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辺境の神子は静かに暮らしたい。  作者: EVO
第一章 神子、異世界に現る。
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神子とラフィスタ家の父兄。

1週間、姉様と過ごした。

ベル姉様はずっと私の手を握って離さなかった

夕食の時も隣に座って色々と教えてくれた、沢山並べられたフォークとナイフの使い方やマナー

お風呂も一緒に入った、恥ずかしかったけど洗いっこした


寝る時も一緒。

1人だったら夜も怖くて眠れなかったと思う、だって案内されたお部屋はとても広く、ベッドも大人が3人は寝れる様なものだったから。

姉様が居なかったら私はお父さんとお母さんの事を思い出して悲しみに沈んでいたと思う。


今日は「お父様とお兄様」が帰ってくるらしい

ソフィアさんは何も言わないけど、多分貴族の当主という事は「お父様」が全部決めるのではないかと思う。

どうなるか不安に思っていると


「大丈夫よ、マリアは私の妹なんだからお父様の娘でもあるし、お兄様もきっと喜ぶわ!」


「・・・」


1週間だけしか知らないベル姉様

最近何となく察したのは、姉様は偶に、いや結構な頻度で謎理論を展開して来る。

私もあまり詳しくは分からないけど、妹、つまり家族になるには何かしらの手続きが必要な、はず・・・

こういうのはお母さんお父さんがするもので子供が何を言ってもダメな気がするんだけど・・・


「うーん、やっぱり私のお下がりのドレスじゃあダメそう、赤茶の髪と翠色の目の私に合う物ばかりだから黒髪黒目のマリアが着ると少し重いわ」

「そうねえ、早めにマリアちゃんに似合うドレスも作らないといけないわね」


今はソフィアさんとベル姉様に色々と着せ替えされている

「お父様とお兄様を迎えるのだからお洒落しましょ!第一印象が大事よ!」

と姉様は言って、着なくなったドレスを私に着せてくれる。

この1週間、綺麗なドレスや普段着も沢山譲られた

流石に受け取れないと思ったけど、お葬式で着ていた黒の上下に黒い革靴しかない私は着替えない訳にもいかず、お礼を言って有難く着させてもらっていた。

下着は新品を用意され、靴も・・・

申し訳なく思うと同時に嬉しくもあり、何とも複雑な気持ちだったけど、

「私の妹に恥ずかしい格好はさせられないわ!」

と姉様は絶対に引かなかった。


着せ替えが終わり、大きな鏡で見せてもらうと鏡の中にはまるでお姫様みたいな着飾った自分が居た。

正直に言うと恥ずかしい、たいそう着飾っているから落ち着かない、照れる・・・


「奥様、お嬢様、旦那様達が帰還致しました」

「何とか間に合った!」

「ふふ、そうね」


そして玄関までソフィアさんとベル姉様に手を引かれて連れて行かれる、そこには執事のセバスさんと話す赤茶色の髪の「お父様」と栗色の髪の「お兄様」が旅装で居たのだけど、

「あなた、ロイドおかえりなさい」

「お父様!お兄様おかえりなさい!新しい妹のマリアだよ!よろしくね!」



「ぶっ、、んんんんっ!?」

「ただ、・・・いま?」


姉様は偶に、割りと、いや結構説明を省く・・・



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