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僕たちマガドキバスターズ  作者: 古葉七
〜3章 ドキドキ!初めての任務編〜
32/75

百合の波動を感じるであります

ムーンビーストから投擲された槍に花は全く反応できずにそのまま貫かれるかと思われたが、


「花、危ない!!」


風が花を身体からぶつかって突き飛ばし、槍をバットで受け止めた。

しかし、風が受け止めても槍は止まらず手は後方に弾かれ、槍の直撃を喰らって風は後方に吹き飛ばされた。


「風!?」


花が叫びながら風の方に近寄っていく。

そんな中でもムーンビーストは手から槍を生み出して投擲しようとしていた。

だが、その槍を手に軽い衝撃が走る。

月がエアガンで手を狙撃したのだ。


「ここは私が引きつけるから皆は風の所へ!」


そうして月は本来、後方支援であるにも関わらず果敢にムーンビーストとの距離を詰めていく。

ムーンビーストも自身を攻撃してくる方が煩わしいと考えたのか月に狙いを絞り出した。




「花、しっかりして!」


外傷はないものの今の一撃でかなり霊力が削れたのか風の顔は青ざめていた。

揺さぶると軽い反応はあるものの、完全に意識を失っていた。


「聖水を飲ませるのが確実なのですが、これは振りかけるしか無いですな」


聖水はふりかけても霊力が回復するが出来るのであれば身体に直接取り込んだ方が良い。

その為飲んだ方が確実なのだが今の風の状態で飲むことは不可能であろう。

そう鳥は判断したのだが、


「飲ませた方がいいなら私が飲ませてあげるわよ!」


と花がポーチから聖水を取り出すと自身の口に含み、そのまま風の口を開かせると自身の口で塞いだ。

喉の動きで聖水を飲んでいることを確認すると、ペットボトルが空になるまで同じことを繰り返した。


「ん・・・あれ、僕どうなって?」


500ml飲ませて少し経つと風が目を覚ます。

どうやら完全に霊力は回復したようだ。

その風の様子に気がついた花が抱きつく。


「ばか!無茶するんじゃないわよ!

心配したんだから・・・」


「へへへ、ごめんね花」


風は抱きついて力を込める花の背中を優しく撫でた。


「ううん、本当は私が悪かったんだからいいわよ。

でも、こんな無茶なことは2度としないで」


「花がピンチならそれは約束できないけど善処するよ」


と2人から甘い雰囲気が漂ってきたので鳥が「コホン」と咳払いを1つした。

それで状況を思い出した花が顔を赤くしながらバッと風から離れた。


「風が回復してくれたのは良かったですがどうしましょうか?

今は月が引きつけてくれてますが祝福BB弾ではあまり効果はないようです。

それにあの調子で撃っていたら時期に弾も切れるでしょう。

効果的な手も思いつかないので撤退を視野に入れるべきでは?」


鳥が言うように月はうまく引きつけていた。

敢えて相手との距離を詰めてぐるぐると回ることで槍の狙いをつけにくくしたのが功を奏していた。

だがエアガンでの攻撃の効果は薄く、ゆっくりと距離を詰めていっているのでいずれは追い詰められるだろう。

そこで撤退を提案したのだが風はゆっくりと立ち上がるとバットをギュッと握りなおしまた。


「まだ、最後の手があるからそれだけ試させて」



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