白金の修行 序 〜鳥編〜
小生は現在、白金殿と2人で部屋の中にいますぞ!
先程までは皆がいたと言うのに、いやはや不思議な技でありますな。
「そなたは驚いたり怪しんだりはせぬのじゃな?」
「いやいや、驚いておりますぞ!
しかし、それ以上に今の技が気になるところですな」
小生はそう答えると手元の小型PCを扱います。
そこに記録されたデータから先程の技を読み取りますぞ。
「ふむ、先程と違い空間が4つ増えておりますな。
と言う事は異界を創る技を使って空間を増やし、そこに我々を転送。
いま小生の前にいることから考えて分身なりして個別に修行しているということですかな?」
「・・・まさか、妾が驚かされるとは思わなかったのじゃ。
そのカラクリで調べたのかえ?」
白金殿が興味津々に画面を覗き込みますぞ。
「調べたのは空間の数だけでありますな。
部屋が4つに小生たちも4人。
ならば小生たちはそれぞれの部屋に分けられたと考えるべきでありましょう。
そして、小生の前に白金殿が立たれているなる他の3人の前にも立っているはず。
ならば、その技は分身と呼ばれるような技であると想像しただけであります」
小生がそう言うと白金殿は嬉しそうに目を細められました。
「ひょっとしたらお主が4人の中で一番才能があるかもしれんな。
霊力を扱うに当たって一番重要なのは想像力。
想像力を働かせて強くイメージすることで霊力を好きな形に具現化することもできる。
しかし、見たところお主は4人の中で一番霊力が低い・・・それが残念なところじゃな」
「それは小生も由々しき問題だと考えておりました。
そこで科学との融合により何とかカバー出来ないかと案を練っていたところでありますな。
今はこう言うものを考えているのでありますが・・・」
と言って小生は設計図を広げた。
「これは・・・お主1人で考えたのかえ?」
「白金殿が一騎当千の皆さんに話されたのを聞いて思いついたのですぞ」
「こいつは実に面白い代物だね。
分かった、お主の修行は妾と一緒に異界の維持や改築をしていくことが一番じゃな。
ここの構造を覚えることが一番早いと見た」
「何と!小生も異界の運営に携わらせて頂けるのですか!
それは願っても無いことですぞ」
「うむ、では早速・・・」
こうして小生と白金殿は修行という名の異界運営を始めたのですぞ。
小生たちが改築した異界はこれから様々なマガドキハンターズが訪れる事になるのでありますな。
 




