最強剣士は弱い
難歴108年:歴荘戦争
歴荘戦争はレティーナ王国とスフルス王国との戦争で、死者が億にも上るほど大戦争だった。結果はスプルス王国の勝利で終わったが、その戦争により衰弱し、後のカルフス王国との戦にて敗北した。
「やったぁー!B級になったぞー!」
私は菜文多春、やっと冒険者ランクBに上がった中級冒険者である。
「おめでとうございます。ですがB級になったからと言って油断をせずに頑張ってくださいね。B級上がりたての人が依頼に失敗することが多いので」
「わかりました!気をつけます!」
私がそう言うとギルドの扉が開き1人の男性が入ってきた。
「あ、スノー様ですね!現在はアースドラゴンの調査依頼を受けているはずですが、何か問題が起きましたか?」
「いや…そのアースドラゴンなんだが…急に襲いかかってきたから倒してしまった……これが証拠だ」
そう言ってその男はマジックバッグから大きな牙をふたつ取り出す。サイズは人1人分以上にも上る。見た目だけでそのモンスターがどれだけ強靭で危険な生物だったのかが見てとれる。
「アースドラゴンを討伐!?」
「やはりダメだったか?」
「い、いえ…もともと今回の調査は騎士団がアースドラゴンを討伐するための前調査の依頼だったので、討伐自体は問題ありません…ですが、かなり急なのと、依頼をスノー様が受けてからまだ一日程度しか経っていないため、すぐに依頼金を渡すことはできません…」
「大丈夫だ。そもそも調査依頼を無視して討伐した俺にも非はある。依頼金の減額すら覚悟していた。」
「増額は有り得ますが減額は有り得ないと思います。確定ではありませんが…」
「それならありがたい。それなら結果が決まり次第、呼び出してもらいたい……」
「わかりました」
そして男は立ち去っていく。
「さすがスノーってことか…」
「アースドラゴン倒すとか…しかも単独で」
「S級の中でも飛び抜けて化け物だからな…」
「同じS級のフラワーですらスノーに様付けだからな……」
辺りがざわつきだす。それもそのはず。さっきの男性はカルフス王国内の超有名人なのだ。スノー、本名は不明、性別のは男、主に刀を使って戦うらしい。ソロで高難易度の依頼を受けるためS級の中では唯一のソロ冒険者なのだ。




