理想的なツンデレでありますな
「リーダーの私が左って言ったら左に決定!」
「風がいつリーダーになったのよ!
あたしが右って言ったら右よ」
意見の割れた2人がギャーギャーと騒ぎ出す。
月は呆れたようにエアガンをホルスターから引き抜くと2人の間を通すように発砲した。
ピタリと止まる2人の喧嘩。
「別にどっちがリーダーでもいい。
ジャンケンでもしてサッサと決めて」
「むぅ・・・じゃあ、ジャンケンで勝負だ」
「どっちが勝っても恨みっこなしよ」
2人は向かい合って精神集中をする。
『じゃーんけーん、ぽん!!」
掛け声とともに風は拳を突き出し、花はチョキを出す。
「グーとチョキで僕の勝ち!
じゃあ、左ね」
「はいはい、分かったわよ。
決まったならサッサと行きましょう。
あんた達もついてこないと置いていくわよ」
と先程の喧嘩もどこ吹く風と言わんばかりに2人は左の通路に向かっていく。
「いや、喧嘩して時間使ってたの風達だし」
「喧嘩してたかと思えば事が終わったら何事もなかったように行動しますからなぁ。
あれが喧嘩するほど仲の良い関係というやつなのですかな?」
「私達は喧嘩してないけど仲良しでしょ。
それとも喧嘩した方がいい?」
「いやいや、小生は喧嘩や揉め事は苦手ですからな。
いつも冷静な月殿が仲良くしてくれてありがたいですぞ」
2人がそんな会話をしていると
「早く来ないと本当に置いていくわよー!」
という花の声が聞こえてきた。
2人は顔を見合わせて肩をすくめながら
「すぐ行くわ」
「あれで先に行かずに待っていてくれる辺りが正に花殿と言った感じですな」
と言葉にして左の通路に向かっていった。




