03 異世界は目前に3
さて、3つスキルを決めたが後は2つ。やっぱり安定は「鑑定」などのド定番にしようか。いやしかし鑑定に似た、むしろ上位互換とも言える「全知」を持ってるからな。
しかもあっちの世界でも後天的に「鑑定」を手に入れれるらしい、マジで「全知」様々だな…
てかちょっと待て、あっちの人間に「鑑定」を使われたら俺が異世界人ってことがバレるじゃん!?
神様~、名前も変えてくだされ~。
『『…なにその話し方。じゃあさっきの能力に加えとくよ、何て名前にするんだい?』』
うーむ。どんな名前にしよう?やっぱり天城 翔から名前は考えたい。愛着があるからな。
全体的に高いイメージがするよな~、ソラとかスカイとか?でも名前をつけるなら意味を持たせたいよな。
意味…そうだな、あっちの世界で強さでも地位でも上を目指すことを目標にしよう。
空に向かってな!
『『ツッコんでほしいの?』』
なら昇る…上昇か?上昇の英語ってなんだっけ?
『『ねぇ、聞いてる?』』
確か…rise?ライズか…めっちゃいーじゃん!
『『ボク一応神なんだけどな…』』
神がジト目で俺を見つめる。イケメンはどんな顔でもイケメンだった。神は公平ではないのである。
『『で?次は?』』
結構不満気そうな神が言う。
だがぶっちゃけ俺はもう思いつかない。何でも知っていても知ろうとしなければ発動しないらしい、困ったものだ。
なんかおすすめとかない?
『『うーん…状態異常無効とか?持っといたほうが良いよ』』
確かに…じゃあそれで。
『『キミさっきから何か雑じゃない?』』
やはり自分で決められない時は他人に選んでもらうべきだな。
さて、ラスト1つか。
『『ねぇ、そういえばキミ達って「ガチャ」ってのが好きなんだろ?』』
急にどうした?まぁ好きだけど…。
『『へ〜』』
ん?
おい、すごーく嫌な予感がするんだが…。
神が手を叩くと見覚えのありまくるガチャマシンが出てきた。
そして神にコインを1枚手渡される。
『『はいどうぞ』』
いやどうぞじゃねえが?これで要らないスキルが出たら俺泣いちゃうよ?いいの?
『『頑張れ!』』
頑張れじゃねぇんだよ!?引くしかない空気になっちまったじゃん…。
しかし決まらないのは事実だから何も言えない。
俺は大きく息を吐き、心を落ち着かせる。
よし、引くぞ…。
いいスキル来い…いいスキル来い、いいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来いいいスキル来い…
そしてガシャポンのハンドルを強く回す!!
来い!
すると取り出し口からガシャポンが勢いよく飛び出し、空中で静止する。
そして空中に文字が浮かび上がる。
な、なんだと…
…なんて書いてあるか全くわからん。
しかし、神は分かるようだ。
『『へ〜、結構キミに合ってるんじゃない?』』
マジで!?神からのお墨付きはアツい!
どんなスキルなんだ!?
『『固有武器だって』』
固有武器…
…
…
……まさか俺だけの武器!?ユニークってやつ!
『『武器はボクがあっちの世界に行ったキミに一番適した武器を創造するから』』
つまり後で貰えるってことか!
了解であります!