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時の裁判官  作者: 小鳥まどか、海音(ノベル)
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始まりの時

入学式も無事に終わり幼馴染の家にいる


「おい梓月、お前遅刻しそうになっていたって聞いたぞ」


こいつの名前は稲生いない とき 俺の親友で口うるさい奴だ。性格は能天気なやつだ


「どこでそれ聞いたんだよ」


「近所のおばさん達がすごい剣幕で走ってるの見たとか言ってだからな」


「お前もなんでおばさんの会話を聞いているんだよ」


「いや、聞いていたんじぁなくて会話をしてた」


会話?そもそもなんでおばさんの会話に入れたんだ?


「はぁ?ほかに話す奴いないのかよ」


「いるんだが、道を歩いているといつも呼び止められるんだよ。俺にも分からん。そのお陰で家に中々帰れないんだよなぁ」


「俺といる時はそんな事見たことないぞ」


「それはおばさん達が遠慮しているらしいぞ」


「なにに遠慮した?」


「お前だよ」


「俺に?」


「お前普段から顔怖いだろ」


「え!俺そんな風に見られていたのか?」


「いつも周り気にしないし、中学校の時なんか俺といる時以外お前の会話おはようとじゃ!、あとはわかったの三拍子だっただろうが」


そうか?うーん。よくよく考えてみれば確かにそうだったような


「珍しく周りに興味持ったか?」


「いや、俺は俺だし、いちいち考えるの面倒」


「そう言うと思ったよ。家から出ると、とたんに無口になるのやめたらどうだ?」


「そんなつもり全くない」


「そうかよ」


呆れていると


「なんだ?変えた方がいいか?」


これはこれで珍しものを見るように答える


「やってみろよ。物は試しだここで練習してみろ」


「ここでやるのかよ」


「家出たら無口になるんだからその前に練習いるだろ」


しょうがねぇな


「こうか?」


「は!あははは、あははは、あははははははは」


大爆笑する親友


「やるのやめた」


「悪りぃ悪りぃあはは」


「お前悪りぃなんて微塵も感じていないだろ」


「だってよ笑顔ってそんなんじゃないだろ、口元の口角片方だけあげて目元が全く笑ってないんだぞ。変顔できそうだ」


「あのなぁー」


「鴇くんお母さんが迎えにきたわよ」


「はい」


下から梓月の母親が下から呼んだ


「忘れていた、これから買い物手伝うって言っていたんだった」


「お前早く行ってやれよ」


「おう、またな梓月」


「おう」


親友は帰りその日が終わる


入学式の翌朝



「梓月、朝ごはん」


母の声で目がさめる


朝からうるさい


渋々下におりる


「おはよ」


椅子に座り朝食を済ませ学校に行く


「行ってくる」


「行ってらっしゃい」


高校に向かって歩いていると


「梓月おはよう」


鴇が後ろからやってきて肩を叩く


「おはよ」


「お前の教室何組だ?」


「俺は確かD組だったな」


「お前頭いいんだな」


「なんだそれ?」


「知らないのか?うちの学校AからD組まであって頭のいい順に並んでいるんだよ。1番いいのがD組なんだよ」


「普通AなのにDなんだな」


「そうそう、ここの創設者が変な奴だったらしいぞ。なんでもAはいいみたいな風になっているが嫌でDが良くてもいいだろって考えたらしい。他には学校の中央に巨大な木があるだろう」


「あれか」


学校の正門を入ると1番奥にでかい木が見えていた。桜の木なのだが、かなりでかい3階建ての学校なのだがそれよりでかいのだから近所の名物でもあった


「そうそう、ここを建てた時に1番でかい木を植えたらしいぞ」


「それも創立者か?」


「そうだ、皆んなが見れるようにするためって言ってたらしいぞ」


「それ、誰から聞いたんだよ。変わっているんだな」


「俺の母さんが教えてくれたんだ。お前もそう思うだろ?」


会話が続き学校に到着する


「じゃ!俺あっちだから」


「おう」


手を挙げて教室に入る


席に着きホームルームが始る


窓側の席からは校庭が見え


今日はすげーきもいいな


春のそよ風が教室に入り込んできた


頬杖をしながら外を見ていると、チャイムがなりホームルームが終わりを告げた


外を眺めている


授業が始まり昼休みの時間になる


売店でパンと飲み物を買い食べながら外を歩いていた


そう言えばあのでかい木を近くで見てみたいな


「おーい」


後ろから鴇が駆け寄ってくる


「お!鴇」


「どこ行くんだよ、さっき教室行ったら売店って!その売店のおばちゃんがこっちに向かったて教えてくれたんだよ」


「で、どうした?」


「お前のことだから1人で飯でも食っているだろうと呼びにきたんだよ」


「そうか?俺は食い終わったぞ」


片手にパックの飲み物を持って歩き出す


「鴇は?」


「え!俺はまだ」


「なら食ってこいよ。俺行くとこあるから」


鴇の手にパンと飲み物を持っていた事に気がついた


「ほら、あそこにベンチあるから座って食え。待っててやるよ」


「梓月もこいよ、お前の分買ったんだぞ」


「いらねぇよ」


「母さんがお前にも買ってやれって!頼まれたんだ」


「そっか」


長い付き合いのせいか母親同士も仲がいい


ベンチに腰掛け食事を済ませて歩き出した


「どこ行くんだよ」


「あそこだよ」


「木に何しに?」


「近くで見てみたくなってここにきた」


目の前の桜の木


梓月が根本まで来て木に手を触れる


でかいな。どれだけの月日がここまでになるんだろうな


その時学校のチャイムがなる。


「行くぞ」


昼休みの終わりのチャイムが鳴っていた


「わかった」


そういって振り向いた瞬間


桜の花びらが風に吹かれ舞い上がる


時の歯車が回り出した


え!


鴇が止まっていた


何が起きた?


駆けつけ鴇に触った瞬間時の歯車は進み出す


「うわ!梓月急に驚かせるなよ」


今のはなんだったんだ?


怪奇な現象に戸惑っていた

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