最強は異世界でも最強です
2432年、天使と人類による天人戦争が勃発した。だがその戦争は1人の男によって終焉を迎えようとしていた。
「クソ!誰かアイツを止めろ!」
「無理です!天法が効きません!」
「遅せぇ」
瞬間辺りの天使たちの頭が宙を舞う。遅れて血飛沫が舞う。
「これで1000匹……今日のノルマ達成だ」
俺は柳雪、人類最強と呼ばれる存在だ。俺はいつもの日課を終え自陣に戻ろうとした。その時だった。足が止まる。動きが取れなくなった。
「やっとだ……やっと捕まえたぞ!この悪魔!」
「天使のお前らが俺のことを悪魔と称するのか……面白い話だ。で、この程度で止められるとでも?」
俺はゆっくりとその封印を破って行く。
「さすが人類最強の男だ。だがこれに費やした時間を舐めすぎじゃないのか?」
その男がそう言うと地面が光、1つの天法陣が現れた。
「貴様を殺すことも封印することもとうの昔に諦めている!」
「これは……」
「転移天法!発動!」
複数人の天使が天力を流し込む。
『間に合わないか……』
俺は抵抗をやめ、その天法を食らう。
「消え去るがいい!この悪魔め!」
瞬間俺は白い光に包まれ視界は何も捕えなくなった……
・・・
どれだけの時間が過ぎただろうか。1日?1週間?1ヶ月?はたまた1秒にも満たないかもしれん。そして俺が目を開くとそこには大自然が広がっていた。
「これは……」
五感全てが俺に与える情報はここが別の世界であることを告げている。
「ふむ……」
俺はまずスキルで身体の状況を確認する。
『外傷内傷共になし…天法または魔法等による呪い封印等もなし…』
「問題はここが何処か…だな……」
周辺を見渡しても木と草、花しか見えない。
『俺がいた世界じゃ見れない光景だな』
天人戦争により世界は半壊、自然は消え去り、クレーターがそこら中に出来ている。人類は地下で住むことを選んだ程だ。俺がそんな光景を堪能しているとどこからともなく悲鳴が響き渡る。
「きゃあああ」
「……あっちか……」
俺は急いでその方向に走る。
『距離は500程度、性別は女性、年齢は10代後半から20前半、身長は150前後といったところか……』
俺がそこに着くと剣を構えた少女と体長3メートル弱の二足歩行の豚が対峙していた。少女の方はボロボロだ。立つこともキツいだろう。そして豚が手に持った棍棒を振り上げトドメを刺しにかかる。俺は地を蹴り一瞬で少女を回収しながら回避した。
「え、あ、あなたは?」
「黙ってろ……」
『言語は通じる…全くの別世界ではない?』
俺がそんなことを考えている豚は間髪入れずに棍棒で攻撃してくる。
「馬鹿が……」
俺はその棍棒を粉々に斬り裂いた。
「この程度の武器で勝てると思ったのか?……死んどけ」
俺は軽く指を振る。するとその指の軌道をなぞるように豚が真っ二つに切り裂かれた。
「これは…」
「君、ここについて色々教えてくれないか?」
「へ?」




