結局、駄菓子は買ってもらった
僕たちはスミスさんに連れられて駄菓子屋に来ていた。
一緒に訓練していた2人、月と鳥も一緒だ。
それにしても何で駄菓子屋なんだろう?
ひょっとして合格したお祝いにお菓子買ってくれるとか!?
それなら嬉しいな〜なんて考えていたらスミスさんに呼ばれた。
何だろうと思っていると駄菓子屋のお婆さんがこちらをチラリと見ると
「名前は?」
と聞いてきた。
「かざ」
と答えると
「漢字は?」
と聞いてきたので
「風」
と言った。
するとおばあさんはカタカタとレジを動かすと、そのレジががしゃんと開き中から名札が出てきた。
「ほらよ、あんたの登録証だ!」
おばあさんはその名札を僕に投げてよこす。
「うわわっと」
慌ててキャッチした名札には僕の名前と「との国」、それに「0ポイント」と書かれていた。
「これがマガドキバスターズの証デース」
「え、それじゃあここって?駄菓子屋さんじゃないの?」
僕がそう聞くとお婆さんは呆れたように
「スミス!あんた全く説明してなかったのかい!」
とスミスさんを怒鳴りつけました。
スミスさんは頭をポリポリかきながら
「そういえば言ってなかったデースね」
と笑っていた。
全員が登録を終えるとお婆さんが私たちを見渡していった。
「バランスは良いチームだね。
最後にチーム名はどうするんだい?」
「オ〜それは決めてありマース。
彼女たちの名前を最初に聞いた時から決めてマーシた」
スミスさんがそう言って
花、鳥、僕、月の順番に並べた。
「彼女たちのチーム名はそれぞれの名前から取って花鳥風月デース」
「ふん、駆け出しの小童には勿体無いが・・・あんたにしては気が利いた名前じゃないか」
どうやらスミスさんの一存で僕たちのチーム名は「花鳥風月」に決まったみたい。
僕は1つ疑問があったから手を上げて聞いてみた。
「はーい、花鳥風月ってどういう意味?」
スミスさんに聞くと彼は
「花鳥風月の意味デースか。
グランマ、教えてあげてクーダサーイ」
「あんたも知らないのかい!
いいかい、花鳥風月っていうのは自然の美しい風景を表した言葉さ。
あんた達もこの仕事にばかり力を入れて女としての領分を忘れるんじゃないよ。
せっかく女に生まれたなら見た目も綺麗になった方がいいからね」
お婆さんの言葉に僕達は声を揃えて
『はーい』
と頷いた。
〜2章 結成!花鳥風月編〜はここで終了です。
次回からは〜3章 ドキドキ!初めての任務編〜となります。




