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2-12 【精霊契約】

2/3 次話は20:00です。

 そうして今後の目標をランク5ダンジョンに定めた二人だったが、まずは目の前のことをこなす必要があった。

 もちろんレベル上げだ。

 ランク5ダンジョンを攻略するためには少なくとも4次職にならなくてはならない。


 それに二人にはカトレアから課題も言い渡された。


 「ランク5ダンジョンの攻略。それはいいでしょう。子供を捨てると言う判断をしたフォレストリアには思うところもありますし。ただ、それを成した後のことも考えなければなりませんよ。少なくともそれだけの力を持つ者を放っておくところはありませんから。」


 そんな言葉だった。

 確かに考えなければいけないことだろう。

 

 直近では管理局に登録するかどうか。

 ドロップを正式に換金するには登録する必要はあるが、突然中級職や若すぎる上級職が登録するとなると騒ぎが起きる可能性がある。

 特にノースアクアリムはカイトが暮らしてきた街だ。カイトを知っている人も少なくない。


 とりあえず二人は最初の目標をフェリアの【精霊契約】取得に定めた。

 その次はスライムダンジョンの攻略だ。


 そんなわけでカイトとフェリアは今日もスライムダンジョン9階層にいた。

 

 カイトが【職業体験】を取得してから4回目の攻略である。カイトはレベル22に、フェリアはレベル19になっている。まもなくフェリアはレベル20に到達するはずだ。


 【職業体験】に関してはこの間も様々な検証を行なっている。

 分かったことはいくつかある。一つ目は【職業体験】に指定する職業の情報がない、もしくは存在しないことで失敗したとしてもクールタイムは発生しない。二つ目は、情報がない場合は『情報がない』と、存在しない場合は『存在しない』とアナウンスされる。これにより【職業情報】を無駄撃ちする必要がなくなった。そして、【職業体験】で設定したジョブのレベルは上がらず、【フリーター】のレベルは上がる。常に【職業体験】をしていても問題無いことが判明したのだ。


 二つ目の特徴を利用していくつか4次職の情報を得ている。

 【盗賊】【パラディン】【冒険者】【探索者】【トレジャーハンター】【薬師】【錬金術師】そして【忍者】だ。【忍者】があるとは思いも寄らなかった。


 魔法系のジョブは見つかっていない。方向は間違っていないのだろうが言葉の指定が出来ないのだ。


 もちろん【剣聖】【聖女】【魔導】【戦鬼】【堅牢】も調べてみたが存在しなかった。ジョブを隠すためのフェイク、もしくは二つ名のようなものだろう。


 【冒険者】レベル60で覚えられる【ダンジョンウォーク】は便利なスキルだった。ダンジョン内転移が可能なのだ。スライムダンジョンがいくら狭いとは言え9階層まで移動するのは若干面倒である。それを短縮できるありがたいスキルだった。消費もさほど多くないし、パーティ全員、どころか精霊も移動できた。

 【探索者】レベル60もスキルも同様の便利スキルで、こちらはダンジョンから違うダンジョンへと移動できるスキルだった。ただし、使用はどこからでも出来るが、出現位置はダンジョンの入り口固定のため、人気ダンジョンを対象には出来ないだろう。

 【冒険者】【探索者】の【職業情報】結果は次の通りだ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【冒険者】

基本4次職

転職条件

 【狩人】をマスターする

 【道具士】をマスターする

成長条件

 特になし

レベル上限:70

習得スキル

 【ドロップ率アップ】(1)

 【ドロップ数アップ】(30)

 【ダンジョンウォーク】(60)

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

【探索者】

基本4次職

転職条件

 【軽戦士】をマスターする

 【採取士】をマスターする

成長条件

 特になし

レベル上限:70

習得スキル

 【ドロップ数アップ】(1)

 【ドロップ率アップ】(30)

 【ダンジョンワープ】(60)

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 【ダンジョンウォーク】【ダンジョンワープ】以外は読んで字の如くである。


 そしてもう一つカイトを喜ばせた出来事があった。【職業体験】で使用したスキルは【ものまね】の対象となったのである。おかげでカイトの【ものまね】対象はかなり増えた。


 とは言え、【ものまね】しているのは【マジックボール】のままだった。【職業体験】で様々なスキルを試したものの、魔力効率を考えたらこれしかなかったのだ。


ー▼ー▼ー▼ー


 「うーん・・・うーん・・・。」

 

 フェリアが唸っている。


 無事レベル20に到達したフェリアは【精霊契約】を習得し、実際に使用しようとしている。

 その際、精霊に名付けが必要なようだ。

 その名前に悩んでいる。


 「今後も増えるかも知れないんだし、難しく考えずにつけた方がいいんじゃないか?」


 カイトは半ば無責任にそう言う。

 実際増える可能性は考えているが。


 「そう言われても・・・でも精霊たちも複雑だと覚えきれないって言ってるし、そういうものなのかもね。」


 精霊たちにとって重要なのは名付けであり、名前ではない。

 契約主であるフェリアに名付けてもらえさえすれば十分なのだ。

 そもそも名前の良し悪しは分からない。


 「決めたわ。まずはあなたからね。」


 そうして1体目の精霊と【エレメンタルリンク】を行う。

 精霊の数え方は『人』ではなく『体』と決めた。

 他ならぬ精霊たちの希望だ。


 【精霊契約】をするには、対象の精霊と【エレメンタルリンク】を行った上でスキルを使用し、名付けをする必要がある。

 

 「あなたの名前は『フェルム』よ。これからもよろしくね。」


 フェルムと名付けたようだ。

 無事契約が終了する。


 「どう?何か変わった?」


 「そうね・・・。常時【エレメンタルリンク】状態になった感じかしら。」


 むしろ【エレメンタルリンク】が仮契約状態を作り出すスキルだと言った方が適切かも知れない。


 「消費は?続けて出来そう?」


 「ほぼないわ。でも・・・マナゴールドが1,000減ってるわ。」


 「それはなかなか大きいな・・・。」


 今のカイトたちには大きい額である。

 カイトの【職業情報】にも必要だし、今はハイスピード狩りのおかげでそこそこ潤沢ではあるが、余裕があるわけでもない。


 「まぁ必要なことだし、仕方ない。あと2体とも契約してあげて。」


 「そうね。また頑張ればいいだけだしね。」


 そうして2体目、3体目との契約も終了させる。

 2体目は『リルム』、3体目は『アルム』としたようだ。


 「フェリアの名前を使ってあげたんだね。精霊たちも喜んでるんじゃない?」


 「説明したらはしゃいでたわ。『カイトはー?』って言うから、それは次の子達ねって言っておいた。よろしくね?」


 「えー・・・まぁいいけど。」


 「ところでカイト・・・言いにくいんだけど・・・。」


 「ん?」


 「マナゴールドが6,000減ってるわ。」


 「え・・・・。2体目が2,000、3体目が4,000の倍々ってことかな?」


 「本当に計算が早いわね。となると4体目は8,000?厳しいわね・・・。」


 「まぁダンジョンを変えれば稼げるようになるだろ。言いにくかったかも知れないけど、必要なことだし仕方ないよ。」


 確かに強力な精霊とわずか1,000マナゴールドで契約できるのであれば強すぎるだろう。

 数を増やせば増やすほど、使用するマナゴールドが増えるのも当然だと言える。


 それに稼げるようになれば、まだまだ許容範囲である。

 装備などのことも考えれば高すぎるというほどのものではない。


 「それで常時【エレメンタルリンク】状態以外に何かありそう?」


 「ん-、そうね・・・。少し言葉が分かりやすくなった気がするわ。」


 「精霊たちから何か要求はある?」


 「もっと同化したいって。説得は自分たちがするからって。」


 「どういう所に行けばいいか分からないけど、それも目標の1つにしようか。」


 「ええ、そうね。」


 「それじゃあ、次の目標であるスライムダンジョンの完全制覇に取り掛かるとしようか!まぁ今日は遅いから明日以降だけど。」


 現在カイトはレベル22、フェリアはレベル20である。

 2次職であることを考えると、スライムダンジョンの攻略は出来るはずだ。


 そう決意し、ダンジョンを後にするのだった。

 契約できた精霊たちを従えて。

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