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心中
エジスは興奮気味に一気に話した。
ウーヌスがどんな顔でこの話を聞いたか見た。
不愉快なことにウーヌスは無表情だった。
昔から愛想のないやつだったが、この話を聞いても無表情なので、エジスの頭にますます血が上った。
長い沈黙の後、ウーヌスが口を開いた。
「エル様は現状を理解できてるのか?」
「さあな。ソムヌスから麻薬が出てるからな。」
「エル様は、人と会話ができるのか?」
「エル様に、俺と死んでくださいと言うつもりか?是非ともそう願いたいね。
エル様が自死するのをソムヌスは許さないと思うがね。
エル様はソムヌスのせいで不老不死だからね。」
エジスは嘲笑った。
ウーヌスは当たり前のことのように言った。
「俺がエル様を殺して、俺も一緒に死ぬよ。」
エジスは何度もうなづいた。
できるもんなら是非そうしてくれと言った。
「エル様と会話は成り立つよ。
今すぐエル様に会ってお前から自死を勧めて欲しいが、私も城勤めなもんでね。
許可を得てくるから待ってろ。」
エジスはトリーに「ついて来い」といい、ドアを強く閉めて部屋を出た。