だし黒のままがいいなあ。

肌は引きこもり過ぎて青白いので、少しだけ黒めを選択しておこう。すこし浅黒い感じがするが、まあ不健康な感じよりは良いだろう。


そして一番の楽しみは目!

カラコンも怖いし似合わなそうだった俺は憧れの色がある。

赤だ。真っ赤な目!俺の厨二魂に火をつける。せっかく魔法もあるファンタジー世界なんだ!これくらいでいい!


<容姿の設定が完了しました!では次に、種族の選択をしてください!>


種族に関しては、ほぼ見た目の違いしかない。

運営的には、世界観も大事にしたいがそれ以上にプレイヤーを大切にしたいそうだ。

例えば良くある獣人はパワーに優れているが、魔法が弱い。だと、ケモミミつけて魔法ブッパしたい人は楽しみが半減してしまう。

そんな所から、種族は見た目だけにしようという流れになったらしいが見た目以外にどうでもいい違いが一つだけある。


例えば犬系の獣人は嬉しいと尻尾が勝手に動いたり、エルフは耳が敏感だったり、なぜそこを付け足したのかわからない。

ただし理解はできる。良いよね。


ちなみに種族は

・獣人{モデルはランダム}

・エルフ{耳が長い}

・ドワーフ{髭がすごい}※男性限定

・バニー族{うさ耳がある}※女性限定

・ヒューマン

の5種類だ。

問題ない程度の骨格的変化だとその辺りしか実現できなかったそうな。


さて、長くなってしまったが、俺の選ぶのは獣人だ。

狼の獣人来い……!

カッコいいよな。狼。赤い目でシュッとした耳が生えてて尻尾がトゲトゲしてるイメージ。くぅう!早くやりてーぜ!


自分の姿が確認出来ないため、オープンベータまでの楽しみとなる。


<完了しました!次にステータスポイント30を割り振ってください>


ステータスは全部で6つ

STR、CON、DEX、AGI、INT、MIN


順に、近接攻撃力に影響。防御力、最大HPに影響。遠距離物理攻撃、生産成功率に影響。攻撃速度、生産速度に影響。魔法攻撃力、最大MPに影響。魔法防御力に影響。

となる。良くあるAGIで速さ特化!あいつの姿が速すぎて見えねえ!!は無いらしい。

VRなので、ステータスによる命中率補正は無い。

敵に剣が刺さってるのにDEXが足りない!ノーダメージ!とかクソゲーの極みだもんね……。


と言うわけで、俺のステータスは


「STR16CON1DEX1AGI1INT16MIN1」


初期ステータスのオール1にボーナスの30を振り分けた結果がこれだ。


<最後になります。スキルを5つ選択してください。>


スキルとは、言わば補助である。

例えば剣術スキル。

剣であれば、レイピアだろうが斬馬刀だろうが、逆刃刀だろうが、扱いに補正が入る。

素人に握らせてモンスターと戦ってこいじゃ勝てないからだろう。

まっすぐ振ることが出来る。とか、真っ直ぐ突けるとかそういった補正だ。もちろん、スキルレベルがあがるにつれて達人のような剣捌きになったりする。


現実での経験がある場合はスキルレベルの上昇が早いらしい。


加えて、スキルレベルに応じてアーツが繰り出せる。

例えば、剣術の初期スキルの『スラッシュ』

ただの横凪だが、攻撃力に1.1倍の補正がかかる。

あとは、多少無茶な姿勢でも繰り出せる。右から左に降ってる途中で右に向かってスラッシュとか。


そんな事はおいておいて、俺のスキルだがもう決まっている。

『銃術』『格闘術』『回避術』『換装』『身体強化』


二つは言わずもがな、銃と格闘のスキルだ。

そして、回避術。これはスキルをキャンセルして回避行動が起こせるらしい。防御力の無い俺には重要スキルだ。ついでに回避行動にも補正があってレベルがあがるとどう回避するのが安全かわかるらしい。


換装は特殊スキルで、通常、メニューを開いて、装備メニューを開いて装備出来るアイテム欄から選択しての作業をセットしておけば瞬時に切り替えれるというもの。


身体強化も読んで字の如く、所謂運動神経に補正が入るようになる。


言わなくてもわかるだろ?

俺はガン=カタがやりたいんだ!!!


<設定が完了しました。明日、正午よりオープンベータ開始となります。奮ってご参加ください>


やれることはやった。

後は明日を待つだけだ。

フヒヒ……おいちゃんのガン=カタ魅せたるで……

設定を終えた彼はUNKOの世界へ!

そこで知る、ガンカタの真実とは?

集まる仲間、罵る仲間、泣く真央。


次回!

「おれたちともだちだろ?」

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