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ダークフレイム調理人   作者: 伏見


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11/13

9.事の発端

今回はだいぶ短くなりました。

文が硬いので一定に書こうとするとつらつらなってしまうのですが、長いほうが皆様楽しんで読めますでしょうか?

よろしくお願いします


あっという間に準備の三日間は過ぎ、出立の当日がやってきた。


明朝、出迎えた馬車に乗り込むとそのまま国をまたいでアーデフィン小国へ向かう。到着までに丸二日かかる予定だ。



馬車には扇の他にスガイ、フィル、タカラとおなじみの面々が乗っている。3人はすでに面識があるようで、賑やかに話し始める。馬車は狭いので大分窮屈だが、二日間の長旅だ、移動している間の退屈しのぎは困らないだろう。



「そもそも何で桃源とアーデフィンは対立してるの」



召喚された当初から、聖女が必要な理由は幾度と聞いていたが、そのもっともたる原因に関しては聞いていなかった。ついに交渉に向かうのだ、そうとなれば知っておくべきではないか。


「すでに知っていると思ってました!失礼しました」


スガイが軽く謝って説明を続ける。


「事の発端は二年ほど前。カデーニャ大国から仕入れているハーブクロスが原因でした。そのときはここまで大事になるとは思っていなかったのですが」



ハーブクロスとはカデーニャ大国で生産される布状の医療品だ。簡単な傷の治療や消毒に使われ、比較的安価で使いやすいため冒険者に重宝されている。

 ただ、どこの国でも作れるわけではなく、独特の技術が必要だった。

カデーニャはそのハーブクロスの安定した量産を可能にしており、桃源国はこのクロスを属国であるアーデフィン経由で輸入していた。

桃源国は国産の酒を用いることでさらなる効果の向上を狙うなど、共同開発に積極的で大量に仕入れていたのだが……。

 目をつけた桃源国側の商人が隙を見てクロスを盗み出し、それをアーデフィンに問い詰めたことで大事に発展した、というのが事の発端だ。


「ちょっと複雑なんだよね。アーデフィンより、管理を怠ったこっちが悪いし。もちろん今は管理が厳格になって、何度も謝りに行ったからなんとか落ち着いてるんだけど……」

「アーデフィンの国王様がなんとも、厳格な方でして解決には至っていないのです」

「思ってたより大分深刻なんだな。俺が入って解決するの?」

「そこで!聖女様の出番なの!むしろ聖女様じゃなきゃ駄目!」


実際は聖女(偽)なのだが。国家間でのやりとりに聖女が必要な理由が分からなかったが、フィルがさらに説明を続けた。


「アーデフィンの王様。レグナムさんは厳格な方なんだけど、神秘とか奇跡とか昔からの言い伝えを信じてる方なんだって。本物じゃないとはいえ噂は広まってるし、扇君が聖女だって信じ込ませればなんとか解決するはずなの!」

「すごい強引な解決方法だなぁ」

「大分無理な話に聞こえますが、召喚初日を思い出してください。盛って盛って盛ればオウギ様は女性に見えなくもないのです!」

「でも俺、聖魔法使えないよ」

「それに関しても対策は出来ております!」

「そんな簡単にできるもんなのかなぁ」

「駄目だったら逃げ帰ろうぜ!」

「な!それでは国交が悪化します!」


突飛な作戦に耳を疑うが、「聖女」に縋るほか解決方法はないのだろう。参加している以上後には引き返せない。

 それに国交を改善しなければ家族の手がかりが狭まったままになるのだから、成功するよう祈るしかないようだ。



国を離れてどれほど立ったのか、そうこう話していると、日が沈みはじめ、当たりが暗くなってくる。時間は夜にさしかかっていた。


--グー


誰かの腹の音を皮切りに、昼にしようと提案が出る。

野営含めての移動になるので、保存の利かない食料は一切持ってきていない。

荷物がかさばるのもあって、持ってきたのは乾燥肉くらいだった。食材は現地調達になる。

スガイの合図で馬車が止まると、皆外へ出始めた。



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