神子と謎の液体・改
日を改めて、私は回復薬を作っていた。
因みに怪しい回復薬は討伐部隊に採用されました
生命以上に優先される事は無いと父様、各部隊長の賛成を得たそうです、味は二の次。
ゴードンさんが試しに飲んで見たけど、ひと息にグッと飲み涼しい顔で「不味いけど問題無い」と言ったのは印象的でした。
お給金として金貨が詰まった小袋をドンと渡され
こんな金額は・・・、と思ったけど適正価格だそう。
C級回復薬の材料からB級回復薬を作り出す、その素材の差額分と製作本数分。
それでも多い気がしたけど
部隊で隊員が携帯する回復薬はC級で、これからはB級を持たせられる
B級だと大怪我も短時間で癒せるので結果的に戦力が上がる事に貢献しているのだとか・・・
まあいいや、シルヴィーの餌代を稼ぐ事に成功した訳で
今では言われた数の回復薬の製作とちょっとした実験をしていた。
薬草汁にただ魔力を込めるだけで回復薬が出来るのなら、ヒールを込めて作れば効果の高い物が出来ないかなと試したのだ。
結果、薄赤色で透き通った回復薬が出来た
わーい、と普通の回復薬っぽいものが出来たので喜んでピオス先生に鑑定をお願いする。
「・・・マリアさん、何作りました?」
「え?C級回復薬ですけど・・・」
そもそも私にはC級回復薬の素材しか預けられていないからね!
「材料は、ですよね? 何しました?」
「ちょっとヒールを込めてみたり・・・」
「・・・これ、霊薬出来てます」
「なんですか?霊薬て」
「えー、簡単に言うと、超すごい回復薬です」
「ちょうすごい回復薬・・・」
「ええ、ちょうすごい回復薬、です・・・」
「・・・」
「・・・」
「旦那様ぁーっ!!」バーン!
ピオス先生はブルブルと震えた思ったらまたも父様の元へ走って行った。
後に霊薬の説明を聞くと
素材は高価な物を揃え、魔法陣を描いて、複数の魔導師が儀式魔法を使って初めて出来る代物。
値段も効果もバカ高く、戦争または討伐時でも指揮官がひとつだけ携帯して非常時に備えておく物、らしい。
でも魔力の関係上、1日1本しか作れない事が判明
うん、やたらと魔力吸われるなあと思って確認したら1万超の魔力使ってたよ。
それでも量産の枠に入る霊薬のお陰で、辺境の部隊の死傷率はほぼゼロになる
これまではそれなりに後遺症の残る怪我や死ぬ者が居た環境がマリアの治癒魔法と回復薬で劇的に改善された。
更に霊薬は王家にも数本献上され、騎士団の役に立つ事となったのをマリアは知らない。
マリア・ラフィスタ
神子 ラフィスタ辺境伯の娘
Lv7
体力 94/94
魔力 2047/13050
適性技能
神聖魔法 Ex




