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妖術士

「…ここか。」


 見つけた場所はかなり大きめの倉庫…薄暗く、人が1人も通らない場所に佇んでいた。しかし、間違いなくここにマスターを襲った奴らはいるはず。


 でかい扉で閉ざされた中を、思いっきり開いて確認する。中には男が数人、机に座って酒を飲んでいた。でかい声でなにか喚いてるが、内容までは聞き取れない。…まあ、なんでもいいか。


 脚に力を込めて、思いっきり地面を踏み込む。速度が出てきた時点で、思いっきり1人に蹴りを入れて、そのまま掴んでいた。男たちは呆気に取られていたけど、1人が正気に戻って、


「あ!おい、あいつだよ!あの人らが言ってたのは!」


「まじじゃねえか!よっしゃテンション上がってきた。」


 1人が長めのドスを取り出して、構えをとる。もう1人はメリケンサックを取り出す。対するこちらは丸腰だからか、舐められてる。


 メリケンサックを持った男がオレに向かって駆け出してくる。ボクシングか何かで見た構えで顔を守っている。けど、軸もしっかりと固められていないなんとなくの構えにしか見えない。


 男のまっすぐに突かれた拳を避けて、回し蹴りを顔面に叩き込む。


 反撃を予想してなかったのか、男は横に吹っ飛ぶ。


 ドスを持った男は、呆気に取られている。しかし、すぐに構えをとる。


 ぐっと脚に力を込め、地面を思いっきり踏み込む。


 懐に入り、こちらを見下している男の顔面に踵を落とした。


 男はそのままの勢いで地面にぶつかり、顔面を強打した。


 見回すとどちらも動かなくなって静かになる倉庫。


「、これじゃ聞けないな。」


 間違えたな。少なくとも片方は残しておくべきだった。どうするか…


「おい、なんの音だ?」


 後ろから人の声が近づく…仕方ない、今からくるやつに聞くか。


 振り向くと、4、5人が一気に来ていた。


「あ?誰だお前?」


 先頭にいた男が周りに目を向けていると2人男が倒れているのに気付いたのか、ため息をついている。


「チッ、まじかよあいつら。しゃーねぁ。お前ら、やるぞ。」


 男が後ろにいた部下らしき人たちに伝えている。


 あいつなら何か知ってるかもな。


 男たちはまた何か懐から武器を取り出そうとしてるが


「させるかよ。」


 後ろについて、思いっきり薙ぎ倒す。


 ただ、主将格の男を残して。


「わかった。降参だ」


 男が両手をあげて諦めの印を見せている。


「まず、なんでマスターを襲った?」


「マスター?あぁ、あのカフェか。くっそ、あいつやっぱ知ってたじゃねえか。」


 男がぶつぶつ何か文句を言う。


 「あいつなぁ、俺たちが知りたかったネタを知らないって言ってきたからよ。まあ、腹が立つじゃねえか。だから荒らしてあげたってわけよ。」


「…その知りたかったネタってのは?」


「あ?そんなのお前のことに決まってんだろ?まあ、お前がここにきてくれたから楽だけど。」


 オレ?そう言ういえば。さっきの男らもオレのことについて何か言ってたな。


「なんでオレのことを聞きたがってる?お前らとの関わりなんてないぞ?」


「んなもん決まってんじゃねえか。」


 男がここまで言うと、少し勿体ぶってる。早く言え。そんなことを考えながら一つ、違和感があった。


 さっき薙ぎ倒した男たちの中で1人…確実に倒せたのか?


 ゆっくりと1人ずつ目を向けていくと、倒れている、倒れている、倒れて…いない!


 後ろに振り向くと、男が手をこちらに突き立てた。


「げ、バレちゃった、」


 男の手から一瞬で何かが飛ばされた


 くっそ!思わずのけぞる。


 男の手から放たれた"それ"はさっき話していた主将を突き刺していた。


「いやー、なんでバレちゃったかなー」


「…妖術士か」


「ピンポーン!まさか標的(ターゲット)もとは思わなかったけど。」


 男の手から伸ばされていたのは、5尺くらいの長さの刃…


「さーて、お前のことを連れてこいって言われてるし、さっさとやりますか。」


「誰がオレを連れてこいって言ってるか教えてくれるか?」


「んー、断る」


 男の腕から刃が再び放たれる。


 かなりの速度で放たれるから、反撃をかますのは難しいな。


 確実にあてるには…


「っぱり、近くに寄るべきか?」


 男が振りかざしてくる腕に伸びた刃。


 一回で避けれるけど、近づきづらい。


 男が横に振りかぶった瞬間、一気に近づく。


 よし。行ける。


 思いっきり鳩尾を狙って蹴りを入れようとするが、突然男の口から刃が飛び出る。


「…っ!」


 なんとか直撃は避けたけど、腕に少し傷。


「どこっから出てんだよその刃」


「あ?これ?一応…どっからでも出せるようにはなってるよ?」


 それじゃ、下手に近づいくことがむずいな。


「しょうがない。やるか。」


 

 

 

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