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3-1 【ジョブホッパー】と【精霊使い】

3章開始です。

今日からは1日1回20:00投稿になります。

よろしくお願いします。

 カイトはとうとう3次職へと到達した。

 とうとうと言うほど時間がかかっているわけではないのだが。

 スライムだけで達成したと言うのはなかなかないだろう。


 【遊び人】系統3次職の名前は【ジョブホッパー】。

 【遊び人】【フリーター】ときて【ジョブホッパー】となれば色々言いたいこともある。


 ジョブホッパーとはカイトの前世の世界では、転職をコロコロ繰り返す人のことを言う。我慢強さが足りない人である印象を持つが、転職を繰り返すことでキャリアアップを図る人と言うことも出来る。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【ジョブホッパー】

特殊【遊び人】系統3次職

転職条件

 【フリーター】をマスターする

成長条件

 特になし

レベル上限:50

習得スキル

 【職業一覧】(1)

 【セカンドジョブ】(20)

 【転職】(40)

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 【職業情報】を確認したカイトは歓喜した。


 「フェ、フェリア!【転職】がある!!」


 「え?【遊び人】系統から変更できるってこと?」


 「うーん、【セカンドジョブ】ってのがあるから【遊び人】系統はそのままで、そっちを変更するってことじゃないかな?」


 「【セカンドジョブ】?何よそれ。相変わらず反則みたいなジョブ系統ねぇ。」


 フェリアはやや呆れているようだ。


 確かに【セカンドジョブ】など聞いたこともない。職業補正が二重にかかるとしたら反則以外何者でもないだろう。

 フェリアの【感応士】系統が、伝説のセリナ・フォレストリアと同じものであれば、【感応士】も十分反則と言えるのだが。

 そもそも現時点でも強力な魔法らしきものが消耗なしで使用できているのだ。


 まぁ【遊び人】系統も【感応士】系統も特殊な転職条件・成長条件のある希少職だからと言われれば納得するしかないのだが。

 

 とにかく【セカンドジョブ】といい【転職】といい、【ジョブホッパー】が期待できるものであることは間違いなかった。

 唯一の懸念は【セカンドジョブ】があることで【転職】は【ジョブホッパー】でしか使えないのではないだろうかと言うことくらいである。


 ちなみに、同じ系統の上位職に転職した場合、下位職のスキルはそのまま使える。

 パーソナルカードにも表示されるし、実際に使えている。

 【モラトリアム】のように表示されているがグレーアウトしているものはあるのだが。効果は発揮していないようだし、そのジョブ限定のものもあるのだろう。

 他系統のジョブに転職したらどうなるかは不明だ。


 「それじゃ次は私ね!」


 フェリアの3次職は【精霊使い】。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【精霊使い】

特殊【感応士】系統3次職

転職条件

 【精霊の友】をマスターする

成長条件

 特になし

レベル上限:50

習得スキル

 【精霊の絆】(1)

 【精霊石作成】(20)

 【精霊憑依】(40)

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 「・・・効果が分からないスキルばかりだ。辛うじて【精霊憑依】の想像がつくくらい?」


 カイトはフェリアに説明しながら、そう感想を述べる。


 「【精霊の絆】はなんとなく分かるわ。パッシブスキルみたい。精霊たちの言葉が分かりやすくなったわ。」


 詳しく聞くと、今まで単語だったのが少しだけ文章のようになったとのこと。

 一語文から二語文になった感じのようだ。まだ幼いらしいため仕方ないかも知れない。


 「【精霊の絆】は精霊の同化が進みやすいってのもあるみたい。精霊たちが言ってるわ。」


 「他のスキルはどう?」


 「えーと・・・【精霊石作成】について聞いたら、『精霊石はおうち!』『フェリア作ってー』『あるじさまおねがいー』・・・だって。」


 【精霊石作成】は精霊の家が作れるらしい。


 「それで・・・【精霊憑依】は、『あるじさまと同化ー』『一緒に戦う』『ぱわーあっぷー』ですって。」


 「まぁ読んで字の如くってやつだな。」


 「『憑依』ってどういう意味なの?」


 「あー、『何かに乗り移る、乗り移られる』って感じかなぁ。」


 「相変わらずよく分からないことまで知ってるわねぇ。」


 「まぁまぁ。とりあえず【ジョブホッパー】についても【精霊使い】についても最低限は分かったんだし。」


 「そうね。じゃあどうしましょうか?」


 「うーん、装備も整えたし、ジョブの詳細も確認したし・・・。今度から洞窟ダンジョンに行けるように足だけ延ばしておく?散歩がてらさ。」


 「当日でもいいんじゃない?それに初日は様子見くらいしかしないから時間は問題ないでしょ?」


 「まぁ確かにそうか。んじゃ今日はお休みかな。」


 「あーそれじゃあちょっと訓練に付き合ってもらってもいい?ワンドと盾とかの訓練はしてたけど、ロッドってのは初めてで。少なくとも防御的な動きをもうちょっと確認しておきたいの。」


 「ああ、もちろんだよ。裏庭を借りて練習しよう。」


 そうして二人は裏庭で訓練することにした。


ー▼ー▼ー▼ー


 フェリアの新しい武器は、木材を銅で包み、ノースアクアリムダンジョンで手に入る草の蔦をあしらったアイビーロッドで、その長さは130cm程度と相当に長い。


 フェリアが今まで使っていたのはウッドワンドで、簡単に言えばただの木の棒だ。長さは30cm程度だった。一応【魔法士】用の武器で魔法効果をやや高める効果はあったのだが、【精霊弾】の威力には寄与しなかった。


 それならばと杖術に使えるロッドを選んだのだが、精霊のリルムがアイビーロッドを非常に気に入ったのだ。上機嫌らしい。


 こうして見ると精霊にも色々な性格があるもんだと感心するカイトだった。


 そんなわけで今はフェリアの杖術の時間。

 草の蔦があるため、攻撃に向いているとは言い難いが、その目的で使えなくもない。またそれなりの硬さはあるので防御も可能だ。


 慣れていない武器であるため辿々しい感じではあるが、流石は大貴族家の娘である。手に入れた当日の少々の練習である程度は形になっている。

 まぁまだ不安だからこそカイトに訓練を頼んでいるのだが。


 「『突かば槍 払えば薙刀 持たば太刀 杖はかくにも はずれなりけり』って言うくらい万能な武器だからなー。攻撃まで出来たら強いかも知れないけど、身体能力的には後衛・・・だよな?」


 【精霊使い】がどのような成長をするのかスキルからだけでは分からない。


 「なんかカッコいい言葉だけど、なんでカイトはそんな言葉知ってるのかしら・・・。それに杖術がそんなに万能ならカイトも使えばいいじゃない。」


 「いやー、それも考えなくはないんだけど、別の考えでは『不殺の武器』なんだよな。身を守ったり相手を制圧するにはいいけど・・・。」


 「なるほど。そういう意味でも『はずれ』なのね。刃がないものね。」


 「撲殺を目指すならありかもだけどな!」


 「そんな野蛮なもの目指さないわよ。流石にそこまで力もないし。」


 力があれば目指したのかと一瞬考えたカイトだったが、すぐにその考えは振り払った。


 「それにしても、リルムが何かすごいはしゃいでるわね。え?・・・そう?やってみる?」


 「え?なんだ?」


 「『一緒に攻撃』だって。とりあえずやってみるわ。」


 そう言ってフェリアはまた杖を振り回し始める。

 すると・・・。


 「いや、ちょっと待って。何それ?」


 「えーっと、【精霊弾】を纏わせたようなもの・・・かしら?」


 なんとフェリアの杖が淡く光を放っている。

 突く時には先端に。払う時には全体に薄く。持った時には全体にやや強い光が。


 「さっきの言葉を聞いて試してみたの・・・か?」


 「『うん!そう!』だって。」


 「うん、やっぱりとんでもないな。」


 言わば【精霊撃】とも言えるような新しい技術。

 あっさりやってのけるフェリアは、というよりリルムはとんでもなかった。


 「あとは威力と持続性か。」


 「んー、持続性はなさそう。楽しそうだけど疲れたって言ってるわ。威力は・・・モンスターで試した方が良さそうね。」


 「まぁそうだな。」


 「でも良かったわ。」


 「ん?何が?」


 「流石にこれでゴールドスライムとかシルバースライムが倒せるとは思わないけど、あの時感じた課題があるじゃない?」


 「えーっと・・・。あ。【精霊弾】が無力化された場合攻撃手段がないこと?」


 「そう。まぁあそこまで無力化されたらこの【精霊撃】も効果はないかも知れないけど、少なくとも新しい攻撃手段にはなり得るはず。」


 「まぁそうだな。あんまり近接戦をして欲しくはないけど。」


 「いざと言う時頼れるものがあるのが大事なのはカイトも分かってるでしょ?」


 「もちろんさ。これからはその【精霊撃】の訓練もしないとだな。」


 「ええ、もちろん頑張るわ!」


 そうしてカイト達は訓練を終え、部屋に戻ろうとした時、二人に声をかけるものが現れた。


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