とても痛い出費デーシた。
風視点です。
僕が目を覚ますと見知らぬ天井が見えた。
「知らないてん・・・」
「はい、ストーップ!
そのネタは色々危ないからやめときなさい」
声をかけられた方を見るとそこにはクラスメイトの花ちゃんがいた。
「あれ、花ちゃんだ。
ここはどこ?僕はなにをしてたんだっけ?
・・・それに身体が上手く動かせない」
僕は起き上がろうとしたが上手く身体が動かなかった。
「焦らなくていいからゆっくり思い出しなさい。
はい、これ飲んで」
花ちゃんから水を渡された。
「ありがとう・・・なにこれ?
凄く美味しくて力が湧いてくる!!」
見た目は普通の水だったのにその水はぼくが飲んだどんな飲み物よりも美味しく、身体に染み渡って力を与えてくれた。
「ダディが祝福した教会謹製の聖水ですからね。
それよりも、もう立てるんじゃない」
花ちゃんが差し出した手を取り立ち上がる。
先程と違って身体がしっかりと動くからすんなりと立ち上がれた。
「わぁ、もうバッチリ元気だよ。
花ちゃん家の水はスゴイね!」
わたしが手をグーパーしたりして身体の調子を確認していると奥から大きな男の人が出てきた。
「オ〜もう元気になりましたか」
男の人は短い金髪にゲームで見たような教会の神父の格好をしていた。
その彫りの深い顔から外国の人だとすぐに分かった。
「わわわ、外国の人だ!ハ、ハロー!?」
僕が困惑しながら挨拶すると花ちゃんが冷静に
「それ、あたしのダディだから普通に日本語通じるわよ」
と言った。
「オ〜お父さんをソレ扱いするんじゃありまセーン」
「本当は日本語ペラペラなの隠してたのに?」
「それは秘密だから言ってはいけまセーン。
今度好きな服をかってあげマース」
男の人がそう言うと
「わぁ、ダディ素敵。アイラブユー!!」
と花ちゃんは男の人に抱きついた。
「子供でもレディは恐ろしいものデースね」




