天使と死神
※群像劇なのでキャラが毎回変わります。
死神少年×天使少女
1年の三学期、うちの高校のマドンナと隣の席になった。
「二神くん、これからよろしくお願いします」
「あうっ……うん」
隣の席の天城さんは文武両道、容姿端麗で誰もが憧れる存在。
対する僕は何をするにも中途半端な上に、この死神みたいな顔でよく人に怖がられてきた。つまり、月とスッポン、いや、天使と死神と言った方がいいだろう。
こんな僕にも話しかけてくれるなんて……本当に現実だよね?
というか、「あうっ……うん」って何だよ。ちゃんと返事しろよ
「あの……」
「な、なにっ!?」
「顔色が悪そうですけど、大丈夫ですか?」
「え?ああ……いつもこんな顔だから!大丈夫大丈夫」
僕のバカ野郎!天城さんを心配させてどうするんだ!
ていうか、さっきの反応まんまコミュ障じゃん!あ、もうすでにコミュ障だったわ……
「よかった……!二神くんっていつも机に突っ伏してるから気分が優れないのかと思ってたんです」
え……?もしかして僕のこと心配してくれてたのか?
でも、それ気分が悪いんじゃなくてぼっちで話す人がいないから寝たフリをしてるだけなんだけどね……
「私、二神くんとは話したことなかったので……よかったらあなたのこといろいろとおしえてくれますか?」
う゛ぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
天城さん、こんな死神男のこと知ってどうするの!?
それに自分について話すことなんて――――
「それはもちろん、仲良くなりたいからです」
「……え?」
僕と仲良くなりたい?
むしろ僕でいいのか?天城さんの迷惑になるんじゃ……
「そんなの……私は気にしないです」
あれ?この反応、もしかして考えてること全部……
「えっと……声に出てます」
「あ……え?」
まさか今までの心の声が全部出てるとは思わなくて、唖然とする。
なんだか申し訳なさが込み上げてきた……
「なんか……生きててすいません」
「本当に気にしてないのでそんなこと言わないでください……」
「あ、えーと……すいません」
優しすぎるよ天城さん……!
「2年は同じクラスになれるか分からないので、今だけでも仲良く……してくれますか?」
「……はい」
今までこういうことを考えるのは抑えてたけれど……彼女の優しさに惚れてしまいそうです……!
……今のは声に出てないよね!?
筆者の渾平等です。
恋愛に関しては私自身もゼロです。
妄想で執筆していくこの作品……どうなりますやら。




