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僕たちマガドキバスターズ  作者: 古葉七
5章 〜鬼女との出会い 白金との修行編〜
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白金の修行 序 〜風編〜

「わ、なんか違う部屋に来てる!」


お姉さんが指をパチンと叩くと全く違う部屋に来ていた。

なんかテレビで見た坐禅をする所みたい。

でも、端っこに大きな岩があったりするのは何だろう?


「ふむ、存外落ち着いたものじゃな」


声のした方向を見ると鬼のお姉さんがいた。

1000年以上前の人だって言うけど、どう見ても綺麗なお姉さんだ。


「うん、お姉さんが修行してくれるって言うから楽しみだよ」


「うむ、よいよい。素直なところは美徳じゃな。

では早速修行を始めよう。

まずはその位置で坐禅を組むが良い」


お姉さんに言われた場所には座布団があった。

僕は言われるままに座布団に坐禅して目を閉じる。


「その状態で身体の中の霊力を感じてみよ。

血液のように身体中を巡っているのが分かるかの?」


僕は身体の中の霊力を探してみる。

しかし、普段何気なく使ってるせいなのかよく分からない。


「ふむ、分からんか・・・仕方ないのぅ。

これを持ってもう一度やってみるが良い。

それに霊力を流すと分かりやすいかもしれんな。

霊力をそこに貯めるのではなく、それも身体の一部として循環させるイメージを持つのじゃぞ」


お姉さんはそう言って僕のバットを手渡してきた。

僕はそれを受け取って言われた通りにやってみる。

最初はバットに霊力が貯まるだけだったが、少しずつ自分の方向に流れているのが分かる。

その流れを頼りに先へ先へと進んでいくと元の場所まで戻ってきた。

これが霊力の流れのイメージなんだ!

僕はそのときある事を思いついた。

それは動く歩道が付いているようなイメージなら循環がもっと早くなるのでは?

ということだった。

僕はさらに集中して循環する霊力に、動く歩道のイメージを重ねていく。

すると身体中を循環する霊力のスピードがグンと上がる。

そして何故か循環するたびに霊力が増えていってる気がした。


「ほぉ、コイツは凄いのぅ。

まさか教える前にこんなことができるようなるとは」


僕はパチっと目を開ける。

開けた後でも既に霊力の流れを感じ取れるようになっていた。


「お姉さん、何だか身体の霊力が強くなった気がする」


「霊力というのは身体中に循環させればさせるほど強くなるもの。

そのままでも今のお主の力は大きく増しておろう。

例えば・・・」


とお姉さんは言った直後にお腹に何かが当たる感触がした。

いつの間にかお姉さんは目の前にいて、僕のお腹にナイフを突きつけていた。


「いま妾はこれで刺そうとしたが刺さらなんだ。

それは霊力の循環によって基礎能力が増しておるからじゃ。

この間ここに来た金色の髪の男がやっていたのと同じようなものじゃな。

ただ、あちらはその場所に集めて強くはなっているだけで消耗が大きいがの。

お主の技は循環させておるので力の消耗はない。

どうじゃ、お得じゃろ?」


「うん、これスゴイね!

教えてくれてありがとう!」


僕がそう言うとお姉さんは頭を撫でてくれた。


「実に素直でめんこい娘じゃのう。

今日はここまでにして妾が菓子でも振舞ってやろう。

他の娘たちはまだ時間がかかるから先程の部屋で菓子を食べながら待っているといい」


お姉さんはそう言って指を鳴らすと僕は元の部屋に戻ってきていた。


『お〜やはり貴女は筋がいいデースね』


「わわ、神父様が2人いる。

実は双子だったの?」


「その者はここで妾の術の練習をしておるのよ」


僕が尋ねるといつの間にか手にお菓子を持っていたお姉さんが隣にいて答えてくれた。

お姉さんがそう言うと神父様の片方がフッと消えた。


「わぁ、消えちゃった。

お姉さん、どういう術なの?」


「それはほれ、テレビを見てみるが良い」


言われてテレビを見ると他の3人が映っていて、その前にはお姉さんがいて指導をしていた。


「こうやって妾は分身して同時に教えておったというわけよ。

それよりほれ、菓子を持ってきたから一緒に食べようではないか」


「わーい、お菓子だ!

ありがとう、お姉さん」


僕は神父様、お姉さんと一緒にお菓子を食べながら皆の様子を見るのだった。

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