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妖精と怪獣

作者: さとだ

時系列が前後しますが こういう経緯があって、地震で被災地の人とその近隣にいる家族に、今私ができることをしたい気持ちが抑えられなかったのかもしれません。

古いマンションのゴミ置き場に

ライトが灯っている

まるで映画のワンシーンのように

木のゴミ箱の上を スポットライトが照らしている


そこに

見えない小人が踊っているんじゃないかと

ふと考える

古びたマンションの

ゴミ置き場を舞台に小人妖精のステージ

素敵だね


観客は誰だろうな




もしも

今 全ての人をスティグマ(奴隷、犯罪者の烙印、)から解き放ち

考える以前の当たり前とやらが壊せたらって


みんなの願いがはち切れそうで

みんなの涙がはち切れそうで


怪獣があばれたりする

怪獣は あっという間に

鉄壁の常識も秩序も打ち壊し大暴れできる


窒息しそうな街に大穴あけて

諦めという平和の眠りを吹っ飛ばし

非常時の何でもあり に人を追いやる

追いやってくれる

そして怒りを受け止めやっつけられてくれる



意識が自分の檻を 抜け出したなら

戦争も地震もいらないのだろう





自分じゃない人が

常に自分の人生の舵取りできる主人公なんだって

そんなことを思い込んでいたら

生きることなにもかもめんどくさくなる

なにをしても自分の感動にすらならないなら


誰もが自分しか生きられない時間を生きてる


この必死で生きてきた悲しみも喜びも

自分が感じないで誰が生きてくれるの



今夜も妖精は 誰知らぬゴミ箱の上で踊ってるんだろう



ねえ

怪獣無しで 人生の主人公を取り戻し

何かに乗っ取られてないほんとの父や 母 

ほんとの子供

ほんとの先生や学校や

ほんとの仕事とホンモノの遊びを取り戻し

心から泣き笑いして正直に感じて自分を過ごす時間を生きられたなら



何かが起きたらいままでの全部無駄

どうせ自分の人生じゃないと

他人に決められて全部放り出して

誰一人責任を取らず

文句すら怒りすら出してはいけないと

怯えた時から

本気で怒ることも

泣くこともなく

喜ぶことさえ面倒になり

何もかもを誤魔化して薄ら笑って

全てに謝っているような気分で低姿勢

ただ静かに死んでいける日を待つような

そんな日々を眺めてたような


そんな世界では長生きなんかちっとも

したくないのに

死ぬことが怖いから

ただ現状維持 いつ果てるともわからない


昔は思春期の子供のものだった

親にさからって良い子を喪失する恐怖からの

そんな人生喪失感は

大人にまで広がり続けて


とうとう弾けて病気が蔓延した

自分の人生を諦めたことにたいする

自分の感情を内爆させて

持続的に自害し続けて

この世のニュースにしらけまくっている



全ては自縛の檻の世界

力では打ち破れない

自分で自分を愛せないなら

自分が自分を赦さないなら


自分に幸せを禁じてた

自分に罰を与えてた


否定されたなら

世界を拒絶してしまう

自分が自分を嫌ってる


世界は

例外なく排泄一つ満足にできないほど

所謂無能に生まれてくる人の赤ん坊の私を

何者になるかわからなくても受け入れ生かした


土も空気も海も星も作れないのに

周りの自然物を思い通りに出来ないと悩む私達人類を生かし

こんなにも許していた


人間は、能力の優劣をはかり自分たちの社会にいかに貢献するかで自分を決めて蔑むことによって

同時に他人も選別しつづけている。


自分は他人の役にたてる特別な能力を持たないという烙印をおし

一方で

わざわざ「何もできない」ロボットを高いお金を出して購入している人がいる


人が本当は何を望んでいるのかを

示している

信頼関係や 愛に

人がどうありたかったかを

どれだけ素のじぶんを必要として欲しかったか


全ては自縛の檻の世界

力では打ち破れない

自分で自分を愛せないなら

自分が自分を赦さないなら

誰のことも許さないだろう

何もできない自分が許せないのなら

そんな他人のありのままはもっと

許せるわけがない


誰も責めずとも 

己の幸せをゆるさない自縛の世界は

自分が閉じこめ鍵を閉めている


自分を温めよう

自分を認めよう

全てはそこから


イライラしつづけるのは

泣かないからじゃないですか

怒りがはち切れそうになるの

中身は涙じゃないですか


泣こうとする自分を嫌わないで

弱さを嫌って叩きのめしたり

無視しないで


誰にも知られないその努力は

ただ

昔の傷を避けるためにだけこだわり 執着した自縛

誰のことも 何もかもあてにならない世界で

その痛みだけが確かに思えたから



だけど昔の出来事は終わり

ただその忌み嫌う一点を避けるためにだけこだわり

他の全てがダメになってもなおそれに固執し続ける

今やそれは自分を縛る強固なルールになる

増え続けるとさらに強固になり

やがて怖くて出られぬ檻になる

鎧はやがて錘になり枷となり締め付ける

守るためにそうしたのは自分


涙を無視して弱さを克服したりできない

自分の涙も自分は受け入れよう


泣いている自分を嫌わないで

自分を嫌う人の側に立たないで

自分だけは自分に寄り添い

自分を温めよう

なにもかもそれがはじまり



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