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トンネルを抜けたら異世界だった  作者: 白村
第二部 旅路編
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第七十四話 新たな出会い



宿屋での朝を迎え、

俺達は身支度も済ませて、

正月気分の王都を満喫しようと、

広いリビングで話してたところだった。


「王都の屋台がどれほどのもにょにゃにょか、早く食べに行くにょだ」


「おまえ昨日既に食ったじゃないか」


「あんにゃもにょじょにょ口にすぎん」


「あたしも、もっといろいろ見たいな」


「ここはまだまだ屋台が出てる日が続くみたいだから、焦らなくても良いんじゃないか?」


「ふんっこれだけの屋台にゃ、美味い物を探すには時間が足りにゃいにゃ」


「そう言うもんかねぇ、ベルはどうしたい?」


「ベルは、みんなと一緒なら良いの」


「そっか、まぁ俺も予定無いしなぁ、5日までに来るように言われて来たけど、どこに連絡して良いか分からんしな」


まぁここの宿はマミちゃんが予約してくれていた。

ここに俺達が来てる事は分かってるだろうから、

そのうち何かアクションがあるだろう。


「んじゃここの朝食は無しで良いな」


「うむ、屋台優先にゃ」


「んじゃ行きますか」


とそこへ、

トントン

と扉がノックされた。


「はい」


「サクラ様、お連れ様がおいでです」


お連れ様?


誰だ?マミちゃんか?


俺は扉を開けた。


「あれ?マティどうした?」


「サクラさん、すいません朝早くに…」


どことなくバツが悪そうにマティが居た。

案内してくれた従業員は一礼して去って行った。


が、一人女の子が残っている。


そう、俺を訪ねて来たのはマティともう一人女の子がいた。


そしてその女の子は開口一番にこう言った


「あなた強いんだってね!勝負してよ!」


「はーいー??」


「あ、シイ!いきなり失礼じゃないか!」


「兄さんはもういいから、帰って」


兄さん?


「兄さんから話は聞いたよ。とてもじゃないけど信じられないから、だから勝負しに来たの」


「す、すいません、失礼な妹で」


「いや、良いけど、一体妹さんにどんな話をしたんだよ」


「にゃんだ?屋台にいかんにょか?」


ルースが出てきた。


「あなたがルース?弱そうね」


「にゃに?!」


「あ、頼むからやめてくれ…」


マティが青ざめた。


まぁルースを知る者なら、

身内がルースに喧嘩を売った時点でこうなるわな。

でもマティの場合は。


バタっと気を失って倒れてしまった。


やっぱりなぁ。


「なになに?どうしたの?」

「大ちゃんどうしたの?あ、マティさん?!」


ベルが倒れてるマティを介抱しようと歩み寄る。

ラスティもベルについて介抱を始めた。


「ほんとに兄さんの言う通りなのね。あなたは変態?」


うーむ、このての誤解は久しぶりだな。


「変態ではありませんよ。参りましたね」


「こにょ失礼な世間知らずは誰にゃ?」


「マティの妹さんみたいだ」


「ふんっにゃかにゃかヤルようだが、まだまだだにゃ」


「なんですって!?にゃーにゃー煩いガキに言われたくないわ」


「にゃんだと??」


「おいルース、相手にすんなよ。いくらなんでも()()()()()()()()()()()()()()だろ、大人しくしてくれ」


あ、いけね。


マティの妹さんは顔を真っ赤にしてこちらを睨んでいた。


ルースの事を知らなければ、

今の俺の発言は、かなり相手を馬鹿にした発言と取られても仕方ないだろう。


やれやれ…。


……………………………………


ところ変わって、

ここは訓練場。


冒険者ギルドにある施設で、

新しい武器防具を試したり、

純粋に訓練する者などに場所を提供している。


けっこう広い訓練場だ。


こないだのロマーシアの闘技場くらいあるかな?


俺は何故かそこでマティの妹と対峙している。


「ほんとにやるのか?」


「当たり前でしょ!あたしをバカにした罰を与えてやる!そこのあなた!審判しなさい!」


「えっ!?俺?」


横で剣を振っていた見知らぬ冒険者に妹さんは命令した。


おいおい…


「すまん、頼む」


俺は仕方なく冒険者に頼む。


「なんだってんだよ」


俺は妹さんと向かい合う。


「俺はダイサク・サクラだ」


「あたしはシイ。格闘剣士だ」


そう言うとシイは短剣を両手に構えた。


へぇ短剣の二刀流か。


俺はスミス爺さんに応急処置してもらった刀を抜いて構える。


「何?変なレイピアね」


「もう良いか?じゃぁ始め!」


冒険者がやる気のない合図を出した。


シイは身を低く構えていきなり踏み込んで来た。


うわっけっこう速くないか?!


右、左と矢継ぎ早に短剣で切り込んでくる。


「ぐっ」


俺はなんとか刀でいなすが、

けっこう手強いぞ。


短剣の間合いというのは通常の剣の間合いより近い。

まぁ剣の大きさで考えれば当然なのだが、

シイはその間合いが上手い。


俺は剣をまともに振らせて貰えない。

構えようとすると途端に短剣が懐に入り込んで来るからだ。


しかも身長もベルと変わらない位で素早く、

距離を取ろうとしても直ぐ踏み込まれる。


これ、あのルビー級男より強くないか?!

くっこれは不味い。


するとシイが視界から消えた。


何?!


足に痛みが走る。


消えたと思ったシイは地面に這うような姿勢で足払いを決めてきていた。


小柄な身体を活かした戦術だ。

これ本当にマティの妹か?!


俺は足払いに逆らわず、

あえてそのまま倒れ込む。

その際も、敢えて受け身を取りにいかずに、

倒れながら刀を振って攻撃に転じる。


シイは受け身を取る瞬間の隙を狙ってたようだが、

逆に攻撃されて身を引いた。


俺は間合いを取る。


「なかなかやるね。でも兄さんが言う程、やっぱり強くない」


「いやぁシイさん、強くてびっくりです、もうやめにしませんか?」


「ふざけないで!バカにした分の制裁はきっちり受けなさい!」


あーやっぱり?

失言だったなぁ。

仕方ない。


マジカルアイ、マジックドーピング発動。


俺は呼吸を整え、

刀を上段に構える。


シイは少し驚いたようだが、

急に真剣な顔つきになった。


俺はスキを作らない。


最初みたいにシイは突進してくるかとも思ったが、

全くそんな素振りは無かった。


「ゴクリ」


生つばを飲む音がした。


それは俺では無かったが、

シイでもない。

審判役を務めさせられた冒険者の生つばだった。


俺はチラッと冒険者を見た。

視線だけで、

でもシイにも分かる様にチラ見した。


シイはそれを見逃さない。


低い姿勢で突進してくる。

瞬間、俺は更に低く、もっと低く、

顎が地面に付くのではないかと思うくらい低い位置からシイを迎撃した。


「なっ?!」


恐らくシイのように低い攻撃をしてくる者は、

自分より低い攻撃を食らった事がないか、

もしくは経験が少ないはずだ。


案の定、シイは俺の低い一撃に驚いている。

俺は隙のできたシイのお腹に、

軽く峰打ちをトンと当ててクールに立ち上がる。


「おお、」


あれ?いつのまにかギャラリーが。


「くっ手加減したの?!」


「そりゃぁするよ。女の子に怪我をさせる訳にはいかないでしょ?」


「ふざけないで!」


シイは顔を真っ赤にして怒鳴った。

そして短剣を鞘に仕舞う。


終わりか?と思ったが、

今度は格闘技の構えだ。

この世界では単に体術か。


ふむ、じゃ俺も。


俺は刀を鞘に収める。

そして合気道の構え。


「馬鹿にしないで!」


シイは凄い蹴りの猛攻を繰り出してきた。

回し蹴りの連続。


すげー竜巻旋風脚みたいだ。


なら、その勢い、利用されてもらいますね。


タタンっとシイをいとも簡単に仰向けに倒し、

「えいっ!」

と正拳突きを顔面の目前で寸止めした。


瞬きひとつしないで正拳をしばらく見つめるシイ。

いやどうして、突きを顔面に出されてるのに瞬きしないって、

大したものだ。


「ふぅ…」


落ち着いて、今度はあえて目を閉じたシイ。


「そ、そこまで!」


ようやっと審判が声を上げてくれたか。


俺は拳を引っ込めようとしたが、

シイはそれを両手で包むように握った。


「凄い!好き!」


「へ?!今なんて??」


「サクラ様!」


「は、はい?様?」


「結婚して!!」





【読者の皆さま】


いつも読んでいただきありがとうございます。



小心者の私に、


↓ の★★★★★を押して勇気を下さい。


よろしくお願いします!




白村しらむら


↓ 作品一覧はこちら ↓

https://mypage.syosetu.com/1555046/


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