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辺境の神子は静かに暮らしたい。  作者: EVO
第三章 平和、そして2度目の王都。
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神子のドレス選び。

「神子様、手を挙げて下さい」

「は、はい」


私は本格的に採寸されていた、こんなの初めて・・・

だって、ショーツ以外は全部脱いでの採寸だ

母様曰く、生涯に1度きり、しかもお披露目とデビュタントを兼ねるドレスに妥協は有り得ないらしい。


「マリアも綺麗になったわねえ・・・、レイン良くやったわよ」

「マリア様は運動を沢山なされましたから、日焼けと食事に気を配るだけでお美しくなりました」

「そ、そんなこと・・・」


自分のほぼ裸を見られ、しみじみと綺麗と褒められても恥ずかしいだけだよ!?


「はあー、マリア好き・・・、私のお嫁さんにしたい・・・」

「姉様・・・」

「もう、本当に尊い・・・、マリアったら15歳(成人)なのに青い果実だし、イケナイ気持ちになっちゃう虫が沸くわ、きっと・・・」

「???」


まあ、虫は潰すけどね・・・、の声は誰にも届かない。

辺境伯家の権力でクロードが

社交の組織力でソフィアが

知力で魔王様(ロイド)

物理でマリアベルが

この4層から成る壁がマリアを確実に守る。


下手な手出しはまともな貴族はしないだろう

仮に手出しをしたとすれば、愚かな者に他ならない。




「マリア、ドレスのデザインはどれにする?」

「う、これはちょっと胸が・・・」

出てる!肩出し谷間ドーンはちょっと・・・


「やっぱりこっちじゃない?」

ハイネックで露出の少ない、うん!


「あー、やっぱりこっちかー、じゃあアクセサリーはコレとコレ?」

「あら、こっちは?」


姉様と母様がアクセサリーを幾つか取り出す

アクセサリーは1ヶ月で仕上がらないとかで、先にドレス複数毎に合う物を作っていた。

ブローチ、髪留め、指輪、青い宝石の付いたイヤリング、赤い宝石の付いたイヤリング、そして・・・


「あ、これとか好きかも・・・」

「ふぅん・・・」

「あらあらあらあら」

「え?何?母様、姉様?」


とあるイヤリングを手に取って耳に当てて見せると

母様も姉様も口の端をニヤリとあげた


「似合わない?」

「ううん!そんな事ないよ、似合ってる!ねえお母様」

「ええ、とっ・・・・・・・・・ても似合っているわ」

「母様、なんでそんなに溜めたの?」

「そんな事ないわ」

「マリア、その色好きなの?」

「うん、暖かそうで好き」

「似合ってるし好きならそれで良いかもね!」

「そうね、ティアラは歴代神子専用の物が王宮に保管されているのだけど、アレはダイヤモンドだから他のアクセサリーはカラフルにしても似合うし、いいと思う」

「やっぱり黒髪に合わせるならダイヤモンドしかないよね」

「胸元が少し寂しいかしら?」

「ドレスは純白になるし、刺繍とレース、後は紅い薔薇のブローチとか?」


デビュタントの令嬢は白を基調にしたドレスに、紅い薔薇のアクセサリーか生花を飾り付けるのが定番らしい

それにしても私が選んだイヤリングを見た瞬間

母様と姉様の反応が少しおかしかったんだけどなんだろう?

オレンジ色の宝石のイヤリングなんだけど、何か意味があるのかな?



首を傾げるマリアであったが後にその意味を知って顔を赤く染める事になるとは思いもしない


色付きのアクセサリーは伴侶の持つ色

髪や瞳の色を身に付けて、私はその人のものです

または、私はその人に想いを寄せています、という意味がある事を・・・


丁度、数少ないマリアの知り合いにオレンジ色の瞳を持つ人間が居る事を・・・






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