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麻薬寄生植物ソムヌス 〜祖母殺しの英雄〜  作者: みずのと うさぎ
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村から徴兵3人って、オレたち3人?

麻薬寄生植物ソムヌスとの戦いが始まります

 「村から兵を3人出すように。兵役は一年。」と、現王様からおふれが出た。


 おふれが貼られた立て札の周りを村人たちが囲んでザワザワとしていた。

 

 こんな山の中の小さな村から3人も出すなんて、、。

 3人、、、おふれを読む村人たちの頭の中に、村から出せる3人の顔が浮かんでいた。

 

「あの一家は男3人だ。ちょうど良いじゃないか。」

「爺さんは60才だが体格も良いし、まだまだ戦えるだろう。」

「爺さんが村に流れ着いた時に抱いてた赤ん坊は、今は40才だ。その息子は15になったばかりだが、爺さんに似て体がデカい。ちょうど3人だ。」


 村人のザワめきが止まった。

 村人たちの頭に浮かんでいた3人のうちの、爺さんの息子デュオがおふれを読みに来たからだ。

 

 デュオが来るなり静まり返ったので、おふれを読んだデュオは徴兵される3人の中の1人に自分が入っていると思った。残り2人は、、、オヤジのウーヌスと息子のトリーか、、、。まあ、そうだろうな。今まで村は俺たちよそ者家族を受け入れてくれてたが、徴兵される3人に俺たち3人がすぐ浮かんだのなら、溶け込めてはいなかったんだろうな。

 

 村の人気者である陽気なデュオに、今日は誰も声をかけなかった。

 小柄な村人たちの中で、デュオは頭2つ分背が高くて浮いて見えた。

 

 布で頭を巻いて目元まで隠しているが、デュオとトリーの目が猫目であることは誰でも知っていた。 

 猫目とは猫やトカゲのように瞳孔が縦長で、黄金の猫目は王家だけに遺伝するらしいという噂だ。


 40年前に、ウーヌスが傷だらけでこの村に流れ着いた時、ウーヌスの腕の中には生まれたばかりの赤ん坊が抱かれていた。赤ん坊は黄金の猫目だった。


 ウーヌスは村人と同じ黒目黒髪だったので、赤ん坊が母親似なのか、そもそもウーヌスの子ではないのか、村人は事情を詮索することなく、ウーヌスと赤ん坊の面倒を見てやった。

 

 デュオはおふれを読み終わると、その場を立ち去った。村人はまたザワザワと話し始めた。


 


 


 


 


 


 

麻薬寄生植物ソムヌスとの戦いは続きます

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